昭和20年代~30年代、黒いカバンを持ち、派手な化粧もせず、地味な服装の職業婦人と言えば、思い浮かぶのが家庭訪問している助産婦、保健婦、学校の先生。
後に、助産婦は利用する人が少なくなり、役割が産婦人科医へ移ってしまったので、姿を見かけることはないが、最近になって婦人科医不足で助産婦の役割が見直される話もチラホラ。
保健婦の家庭訪問は地区ごとに赤ん坊から老人まで全てを対象に保健指導にあたったものだが、市町村合併で大規模化したこともあり、該当者だけを呼び出しての指導に変わり、先生の家庭訪問も居間や勉強部屋で行われたものが今は殆んど玄関先だと聞いている。
以前は、保健婦や先生方の家庭訪問は感謝されながら迎えてくれ、指導や助言を素直に受け止めてくれたし、繰り返す訪問で地域や各家庭の実態が正確に把握されていたと言う、最近は人権や個人情報等々で、個々の家庭への立ち入りは難しいのが実態とか。