爺の世間ばなし

思いつくままのお喋り

91歳の容姿

2024年09月25日 | 日記
40代初めだつた、職場の宴会の席で所属長が爺に酒を注ぎながら「僕も長い顔だが、君も随分と長い顔だな」と言われ、確かに面長だが肯定も否定もせず聞き流したかと思う。

タブレットで撮った自分の顔を見たら、写真は正直に映ると言うが、誰が見ても91歳の容姿である、豊かだった黒髪は消え、顔と頭の境界は不明瞭、一面にシワとシミが散らかっている。

風雨にさらされ続けた顔、唯一隠すことが出来ない顔、加齢に伴って衰えるのは、気力と体力と容姿だと言うが、気力と体力は生活習慣次第で先送り出来ても、容姿は化粧しても隠せない。

人生の年輪とも言われるシラガ,シワ、シミが、還暦、古希、喜寿、傘寿、卒寿を迎えながら増えたが、年寄りの勲章だと思って、残り少なくなった一生を自然体で世に公開している。


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ハーモニカ

2024年09月20日 | 日記
小学生のころ、伯父さんから一部の音が出なくなったハーモニカを貰い、我流で覚え、4年生の時には、学芸会で独奏したり、3人で合奏したことがあるが、曲目は覚えていない。

リタイアした平成12年、市内のハーモニカ教室へ1年(週1回)通い、生徒は同年代の8人で子供のころから我流での体験者ばかり、課題曲を一人づつ演奏させながら個人指導を受けた。

曲目は童謡、文部省唱歌で、中でも、素朴な田舎の風景をうたった朧月夜 (菜の花畑に入日薄れ・・・) 、故郷 (兎追いしかの山・・・)、紅葉 (秋の夕日に照る山紅葉・・・)が好きだった。

今も時々子供の頃を過ごしたふる里の情景を思い浮かべながらハーモニカを楽しんでいる。広い菜の花畑、鮒やハゼ釣りをした小川、山林でのカブトムシ取り等が懐かしく思い出す。

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おにぎり

2024年09月15日 | 日記
おにぎりは、元々は残り飯の保存や携行食として発達したもの、白米に塩をふりかけて手で握り、海苔で巻いた日本の伝統料理でもある。爺も忘れられないい思い出のおにぎりがある。

戦争末期の昭和20年の6月に農家への勤労奉仕は、除草機での田の草取りだった、小昼(こびり)と称して10時に出される塩むすびの味が今も忘れないでいる、コシヒカリよりも美味かった。

単身赴任で下宿先のお婆ちゃんから、おにぎりを用意してもらった時のこと、ご飯茶碗2膳分のおにぎり2個渡され、「若いもんは、これくらいは食べなさい」と言われたが、当時38歳の爺には無理だった。

遠足で母が作ってくれたおにぎりは、具は梅干しがお決まりで全体を海苔で巻いたもの、農家の子供たちの味噌を塗って、こんがりと焼いた大きなおにぎりが、美味しそうで食べたかった。


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昭和20年一学期

2024年09月10日 | 日記
大東亜戦争末期の昭和20年一学期はゲートルを巻いて戦闘帽姿の旧制中学1年生だった、8月15日の敗戦までの4ヶ月は二人の配属将校による軍事教練を体験した最後の年代である。

主に軍人勅諭の朗読と行軍と言う名の行進訓練、団体で歩調をあわせての行進は、時々足と手が一緒になってしまい、甲子園における高校球児の入場行進でも時折見かける。

出征兵士のいる農家の手伝い、除草機と称するものを転がしながら苗と苗の間の田の草をとる作業でかなりの重労働だったが、10時に出される塩むすびの味はコシヒカリよりうまかった。 
終戦後の配属将校たちは、食糧増産の指導員に早変わり、生徒は鍬を持参で通学することになり、グランドはたちまち芋畑と化し、これから数年間の食糧難時代が続くのである。


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手のひら集音器

2024年09月05日 | 日記
2021年9月、テレビの音量を上げても聞こえに変わりないので、耳鼻科医院で聴力検査をしたら加齢による難聴が始まっていると診断され、テレビの老化ではなくて耳が老化していた。

あれから3年、今では公民館での仲間との集いでは、補聴器のお世話になりながら参加しているが、家で家内との会話では時々片手を耳の後ろに当てながら聞いている。

週刊誌で作家の五木寛之さんも爺と同じ動作をしているという記事を読んだ、昔から、片耳を手に当てて相手の言葉を聞こうとする年寄りを見かけたものだが、今は我が身になろうとは。

五木さん曰く、紙かプラスチックで手のひら型の集音器を商品化したらどうかと提案している、外出時でもおかしくないようなデザインにしたらいいのにとも、爺も同感である。


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