東京は地方の若者達には憧れの都であることに今も昔も変わりはない。昭和27年、爺が19歳の初夏だった、父の友人の田村さんの好意で始めて東京へ、72年前の興奮が今も忘れない。
羽越線坂町駅から新津駅で上越線に乗り換え、夜行列車で上野駅に着いたのが翌朝の夜明け前、最初の行き先は戦時中は写真に向かって最敬礼していた皇居二重橋、一礼して去る姿があった。
国電、路面電車、地下鉄など初めて見る乗り物を利用しながら行き先は、上野 銀座 浅草へ、田園地帯で育った爺、田村さんを見失わないよう、キョロキョロしながら歩くだけだった。
最大の楽しみ、後楽園球場1塁側内野席でのプロ野球観戦 (国鉄対大洋) 芝生の上に敷物を利用しての観戦、全選手の動きを逃さずに無我夢中、生で見るプロ野球の醍醐味を満喫。