昭和49年から2年間、50歳代の阿部氏、30歳代の岩佐氏、40歳代の爺の3人が交代でマイカー通勤していた時のことをふと思い出した。周りから羨ましがられるほど気の合った仲間だった。
阿部氏は、温厚で真面目一筋、笑う時は声を出すことはなく両肩が上下に動くだけ、岩佐氏は、対照的に賑やかな性格で、面白い話題を一人喋り、40分ほどの車内で退屈することは無かった。
ある日、阿部氏の運転日だった、楽しい話題に夢中になってスピードを出し過ぎたのか、サイレンを鳴らした白バイのお兄ちゃんから停車を命じられ、反則切符をもらったことがあった。
阿部氏は58歳で退職後は建設業界へ転出後間もなく病で還暦前に亡くなり、岩佐氏は若い頃からの酒の飲み過ぎで体調を壊し、定年前に亡くなる。相変わらず良く喋る岩佐氏の夢を見た。