卒寿に向かって、楽しい事は少なくなったが80代最後の年を夫婦そろって大過なく自立の生活が続いている。朝日を浴びながらの朝食は格別に爽やかで幸せ気分にしてくれる。
生来の身軽な体型と敏速な動きをする爺も、今や耳には補聴器を、読書にはルーペの助けを借りながら老いを受け入れている。働き方改革だと言い訳して手抜きする家事も多くなった。
爺の住む自治会6組25世帯には、70歳以上の高齢者が22人おられる。コロナ禍もあって、皆さんの動きも、立ち話する情景も、外部からの往来も少なくひっそりしている。
この頃昔の農村風景が懐かしい。新潟県旧越路町に国の文化財「長谷川邸」に隣接する塀のないお屋敷からの眺めは昔の農村が残っている。屋敷内の桜とコブシが咲く季節になると思い出す。