チャオ・ダル・マーレ  CIAO dal MARE    (旧キッチン・マーレ)

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1月27日の新年中華料理顛末記

2010-01-31 | 料理教室顛末記

そろそろ皆さん、レッスン予定日に書かれているメニューと当日のメニューが違うことが多々ある、と気づかれたみたいですね。メニューを組み立てていく時に、実際主婦が夕食を作る時に手に入りやすい食材の組み合わせ、そして使い回しがうまくいくようにと考えていくと、どんどんと変わってしまうのです。キッチン・マーレのメニューだけでフルコースになるよう、無駄にならない組み合わせをいつも考えていますので、この気まぐれについてきてくださいね。

今回の冷菜も、特にお正月料理にこだわらないで、冷めてもおいしいものを作ることにしました。

  • 冷菜盛り合わせ: イカとセロリの豆鼓炒め、海老の甘酢あんがらめ、棒々鶏、台湾風豚の角煮と煮卵&椎茸、台湾ピータン
  • きくらげと人参、白髪ねぎのスープ
  • 焼きビーフン
  • 杏仁豆腐

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中華の冷菜の代表格はクラゲの酢の物ですね。でも、家でクラゲ料理などまずしないと思うので、かわりにイカとセロリの炒め物を作ることにしました。本当は中国の山椒‘花椒’を使うつもりだったのに、豚の角煮に入れる予定の八角ともども、見当たりません。絶対に当日家から持ってきたはずなのに、とキツネにつままれたまま、仕方なく冷蔵庫にあった豆鼓醤を使いました。帰宅時に車の中から、あった~!袋が見つかりました~!またしてもミスってしまって、ごめんなさい。

海老の甘酢あんがらめは、第一楼で人気の高い一品をどうしても真似したく、何度か衣を試行錯誤してお披露目することができました。中サイズの海老でも、見栄えのよい一品になりましたね。棒々鶏の鶏肉は、もも肉とむな肉の両方をトライ。むな肉もゆで時間を短めにして、10分ほど蓋をしたままにしておくと、意外に柔らかく美味しいものです。鶏の茹で汁は美味しいスープだしになるので、一石二鳥。卵とじなどが簡単にできますが、今日は卵ものが多いので、人参、きくらげ、白髪ねぎのスープにしました。

醤油煮卵を作りたかったので、盛り合わせの定番、焼き豚は今回はやめて、ゆで卵と干し椎茸の入った台湾風豚の角煮‘魯肉ローバー’を作ることにしました。ローバーは我家に代々受け継がれているおふくろの味で、おでんのように厚揚げも入れて煮込みますが、今日は大皿に盛り付けるので厚揚げは省きました。うちの子供たちは小さい頃からアマア(おばあちゃん)の作るローバーが大好きでした。小さい頃、「ローバーって、ロバの肉なの?」って聞いて笑わせてくれましたっけ。今度作る時は、八角を1、2個入れ、厚揚げも加えてみてくださいね。

台湾ピータンは、箱詰め時点でもみがらが取ってあるので、剥くのも簡単、アンモニア臭もしないすぐれもの。黄身がとろりと柔らかいのが特徴です。一度お味見してもらおう、と冷菜に加えました。

12730_2010_012_2ローバーの汁は、そのまま白いごはんにかけても美味しいのですが、焼きビーフンの味付けにも使います。干し海老、干し椎茸の戻し汁とともに入れると、ビーフンの味がぐっとプロの味になります。つまり、万能醤油のようなものですね。台北の南西にある新竹という町は、季節風の関係で最もおいしいビーフン産地として有名です。ケンミンビーフンもいいけれど、新竹ビーフンもいまや日本のどこでも買えるようになっていますので、是非試してみてくださいね。

12730_2010_017_4 杏仁豆腐の‘杏仁’とは、実は杏の種子の中身のことですが、中国でも、植物学上近いアーモンドと混同されているそうです。実際、同様の香りがするので、ほとんどの場合アーモンドが代用されています。‘杏仁霜きょうにんそう’という粉を使いましたが、なければアーモンド・エッセンスでも大丈夫です。一般の杏仁豆腐の作り方に書いてある水、牛乳の分量よりも今回は二倍近く水分を多くし、プルプルの柔らか仕立にしました。

変則的に、来週のレッスンも続けて中華料理となるので、ご要望の多い大根もちに挑戦します。期待していて下さいね。