チャオ・ダル・マーレ  CIAO dal MARE    (旧キッチン・マーレ)

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6月9日 Tex-Mex Food

2010-06-15 | 料理教室顛末記

今年は晩冬からずっと雨が降っていたので、「梅雨入りしました」と言われてもあまりピンとこないけれど、おっ、一緒にやってきたきた、日本ならではのこの嫌~なjジメジメ湿気!

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レッスン日は、オラ!と太陽に向かってマルガリータを乾杯したくなるような陽気の日でした。準備した色鮮やかな野菜や果物たち。南国の市場みたいでいい感じ。メキシコ料理といっても、実はメキシコ風アメリカ料理、テクス・メクス料理を紹介しました。テキサス州はメキシコと隣接しているので、メキシコ人の流入も多く(移民と書かないのは、不法滞在者や出稼ぎの人も多いからです)、独自のメキシコ文化を育んだ土地です。そこで生まれた料理をテクスメクスといいます。しかし、今回調べてみて私も初めて知ったのですが、歴史的にはスペイン領だった時代にカナリア諸島からの移民(べルベール人)がもたらした料理とアメリカン・インディアンの料理が融合したものがベースなんだそうです。なるほど、だからメキシコ内では使われていないクミン、オレガノ、コリアンダー(香菜)などが使われているわけですね。

  • トマトサルサ、マンゴサルサ、グアカモレ
  • チリコンカーン
  • ケサディーヤ、ブリトー
  • フィッシュタコス
  • カルネ・アサーダ(メキシコ風ステーキ)
  • バナナ・カラメル・フラン

100609_111901_5 皆さんお馴染みのタコスの固いシェル、あれも実はメキシコでは食べられていない、アメリカ独自のものです。本場メキシコのタコスは、アメリカではソフトタコスといいます。北部では小麦、南部ではトウモロコシの粉で作られるトルティーヤの皮がメキシコでは主食の一つです。そのトルティーヤの大きさやプレゼンテーションの仕方で、料理名が異なっていくだけで、実はとっても単純な料理だとお分かりになりましたか?

私の悪い癖で、ついでだからあれもこれも紹介しよう、とどんどんメニューが増えてしまい収集つかなくなってしまいました。おまけに前々日に抜歯し、6時間も出血が止まらなかったため、止血用ガーゼを食いしばりすぎて肩が凝って首は回らないわ、味見チェックはできないわ、で、目が十分行き届かないレッスンになってしまい申し訳なかったです。

100609_130902_2 テクス・メクス料理の代表格、チリコンカーンは、ミートソースのようでほとんど水分はないのに、れっきとしたスープとしての座をアメリカでは獲得しています。キドニービーンズの水煮缶がなければうずら豆でも大豆の水煮でもなんでもOKです。キドニービンズは和訳すると腎臓豆。そのものずばりの形で、色気も何もないね。シュレッドしたチーズをチリコンカーンの上にのせたり、トルティーヤ料理にも巻きこんだり。このチーズを使うのも、テクス・メクスの特徴です。チリコンカーンはお好みでライスに添えてもいいと思います。chili dog はチリコンカーンの豆無しバージョンがホットドッグにかかったもので、決してピリ辛ホットドッグという意味ではありません。その場合は、spicy dog と言いますので、念のため。

June2010_mexican_044_2 さて、Tortilla トルティーヤの皮 2 枚の間にチーズその他好きなものをはさんで焼いたらQuesadilla ケサディーヤ、大判の皮にびっしりとりフライドビーンズ、サワークリーム、グアカモレ、チーズ、レタス、トマトなどを巻いて包むと、Burrito ブリトーです。安くてお腹一杯になりべジタりアンも大満足、好みでビーフやチキンのローストを入れたブリトーは、アメリカではサンドイッチやハンバーガーと並んでランチに好まれるファーストフードの一つです。

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コーンのソフトトルティーヤでフィッシュタコスを作りました。この日は旬の真鯛を塩こしょうしてオリーブ油で焼いたものに、マンゴサルサを添えました。堅めの白身魚ならなんでもOKです。マンゴサルサのきゅうりはもう少し小さく切った方が口あたりがいいですね。すみません~監督不行き届きでした。魚とマンゴサルサの組み合わせは、タコスにしなくても立派なメインになります。

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主役のステーキが焼きあがった頃には、もうみんなお腹一杯で食指を動かされない様子でしたね。あ~悲しい。朦朧とした頭では計画した通りに事は運ばず、みんなの食べるスピードに調理がついていきませんでした。でも、お土産に喜ばれたんじゃないの~?クミン、ニンニク、ライムやオリーブ油、そしてコリアンダー嫌いの人がいるのでバジルの葉を合せたマリネ液に数時間漬け混んだステーキは、焼きあがってから1㎝幅に斜め切りします。マリネして焼き、薄切りにするので、安い牛肉でも美味しく仕上がります。ソテーした玉ねぎ、パプリカ、サワークリーム、グアカモレと一緒にトルティーヤに巻き込んでもいいし、米料理を添えてもいいですね。メニューが多すぎたのでスパニッシュ・ライスというトマトのピラフは今回作らなかったのですが、メキシコでは米、豆、トルティーヤが主食です。ブリトーにライスまで巻き込んだりします。言い忘れましたが、市販のチリパウダーには唐辛子、クミン、オレガノ、ニンニクなどが調合されているので、これ一つあればなんとなくテクス・メクス料理になりますよ。

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メキシコのデザートは半端じゃない甘さなので、今回のバナナ・カラメル・フランも砂糖の量を控えました。フランはスペイン語でカスタードプリンのことです。簡単デザートなんで、バナナが熟れ過ぎて困った時に活用してみて下さい。ずっしり重いデザートに、T さんの自家菜園のイチゴジャム入りババロアまでおまけがついて皆さんにとっては苦しい締めくくりでしたね。何にも食べなかった私は、流動食の二つのデザートで生き返りましたけど。お疲れ様でした~ アスタマニアーナ(see you tomorrow)!