先日、奈良にキッチン・マーレの遠足雨天決行しました。近鉄が阪神に乗り入れはじめ、三宮からは乗り換えなしで80分。平城遷都1300年祭も終わりに近づき、正倉院展も始まっていたのでどんなに混んでいるか心配だったけど、雨のせいで人出が少なくラッキーでした。
一日仕事になる正倉院展はパスし、興福寺の国宝特別公開をまず見ることに。でも朝早くて空腹だったので、高速餅つきで有名な中谷堂のよもぎ餅をみんなで買い食い、といっても三宮でモーニングしてきて満腹だったFさんは食べなかったな。きなこをまぶしたつきたてのお餅、柔らかくて美味しかったのに~。
五重塔のある興福寺は阿修羅像で有名だけど、実は鎌倉彫刻の宝庫だそう。運慶らの菩薩像や如来像、菩薩像などの名品が数多く、その素晴らしさには圧倒されました。普段は入れない五重塔の中にも入れ、土の上に立っているだけの心柱を見て驚いたけど、実はこれは塔の構造には直接関係はなく、屋根の上の相輪を支えているだけでした。
ちょっと厳かな気分になった後はお目当てのランチ、ならまちにある野菜一杯フレンチ「ボナペティめしあがれ」へ。築90年の町屋を改装したお店はアンティークな家具を揃えた落ち着いた雰囲気の店。偶然翌日のラジオであまから手帖の編集者がこの店を紹介していたけど、オーナーは何軒かのレストラン・シェフたちと近隣に畑を借り、自分が店で使いたい野菜を栽培しているとか。近年脚光を浴びている大和野菜。さっそく、八つ頭という里芋の一種を使ったカプチーノ仕立のスープが出てきました。私が選んだメインはフランス産鴨のグリルだったけど、残念だったのはその他のメイン、無菌豚の蒸し焼き、スズキのポアレも全部同じような味付けだったこと。ソースではなく塩味を基調にしているのは分るけど、どれも塩がきつかったみたい。でも、デザートも何種類も出てきて、シェフと奥様らしきスタッフの二人でやってるにしては一品一品手の込んだお料理でした。
昔から「奈良においしいものなし」と可哀想な言い方をされてるけど、最近は頑張ってる料理人が多くてどんどんと美味しいレストランが増えてるようです。でも、街中のレストランのメニューと値段を見て感じたのは、ちょっと強気じゃないの?ってことかな。
食後はならまちの雑貨屋やカフェを覗きながら散策。せんと君ケーキを売ってるお店も発見!どんな人が買うんだろうね。。。
行きたかった奈良晒の老舗、「遊中川」に行けたから私は大満足。素敵な麻や綿のふきんを沢山買い、さっそくカリフォルニアに住む兄嫁にも送ってあげました。店内では手紡ぎ手織り麻の雑貨も色々あり、奥には茶房も。
葛専門店ではスイーツを、神戸には出店していない柿の葉寿司の「平宗」ではみんなして晩御飯を買って。注文してから作ってくれたここの焼き鯖寿司が、これまた二重丸でした~。駅までの商店街は誘惑が多くて、奈良漬を買ったり甘味処に入ったり。世界中どこを旅しても食べ物ばっかり買ってしまうクセは治りそうにないわ。衣料店の軒先では大和高原にある宇陀の新鮮野菜も売っていましたが、これは買ってませんからね。
京都よりも田舎臭くのんびりとした奈良。私にとっては十数年ぶりの訪問、まだまだ奈良は未知数だと痛感しました。もっと奥を極めないと。さてさて、次は紅葉の京都にも行かなくっちゃ。