チャオ・ダル・マーレ  CIAO dal MARE    (旧キッチン・マーレ)

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sunday roast

2014-01-31 | グルメ色な日記

ロンドンに滞在中、面白そうな料理教室を探しては時々参加している。今回、9時半から4時半まで7時間かけての Sunday Roast というのに行ってきた。

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イギリス人は日曜日は自宅で、あるいはパブでローストを食べる習慣がある。肉はポークが主流だがビーフ、チキン、そして稀にラムもあり。それが伝統的な Sunday Roast。このローストを一度ちゃんと習ってみたいと思っていた。参加者は異国人が多いのかな、と思いきや、24人中ほとんどがイギリス人だった。ペアになって料理したのだが、私のパートナーはご主人が料理を全部してくれるからほとんど料理をしたことがないというイギリス女性。そしてレッスンはご主人からのXmasプレゼント!そう、イギリスでは料理レッスンのギフト券をよくプレゼントにするようだ。

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向かい合って調理した背の高いステファニーという女性↑(中央、横縞のシャツ)は、話し始めたら男性の声だった。女装趣味者ってのでもなさそうだから、性転換したんかな~って考えながらチラチラと観察してみると、そりゃ男のごっつい手してた。私が日本語でメモっているのを見て、「Are you writing Japanese? 私も今日本語を書く勉強してるのよ!」って感激してくれた。彼女とパートナーになったのはベールをかぶったアラブ女性で(イスラム教では豚は食べないが)、二人の会話についつい耳ダンボになってしまった。
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品質のよい食材を取り揃えているイギリスの高級スーパーWaitroseウェイトローズが料理教室を運営しているので、材料は全て自分の店の物。一時期日本では大丸のスーパー、Peacockピーコックが Waitroseと提携していたけれど、今はどうなったんだろ。

スーパーの二階にある料理教室は設備も素晴らしく、theater シアターと呼ばれる階段教室で講師であるシェフのデモを見ては隣の調理室に戻って調理を続ける、というのを何回か繰り返した。

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生徒がローストするのはビーフだけだが、講師はその他にポーク、骨付きラムの足、チキン丸ごと、をデモ付きでローストしてくれた。好みの焼き加減を温度計を使わず手首を使って見極める方法、焼き上がったそれぞれの肉の正しいカーヴィング、切り分け方も伝授してもらった。

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料理を教えてもらう時に一番ありがたいのは、ちょこっとした裏技を教えてもらうことだと思う。なんだかとっても得した気分になるよね。こうした助言を英語では Tip ティップというのだが(心付けのチップと同じ)、今回は Tip が満載のレッスンだった。私もキッチン?マーレで Tip をたくさんちりばめようと努力しているのだが、果たして役立ってるかな?今回学んだこともそのうち皆さんにお披露目するからね。

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イギリスではパンではなくポテトが主食なため、ポテトの品種の多さにはびっくりする。もちろん料理法によって使い分けるが、油もしかり。チップス(フレンチフライ)を作る時にアヒルやガチョウの油を使うととても美味しくできると聞いていた。今回ローストポテトをガチョウの油で調理してみて、なるほど外はカリカリに美味しく仕上がり、大いに納得した。以前紹介したパーシニップとニンジンも蜂蜜とマスタードに和えてからローストするととても美味しかった。

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他にも付け合わせとして、ポテトを使ってもう一種類、イギリス版グラタン:ダフィノーズポテト、ソーセージ用のミンチ肉に栗、リンゴ、玉ねぎ、を加えて焼いたスタッフィング、紫キャベツとリンゴの煮込み、グリンピース、ベーコン、ミントのソテー、そして柔らかいブリオッシュのような、ロースト肉のグレービーをかけて食べるヨークシャー?プディング↑と、肉がメインじゃないかも~ってぐらいたくさんの料理を作った。

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最長老っぽかった男性↑

レッスン前には、朝食ぽくマフィンやヨーグルトにジュース、コーヒー、紅茶。12時頃の中休みには、前日のレッスンで作った三種類のケーキと白ワインが出 され、3時半頃には出来上がった料理と赤ワイン。そしてデザートには、デモで講師が作り方だけ教えてくれたリンゴとブラックベリーのクランブル、バニラカスタード添え。食べ過ぎ、飲み過ぎ、料理のし過ぎで心地よい疲労、でもとっても充実した一日だった。

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そして何よりの収穫は、ブラジル人の女性と気が合っておしゃべりしていると、「スペインの Ibiza イビサ島にも家があって行ったり来たりしているから、良かったら今度遊びにおいでよ」と誘ってもらえたこと!