私の海外長期放浪の始まりは1982年、デンマーク4ヶ月滞在だった。その当時の友人とFace Bookがきっかけで昨年ロンドンで再会、縁あって長女が今彼の所にお世話になっている。そこで今回ロンドンに行く途中、32年ぶりにデンマークに寄ることにした。
今回訪問したのはドイツと地続きのユトランド半島。酪農国デンマークの雰囲気を一番味わえる所だ。以前はコペンハーゲンのあるシェラン島、『ハムレット』の舞台となったクロンボー城のあるヘルシノアという街に住んでいたので、ユトランド半島は数日行ったことがあるだけで記憶もほとんどなかった。
ユトランド半島にある国際空港ビルンBillund。レゴの本社がこの街にあるのだが、社長がコペンハーゲン空港までいちいち行くのが嫌で国際空港を造っちゃったそうだ。空港近くにはテーマパーク、レゴランドがある。空港内にはもちろんレゴの店や遊び場も。
デ ンマークが風力発電では先駆的な国だったなんて、知らなかった。既に電力供給の半分近くが風力という素晴らしさ。2050年までには廃棄物発電、バイオガスなど再生エネルギー100%を政策目標に掲げているという。
イギリス同様地層が非常に古いので、山がない。走っても走っても平地が続く。その中に風車が立ち並んでいる景色はとっても美しい。そして遮るもののない大空。空ってこんなにも広かったのか、って思う。
北欧はもう秋。家畜の冬用の餌、干し草作り真っ盛りだった。飛行機から見たユトランドはこの通り干し草色。
8月の2週目から新学期が始まる。同時期に秋一番?が吹き、一挙に寒くなった。空模様はこの通り、晴れたり曇ったり、雨が降ったり。まずはホーセンズHorsens、ヴァイルVejle、リーベRibe、オーフスAarhus、シルケボーSilkeborg、コリンKodlingといった街の風景色々をご覧あれ。
↑カニ釣り?
↓リーベはユトランドで一番古い街。青いカートの中には傘をさした子供が二人!
↑昔のリーベ川の増水記録を記した美しい柱。
↑シルケボーの川沿いには木を削った現代風人魚姫の彫刻がいくつも。
↑ヴァイルの街を流れる川にかかる橋は飛び込み自殺する人が多くて、ついにこのような自殺防止透明壁ができたそう。
↑デンマークの乳母車はみ~んなこのでっかい昔ながらの形。ママ達のお茶にもすごい場所取るけど、ベイビー達はスヤスヤとっても気持ち良さそう。これも折り畳んで車のトランクに入るらしい。
デンマークって聞いてみんなは何を思い浮かべる?アンデルセン、ヴァイキング、フィヨルド、家具、ポーク、デニッシュ、レゴ、最近日本に進出した雑貨屋のTIGERぐらい?
私は照明や椅子にものすごく興味がある。我が家のリビングの照明は二つとも偶然にもデンマークのもの。そして高くてまだ買えていないけれど、アルネ?ヤコブセンやハンス・ウェグナーなどの、なんとも言えないほど美しいデンマークの椅子が大好きだ。
↑インテリアショップ巡りをしていたら、安藤忠雄がデンマークの椅子メーカーとコラボでデザインしたdream chairがあった。人間の身体が一番休まる形状らしい。確かに、座り心地最高だった。
コリンの街にデザインミュージアムがあった。椅子だけのミュージアムだと思ったら世界中の有名ミュージシャンを専門に撮っていたデンマーク人カメラマンの60年代からの作品展もあったりして、とても面白かった。
↓街のカフェの照明も目を奪われる素敵さ。
↓空港の椅子までが、座り心地もデザインも世界で一番素敵じゃないかと思う。大体、こんなにたくさん椅子を置いている空港はないよ。普通は固定された長椅子にアームレストを間にはめ込み、横になれないようにしているのに。
↑こちらの椅子、上の家具店で売ってるのと同じ椅子だった。
日本は猛暑、豪雨で大変だというのに、脳天気な話題で失礼しました。デンマークの夏は白夜で10時過ぎまで明るいけれど、反対に冬は昼の3時頃から暗くなる。長い夜を家の中で過ごすから家で使う家具、照明、キッチン、インテリア商品にデザイン性の高いものがたくさん生まれたそうな。
写真の整理ができない!ってわけで、お楽しみの食べ物の話は次回ね。