受験生を持つ親の気持ちは、親にならなければわからない。(骨折した痛みは骨折したひとだけがわかる)ただ、およそ察することができるだろうし、子どもとどう接するかはおのおのの考え方によるから、これがベストなどというものはない。されど目標を達成して欲しいと願う気持ちはだれしも共通であるはず。性格的なことがわかっている分、実力が伸びない子の親にとってはこのまま本人に任せておいて良いか、この夏は天王山だと言われているだけに積極的に関わっていくべきか、それとて何をどこまで(例えば塾に行かせるようにしたのだって関わり方としては革新的でもあるはず)やってよいものやら悩む。塾や家庭教師も(教え方も含めた)相性があうかどうかもかなり大きい。ますます悩む。一番大切なことは、親が気をもむより先に本人の動機、意欲があるかなのだ。15の少年少女が確固たる夢を持っているとは言いがたい分、動機が希薄である。めざす人、めざすもの、言ってみたい場所など直接間接、深浅をとわず決心した人がペンを持ち続けるのだろう。そして、その気になれば職業系の学科からだって、大学に行く門戸は実に広い。親が言って欲しい学校や進路と、本人が行きたい、いけるそれは必ずしも一致しないからそこの許容量はもっておいた方がよいと思う。この夏、暑い分受験生もその親も大変でござるが、これもまた人生の道。人生我以外皆師、とはよく言ったものです。
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