PIKEなMINICAR

昔々デザインをしたパイクカーたちが主人公のブログです。
ちひさきものはみなうつくし。

ヘッドランプ

2008年09月29日 | 出版物
エンスーCARガイドの38ページ。Be-1のヘッドランプです。この当時のヘッドランプは規格品から変形ランプへの移行期。ランプ周りのデザインが自由になりはじめた時期でした。目が命とも言えるBe-1では位置、大きさ、傾きを幾度となく1/1クレイ上で検討しました。目はフェンダーやボンネット、ボディ断面など全ての形状に影響を与えます。これらはPAOやFIGAROでも同様です。

製品化の際はレンズカットのデザインイメージ図を基にレンズパターンを設計してもらいました。近年のクルマのヘッドランプ(カバー)は樹脂製のものも多く、経年変化により死んだ魚の目のような黄変や白濁が見られることもあります。3台のパイクカーのヘッドランプは全てガラス製なのでキラキラした輝きはなくなりません。

このヘッドランプの特長はポジションランプ(車幅灯)を組み込んだこと。ヨーロッパからの輸入車を除いて当時の国産車では例がありませんでした。今ではごく当たり前ですが、国内限定販売のクルマだったため、輸出法規を適用しなくて良かったからできたカタチです。ランプ類のデザインは法規との戦いです。法規の新しい解釈によって新しいデザインができることもあります。ヘッドランプにアッセンブリーしたゴムも特殊な構成で、フェンダーとの隙間を保ちながら目をぱっちり見せる効果があります。

1/43モデルは左からノレブ製、京商製、バンダイ製。ヘッドランプやラジエターグリルの位置、大きさの違いでこんなに差異が生まれます。わずかなバランスの違いですが、これによって似たり似なかったり、顔はもっとも難しい部位です。もちろん1/1でも最も苦労する部位です。

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リアゲート

2008年09月27日 | 出版物
エンスーCARガイドの29ページ。プロトタイプのリアゲートを開けたときの別のアングルからの写真。リアゲートに載っているのは専用キャリングケースにセットしたオーディオ(実車でも製品化)。ゲートはベンチとしても使える強度があります。リアサイドウインドウも180°オープン状態。

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イラスト

2008年09月25日 | 出版物
エンスーCARガイドの28ページ。このページのイラストは広報資料用に広報部が外部のイラストレーターに発注してプロトタイプの写真から描きおこしたものです。パオの実際のアイデアスケッチは26~27ページ、42~43ページにあるようなラフなものばかりで、きちんと描いたものでも巻頭1ページのようなもの。

広報部は記者発表用に一般量産車のようなお行儀の良いスケッチが欲しかったようなのですが、やらせスケッチを描く時間などもなく、お任せしました。パオには流麗なスケッチが似合うはずもなく、宣伝部が製作した来場者向けのパンフレットにはレリーフ状のペーパーモデルの写真が用いられました。

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モデル

2008年09月23日 | 出版物
エンスーCARガイドの25ページ。左下の解説・・女性モデル・・っぽいですが実は社員です。NさんとTさん。左のNさんは後にPAOのカラーデザインを担当しました。初めての屋外動態展示。経費で洋服やアクセサリーを買うのも初めて、背景に使う輸出用大型木箱を調達するのも初めて・・初めてづくしでした。使用したのはT・レックスの楽曲をカバーしたザ・パワー・ステーションのゲット・イット・オン(1985)。近年H社のCMにも使わた名曲。

プロトタイプモデルはかろうじて動くという程度のFRPモデル(1/1プラモみたいなもの)。それでも初めて部内だけでまとめた渾身の一作。手前はその写真を使ったテレホンカード。激レア、絶滅アイテム。

The Power Station - Get It On (Bang A Gong) MUSIC VIDEO


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幻の部品

2008年09月21日 | 出版物
エンスーCARガイドの17ページ。PAOのリアクォーターウインドウを180°開いて固定するための幻の部品です。車内外用のロック機構をもつ部品を作りましたが、走行時に腕をだして操作する可能性があり、歩行者や自転車に対して危険であるとの理由から当時の運輸省の認可がおりませんでした。発売直前での大きな仕様変更。下部だけが少し開く構造になりました。

このような緊急トラブルに対応できたのもパイクカーの設計部隊や部品メーカーの協力体制、フットワークの良さのおかげです。左下は外側に付く予定だった部品で、ミッキーマウスの足と呼ばれていました。黒いゴムはガラスがあたる部分のクッション。もちろん金型は廃却・・。

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価格

2008年09月19日 | 出版物
エンスーCARガイドの16ページ。フィガロの価格がなぜか表記されていません。187万円でした。24ページに出てきますが・・。画像はエメラルドっぽい価格表の実物。

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包子話

2008年09月17日 | 出版物
エンスーCARガイドの15ページ中段の引用記事が掲載されているパイクファクトリージャーナル1989年11月号です。包子話(PAO'S TARK)としてハンドメイド・ファクトリーの魅力的な話が展開されています。左隅の写真は並べられた取り付け前の室内トリム。部品が集合しただけでも絵になります。

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御礼広告

2008年09月15日 | 出版物
「国産名車コレクション70号 日産Be-1」の改修が終わったので、エンスーCARガイドの解説にもどります。14ページ上の小さな御礼広告写真の実物です。当時の久米社長の直筆で、とても几帳面な文字や文体が好感をもって受け入れられました。昨今ひんぱんに謝罪広告が掲載される時代になっていますが、不祥事やリコール、商品回収のお詫びとは異なる新ジャンルのPIKEな広告といえます。

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国産名車コレクション70号

2008年09月13日 | Be-1
エンスーCARガイドの解説を始めようと思ったところで、アシェット・コレクションズ・ジャパン社から「国産名車コレクション第70号 日産Be-1」が発売されました。ところが似てない! 早速こちらの改修をスタート。

まず顔が命のBe-1。ヘッドランプが斜めにセットされていて周囲のモール省略。フェンダーの先端コーナーが丸すぎ。ランプ自体も後傾(スラント)。アンテナがベースだけ。室内無塗装・・。
簡単な改修の手順とポイントをならべます。これだけで随分似てきます。

 1.台座から取り外しシャシーとボディーを固定しているネジをはずす。
 2.室内パーツを取りはずす。自信のある方は室内塗装を。
 3.ヘッドランプが溶着されているので付け根をカッターでカット。
 4.レンズが左右逆! これが似ていない最大の原因。反射板は別部品。
 5.レンズの周囲に0.8mm幅のつや消し黒のクレープテープをまく。お目目ぱっちり。ここがポイント。
 6.レンズパターンを垂直に保ってセット。斜めにセットされていているのが似ていない原因。
 7.ヘッドランプ間に0.2mmのつや消し黒粘着テープを切り出してパーティングラインを再現。
 8.前後ホイール間のシルアウターパネルに1mmのつや消し黒粘着シールを貼りこむ。自信のある方は塗装を。
 9.ついでにワイパーをウインドウ下限にリセットして、シャシーとボディーをネジで止める。
10.アンテナを0.3mmエナメル線で製作。取付部を1mmくらい45°に曲げるといい雰囲気。塗装は銀色、先端はつや消し黒。

顔つきが許せない方は是非トライしてみてください。

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初版発行

2008年09月11日 | 出版物
エンスーCARガイド「日産パオ&フィガロ&Be-1」が三樹書房(MIKI PRESS)から発行されました。これからしばらくの間、この本の限られたページの中で表現できなかったディテールを補足解説してみたいと思います。

まずは装丁から。当初の企画に対して「Be-1」あっての「PAO」「FIGARO」だったことを分かっていただき、タイトルと内容に「Be-1」を加えていただいたことを関係者の皆さんに感謝いたします。カバーにも小さなBe-1の写真が加わりました。1/43とちびっこチョロQくらいの差ではありますが・・。カバーの基調色は水色、本体は緑色。PAOのアクアグレーとFIGAROのエメラルドを意識していただいたようです。そして本体裏表紙には隠しアイテムのようにBe-1が・・。

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ニューヨーク編

2008年09月09日 | FIGARO
「フィガロ・ストーリー」ニューヨーク編はクレール・ドニ監督作品「キープ・イット・フォー・ユアセルフ」。短編ながら音楽はジョン・ルーリー、撮影監督はアニエス・ゴダール、美術はベン・ヴァン・オス、撮影監修はアンリ・アルカンといった一流スタッフが参加したことでも話題となった。
Good Machine Inc.Presents"KEEP IT FOR YOURSELF"NewYork

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東京編

2008年09月07日 | FIGARO
「フィガロ・ストーリー」東京編は林海象監督作品「月の人」。キャストは女/堂野雅子、月の人/修健。
Herald Ace Presents "MAN FROM THE MOON" Tokyo

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パリ編

2008年09月05日 | FIGARO
「フィガロ・ストーリー」のプレスキットです。都市、恋愛、車をキーワードにしたオムニバス映画。パリ編はアレハンドロ・アグレスティ監督作品「ライブラリー・ラブ」。撮影シーンはカタログにも使われています。
Allarts Presents "LIBRALY LOVE" Paris

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メイキングビデオ

2008年09月03日 | FIGARO
「フィガロ・ストーリー」のメイキングビデオを見る ちびっこチョロQ FIGARO です。

FIGARO STORY
1991 PARIS,TOKYO,NEW YORK AN OMNIBUS FILM.


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ビール

2008年09月01日 | PAO
ここのところ混迷状態が続くタイですが、タイのビールといえばシンハー(ビア・シンとも言われます)。シンハーの空き缶で作られたトゥクトゥクに乗る1/64 PAOです。綺麗な缶のデザインやプルタブ、缶底の凹凸を巧みにいかしています。

コカコーラやペプシの缶を使ったものは多いのですが、シンハーを使ったもの、しかも程度の良いものを探すのは一苦労。ちなみにこのモデルの缶はタイ国内仕様。右は輸出仕様で、デザインが微妙に異なります。トゥクトゥクは暴走ぎみの運転手が多いのでスリル満点。乗り物というよりほとんどアトラクションです。

NISSAN PAO ( Car Chase In Paris )


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