
裏打ちをする
ギリギリまで書いて、出来上がったら二、三日置いて裏打ちをする、というのが基本スタイルです。
最近は掛軸などというお任せの方法も使っていますが、額表装ならば自分でするのが常です。
色紙作を色紙に書く、これは結構難しいのです。
納得するまで色紙に書くと、一箱(50枚)くらいすぐになくなってしまうので、色紙大に画箋紙を切って書きます。
紙質も好きなものが選べますから、にじみを出そうというときは特にこの手を使います。
でも、この場合は必ず裏打ちをしなけれななりません。
簡単にいえば、裏に別の紙を張り合わせて、ピンと伸ばし、かつ強度を増す方法です。
作品に霧を吹き伸ばしてから、一回り大きい別の紙に薄い糊をひいて張り合わせるのです。
紙が水で伸びたり縮んだりすることを利用した伝統の技。
これを専門にやっているのが表具屋さんです。表具屋さんは、襖や障子、絵画や書の作品の表装、ということを仕事としています。
昔は町のあちこちにありましたが、最近はあまり見かけなくなりましたね。日本家屋の襖や障子の需要が少なくなっているのでしょう。
裏打ちは、表装の基本です。
シワシワの作品を人前に展示したくはありませんからね。
でも、小さいので、ものの10分もあれば出来上がりです。
(もちろん、技ですから、経験がないと難しいですね。僕は学生時代に表具師さんに教えて頂いてから、既に40数年、展示作はほとんど自分で裏打ち表装してきました。)
これで間に合うかな~!
(色紙大画箋紙、白鳥の子紙、糊、水)