瀬戸際の暇人

今年も偶に更新します(汗)

愛の公開トークショー17

2008年07月19日 23時11分37秒 | ワンピース
チャッチャチャチャチャチャ♪チャチャッチャ~♪チャチャッチャ~♪チャラ~ラ~~♪――パパパパパパパン♪

――ナミちゃん(オレンジ)を探せっ!!

本日紹介するナミちゃん(オレンジ)はこちら!――↑散歩中見かけた自転車。
実は駐輪違反だったり。




本日はトークショー13で書いた、よう解らん話(汗)の後編で御座います。
どうか広い心でお読み下さいませ~。



                 【即興麦藁馬鹿劇場 ―第3幕―】
                    ―誰が為にウェディングベルは鳴る 後編―


ル=ルフィ、ゾ=ゾロ、ナ=ナミ、ウ=ウソップ、サ=サンジ、チ=チョッパー、ロ=ロビン、フ=フランキー、ブ=ブルック、ア=アブサロム、猪=ローラ、ホ=ホグバック、シ=シンドリー、Z=ゾンビ達…の台詞って事で。





変態野獣に連れ去られたナミを救おうと、全員で花嫁に変装し、式に潜り込んだ『花嫁戦隊ウェディンジャー』。
だが敵もさる者、あっさりと正体を見破られ、窮地に立たされてしまう。

危うし!!花嫁戦隊ウェディンジャー!!
このままじゃ全員ただの変態になっちゃうぞ!!



ア「いいか、ウェディンジャーとやら…おいらはこの先予定が詰ってて忙しい。花嫁と結婚式を挙げ終えたら、ソルジャーゾンビ共を束ねて指揮を執らねばならんのだ。解るな?貴様らと遊んでる暇は1秒たりとも無ェんだよ。おいらが大人しく相手してやってる内に、とっとと此処から立ち去りやがれっっ!」


不機嫌を露にアブサロムが低く唸る。
そんな彼に対し、ウェディンジャー3ことウソップは、持前の愛想の良さを武器に、フレンドリーに話しかけた。


ウ「ままま!そう噛み付くなって!…言っちゃあ何だが、お前の為にもこの結婚は止めといた方が利口だと思うぜェ」
ア「…そりゃ一体どういう意味だ?」
ウ「そいつは確かに見た目イイ女だが、中身は極悪外道、嫁にむかねェ女ベスト1と噂されるヤツだ!!」


――ゴイーーンッッ!!!


ナ「何ですってェェ!!?」


ウソップの額に、ナミの怒りのサンダー・テンポがぶち当たった。
それだけでおさまらず、ナミは自分の体を掴まえてたアブサロムの手を払い除け、ウソップのもとに駆け寄り、首を絞めて掛かる。
慌ててウソップは宥めるよう言い訳した。


ウ『まま待て待て待て!これも奴にお前を諦めさせる作戦の内だからっっ』
ナ『作戦!?』
ウ『そう、あくまで作戦だ!いいから俺に任せとけって!』


今一腑に落ちてなさそなナミの前、ウソップは尚も滔々とあげつらう。


ウ「見ての通り、この女ときたら凶暴で、男を立てるって事を知らねェ、己の欲望第一主義者だ。結婚なんかしたら最後、尻に敷かれるどころか、骨も残さず搾り取られちまうぞ!」
ブ「えええ!?骨も残さずですかああ!?私なんか骨取られたら何も残らないんですけど!」
ゾ「『自分の物は自分の物、他人の物も自分の物』がモットーの女だからな」
ル「兎に角ケチでよー、蜜柑1個たりとも自由に取らせねーんだぜー」
ウ「何せこの世で1番大事なのは『金』と豪語するヤツだ。悪いこた言わねェ、こんな外身だけの女じゃなく、中身の伴った女を――」


――ゴゴゴゴンッッ!!!!


そこまで言った所で、ウソップの脳天にサンジの蹴りとナミのサイクロン・テンポが突き刺さった。
加えてちゃっかり悪口に参加した3人の野郎の脳天にもお見舞いされた。


ナ「黙って聞いてりゃ言いたい放題…嫁にむかない女ベスト1で悪かったわねェ!!」
サ「ナミさんにさんざっぱら失礼コキやがって!!――大丈夫だよ、ナミさんv誰にも貰ってもらえなかったら、俺が貰ってあげ――」


――ドォォンッッ…!!!!!


止めとばかりにサンジの脳天へナミのサンダー・ボルト・テンポが落とされた。
そのついでに他野郎共の脳天にも落とされ、周囲は焼け野原と化した。
ロビンと共に被害を免れたチョッパーは、死屍累々黒焦げた様を見て、顔面を蒼白に変えた。


ウ「……い…やその…だから、世界は広いんだし、何も1人の女に固執する事ないんじゃと…何だったら俺達が代りの嫁見付けてやろうか?」
ア「…代りの嫁だと?」
ウ「そーそー!てめェの好みを挙げてみろよ!それに合うよな嫁を、俺達が見繕ってやるから!」
ア「え、そう?…んじゃあ、ちょっと頼んでみよっかなv」


「代りの嫁を紹介してやる」と持掛けられ、アブサロムが俄然乗り気を見せる。
彼は頬を染めつつ、言われた通り好みのタイプを挙げてった。


ア「おいらの好みはァ~、目がパッチリとしていてェ~」
ウ「『目がパッチリ』!?――なら、ルフィだな!!」
ル「おう!昔からよく『目がパッチリしてる』って評判だったぜ!視力にも自信有って5.0だ!」
ゾ「平原に暮す騎馬民族並だな」
ア「か、可愛い~」
ウ「『可愛い』!!――ならチョッパーだ!!御覧あれ、この愛くるしさ!!抱き心地も超イー感じと女子高生人気もダントツだぜ!!」
チ「う、うるせー!女子高生人気ダントツって言われても、ちっとも嬉しかねーぞ、このヤローがァ♪♪」
ウ「流行のツンデレも装備し、萌え志向の男にも応え得る素材だ!どうよ!?」
ア「に…肉体派で~」
サ「なら筋肉マリモで決りだな。鍛え抜いた鋼のボディは疲れを知らねェ。毎夜てめェが失神するまで相手になってくれるだろう」
ゾ「気色悪ィ事ヌカシてんじゃねェェ!!!!」
ア「そ…それでいてスリムで…」
ル「スリム!!――それならブルックだ!!こいつ以上スリムな奴、世界中探したって多分居ねーぞ!」
ブ「ヨホホホホ!体脂肪率0%、夢のプロポーションの実現ですよ!」
サ「正に『骨まで愛して』だな」
ア「だ、大胆な脱ぎっぷり…」
ウ「『大胆な脱ぎっぷり』!?――出番だぞ兄貴!!!」
フ「待っていたぜ!!!ん~~~…スゥ~~パァ~~~~!!!!」


雄叫び一発、フランキーが両腕を高く組んで、お得意のポーズを決める。
その迫力に気圧され、思わず周囲のゾンビ達がスポットライトを当てた。
煌くライトを浴びながら、兄貴がドレスを脱ぎ捨てる。
その下に着けていた海水パンツも脱ぎ捨てる。
産れたままの姿で「アウッ!」とか「オーレイッ!」とか奇声を発しながら、フランキーは独りフラメンコを踊って見せた。

――すると突然背後から数本の腕がニョキニョキと伸び、あっと言う間に彼の体を絡め捕ると、雑巾でも絞る様に捻った。


ロ「ツイスト!!」
フ「のぐわァァァ…!!!!」


――メキバキボキグキッッ!!!!


礼拝堂内にフランキーの痛ましいうめきがこだました。


ロ「神聖な礼拝堂で全裸を晒すなんて罰当たりな人ね。神が許しても、この私が許さないっ」
フ「うぐぐっっ!…おのれニコ・ロビン…!!な、何故何時も俺ばかり痛めつける…!?」
ル「愛だろ愛!」
ウ「ああ、きっと痛さが快い、大人の愛なんだろうな」
ゾ「成る程、『痛快』ってヤツだな」
サ「つか何でてめェはそんなにも脱ぎたがるんだよ?」

ア「……り…料理が上手くて…」
ル「料理が上手いィ!?――ならサンジだ間違い無ェ!!!」
サ「おう、煮るなり焼くなり蒸すなり炒めるなり、お好みの調理法でてめェを〆てやるぜ」
ア「…………て……手先が細やかで………」
サ「手先が細やかったら、ウソップだろうな」
ウ「ああいや!俺なんかより兄貴の方が…」
サ「その兄貴が今のびてんだから、てめェしか居ねェだろ」
ゾ「考えるにおめェ世話焼きだから、俺らの中で嫁に最もむいてんじゃねェか?」
サ「そうだな、推薦状書いてやっから、嫁に逝って来い」
ウ「いやいや!いやいやいや!!」
ア「――って貴様らァァ!!!まともに紹介する気全く無ェなァ!!!?」

ル・ゾ・ウ・サ・フ「「「「「ちっっ!バレたかっっ!」」」」」

ア「『バレたか』じゃねェ!!!!何居直ってやがんだ!!!?手近な所で誤魔化そうって腹積もりなら、せめて『女』を寄越せよ!!!居るだろ!!?そこにもう1人!!!」


散々おちょくられた末、アブサロムは遂に切れた。
心なしか涙で潤んだ瞳で見据える先にはロビンの姿。
指を突きつけられた彼女は、しかし僅かもうろたえず、一刀両断言い放った。


ロ「嫌よ、だって愛せないもの」


――ガーーーン!!!!!


冷酷無情な一言に、アブサロムだけでなく、礼拝堂に居る全ての男共が凍り付く。


ナ「愛せないわよねェ~」
ロ「顔は悪いし、知性は無いし、悪趣味だし、愛せる要素が1つも見付らないわ」
ナ「誰でも1つは良い所が有るって言うのに、全く見付んないってのも或る意味凄いわよね」


失恋のショックで立ち竦むアブサロムに、尚も積み重ねられる言葉の暴力。


――女ってなんて酷い事言うんだろう。


耳にした男達全員の胸に、アブサロムへの同情が沸き起った。

アブサロムの両目から涙が滝の様に迸る。
彼の心は今、孤独と言う名のブラックホールに吸込まれ、跡形も無く潰されてしまいそうだった。

『嫁が欲しい』――そんなささやかな願いさえ、おいらには許されぬ夢なのか?
顔が悪いとか、趣味が悪いとか、知性が足りないとか…おいら、そんなに嫌われて当然なのか?

ただちょっと…ほんのちょっとだけ、愛が欲しいだけなのに…

ちくしょう…ちくしょう…


ア「墓場の王なんてなれなくてもいいっ!!!
  おいらを愛してくれる嫁が欲しい~~~~~!!!!!


――バタァァン……!!!!


猪「愛してる者、それは私っっ!!!アブ様、私が貴方の心の隙間を埋めてあげるっっ!!!」


天に血の叫びが届いたか、蓼食う虫も好き好きか、重苦しい雰囲気を吹き飛ばすよう、礼拝堂の扉が開かれる。

扉の外に立っていたのはセーラーマーキュリー、もとい純白ドレスを纏ったイボイノシシだった。


ア「ゲゲェェ!!?ローラァァ!!?」


脅えるアブサロムに構わず、静々とローラが近寄って来る。
側に立つナミに気付くと、彼女(?)は鈴を鳴らす様な美声で訴えた。


猪「ナミゾウ、アンタと私はマブだけど、アブ様を渡す訳にいかないわ!いえ、他の誰にも渡せない!!アブ様と私は前世から赤い糸で結ばれた縁なの!!『腐れ縁』ってヤツなのよ!!お願いだから諦めて頂戴!!」

ナ「バカね…ローラ。そんな事解ってるわよ…!」

猪「え?」


ローラの蹄をナミが優しく握る。


ナ「皆、あんたが何処かに潜んでいると知ってて、お芝居したんじゃない。式を挙げれば、あんたは必ず駆けつけて来るだろうって…!」

猪「私の…為に…皆で?」


ローラの頬に、一筋の涙が零れた。


ア「ちょっと待て!!おいらそんな話聞いてねェぞ!!!」
ナ「さあローラ!!早くバージンロードを歩いて、エロ野獣の元へ行くのよ!!」
フ「祝いの品としてベッドを用意したぜ!急拵えだが手は抜いてねェ。甘い新婚生活に耐え得るよう、スプリングも効かせてある!」
ロ「花婿は暴れないよう拘束しとくから、早いトコものにしてしまいなさい」
ア「ちょちょちょっっ!!止めておいらっ!!嫌っ駄目っ!!――ムグゥゥ…!!?」


アブサロムの口をロビンの手が塞ぐ。
抵抗する事も敵わず彼の体は床に咲いた百本の手によって転がされ、祭壇前に置かれたベッドの上へと誘われた。


ナ「さあ、ローラ!早く花婿の元へ…!」
ル「良かったな、お前!幸せになれよ!」
ゾ「中々似合いの2人だと思うぜ」
ウ「おめでとーぉ!!!一生捕まえて離すんじゃねェぞ!!」
サ「逃げねェよう冷蔵庫にでも閉じ込めとけ」
チ「おめでとうな!!ずっとずっと仲良く暮せるよう、オレ祈ってるから!!」
ブ「ヨホホホホ!続く披露宴のお食事にも期待していますよ!」

猪「有難う…有難う皆!!今日の親切、一生忘れないわ!!」


バージンロードを進む花嫁に向い、麦藁チームが、ゾンビ達が、口々に「おめでとう」と祝福を贈る。
さながらTV版エヴァンゲリオン最終回を思わせる、和やかな光景。
ブルックが携えていたヴァイオリンで、結婚行進曲を演奏する。
紙吹雪舞う中、ベッドで待つ花婿を目指して進む花嫁は、無上の喜びを感じていた。




ヒ「大変でしっ!!式の最中アブサロム様の元に9人の花嫁が駆けつけ、礼拝堂は一転修羅場と化しましたでしっ!!」
ホ「ぬあにィィ!!?あいつそんなに結婚詐欺を働いてやがったのか!!?あの顔で!!!」
ヒ「紆余曲折を経て、どうやら正妻はイボイノシシに決定したもよう、只今アブサロム様をベッドに組み敷いてゴールイン間近でしっ!!」
シ「そのまま濡れ場を演じたらいい」




一言、言ってもいいかな?

くたばっちまえ♪

アーーーー…メン♪




【完】



すいません…書いてる内に自分でも訳解らなくなりました。(汗)
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