ウイルス感染者17人死亡
B型肝炎ウイルスに感染し治癒した人が、免疫抑制作用のある薬を使用すると、ウイルスが再活性化して劇症肝炎を発症する恐れがあることが、厚生労働省研究班(代表・持田智埼玉医大教授)などの調査で8日までに分かった。研究班は、2004~09年に、B型肝炎ウイルス感染歴がある17人が免疫を抑える薬の使用後に劇症肝炎を発症して死亡したことを受け、10年度から調査を始めた。全国の約100施設で、ウイルスに感染して治癒した人で、リウマチや血液がんの治療のため免疫抑制薬や抗がん剤を使用している235人を調べたところ、5%に当たる12人でウイルスが再活性化したことが判明。抗ウイルス薬を投与して肝炎発症を防いだ。研究班によると、B型肝炎ウイルスへの感染歴がある人は1千万人に上るとみられる。感染すると一部は肝炎を発症したり、血液中にウイルスの遺伝子が肝臓に残るものの、感染に気付かないことが多い、持田教授は「免疫抑制薬を投与する際は、ウイルスへの感染歴を調べる必要がある」と話している。
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