京都大 再生医療に期待
京都大探索医療センタ-の松原弘明客員教授と王英正・助教授ら のチ-ムは、ヒトの心臓の筋肉(心筋)再生するもとになる「幹細胞」 を世界で初めて発見した。大阪市で行われた日本心臓病学会で発 表した。ヒトの心筋に傷がつくと治らないとされ、重度の心筋梗塞な どの治療には移植が必要だった。今回の発見は移植に取って代わ る再生医療として期待される。研究チ-ムは今後、動物実験を経て、 来春にも実際の心臓病患者に心筋幹細胞を移植する臨床実験を実 施する。王助教授は2003年、マウスの心筋に幹細胞が存在するこ とを世界で初めて発見。同センタ-はその後、ヒトでの実験を重ねて いた。心臓病患者の手術で切除された心臓組織の一部を培養した ところ、約八千分の一の割合で細胞が増殖。増やし続けると心筋や 血管などに変化する幹細胞になると分かった。またマウスの場合、 人工的に心筋梗塞を発症させ、この幹細胞を心臓に移植すると、機 能が平均15%回復したという。
具体的な研究必要
澤芳樹大阪大助教授(心臓血管外科)の話 詳しいデ-タを見ないと分からないが、ヒトの心筋幹細胞が本当に見 つかったのであれば科学的に大きな発見だ。治療に使えるのであれ ばさらに画期的な成果となるため、心臓への細胞の導入方法など、 再生医療の具体的な方法を今後研究する必要がある。
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