すり傷に効能 滋養にも
可憐、繊細、優美、温和・・・あらゆるステキな言葉がすべて当てはまってしまうスプリングエフェメラル(春の短命植物)の代表選手、カタクリです。毎年4月下旬、カタクリが満開になり、春の訪れを祝う植物たちの「春の祭典」が最高の時を迎えます。写真の元気なピンク色の花の手前に黒い帽子(種の残骸)をかぶった細い緑色の茎、これが1年目のカタクリです。このか細い芽が2枚の葉に成長するのに5~7年、花を咲かせるまでには7~10年かかると言われます。写真はまさに、生なカタクリと10年先輩との共演なのです。少しずつ光合成を続けながらエネルギ-を蓄え、じっくりと時間をかけて子孫を残す営みを続けているのです。良質なでんぷんを含む根は、すり傷、でき物、湿疹、さらには下剤や滋養剤に使われる薬用植物でもあります。また、カタクリは、根も若葉も山菜としても知られていますが、自然豊かな道内といえども、今や貴重な植物です。カタクリの元気は口からよりも目から取り入れることをお勧めします。(堀田清・北海道医療大准教授=写真も)
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