゛まるかん人゛プラトーク

元気とキレイを追求すると、人生は楽しく過ごすことと・・・!?

土と作物のはなし<養分流出を防ぐ腐植>

2008-01-21 15:00:00 | うんちく・小ネタ

道立道南農業試験場研究部長 赤司 和隆

100_0508 作物が生育する土壌には水。養分のほかに重                            要な物質が含まれています。その一つが腐植で                          す。耳慣れない用語ですが、土壌を黒くしている                           物質というとわかりやすいかもしれません。腐植                           の原料は植物や動物の死骸、堆肥などの有機                           物です。これらはミミズなどの小動物により破壊さ                         れ、次いで土壌中の微生物により分解されます。その過程で有機物の             一部から分解し難い、暗色無定形の物質である腐植が合成されま                           す。そのため腐植の蓄積に伴い土壌の色は黒くなります。なかでも                           火山灰土壌は、腐植が蓄積しやすいことから、黒い色調のものが多                          く、黒ぼく土と呼ばれ、国際的にはアンドソル(アンド=暗土)といいま                          す。写真左の土壌は腐植に富む火山灰土壌ですが、腐植を除くと元                           の白い火山灰に戻ります。腐食があると作物の生育に適した肥よく                           な土壌になります。腐植は徐々に分解され、窒素をはじめ作物に必                           要な養分を放出します。また、カルシウム、マグネシウム、カリウム                           などの養分を保持し、流れ去るのを防ぎます。さらに、土壌粒子を結                           合させ、粒子の集合体である「団粒」の生成を促します。その結果、                           団粒内、団粒間にすき間ができ、保水性、通気性が高まります。なお、                         土壌中の有機物や腐植は減耗するので、堆肥や緑肥などの有機物                           の補給が必要です。

コメント    この記事についてブログを書く
« 人も酷寒時期は冬眠状態?? | トップ | 夢持てる仕事に没頭 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

うんちく・小ネタ」カテゴリの最新記事