ピンク、黄色の栽培技術確立
ピンク色と黄色の実がなる新品種のナナカマド 2種類を旭川市内の樹木医、窪田信作さん(66) が見つけ、2年間の研究の結果、株を組織培養 で増やす技術を確立した。ピンク色の「峰仙」と 黄色の「黄鐘」で、2年間、ナナカマドとしては国 内で初めて新品種に登録された。窪田さんは「両 品種とも色鮮やか。多くの人に親しまれれば」と 普及を期待している。ナナカマドはバラ科の落葉 高木で道内に広く分布し、従来の品種は秋に赤 い実がなる。北大植物園は「ピンク色や黄色の 実は聞いたことがない」という。造園業も営む窪 田さんは20年前、街路樹用のナナカマドの苗木1600本の栽培を 士別市の知人に依頼。10年前、ピンク色や黄色の実を付ける木 を複数見つけた。その後も毎年同じ色の実がなることから、窪田さん は「新品種に認められるのでは」と考え、2000年に農林水産省に出 願。06年2月、いずれも新品種として登録された。その後、窪田さん は2年間の研究を重ね、今年2月、種からでなく、原木の組織の一 部を培養して株を増やす方法の確立にこぎつけた。組織培養法だと、 原木と同じ色の実を付ける株を確実に増やせるという。現在、無菌の ガラス瓶の中で、二種類計二万株を育てている。品種登録による権 利保護で両品種とも窪田さん以外は生産・販売できないことから、 今後、培養している株を需要に応じて土に植え、苗木にするという。 窪田さんは「ナナカマドは本州でも人気がある。色の珍しさで注目され れば」と話している。問い合わせは窪田さん℡0166・52・3333へ。
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