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新ワクチン開発進む

2008-04-12 16:00:00 | 健康・病気

複数の型のインフルエンザに対応

100_0669 従来のインフルエンザワクチンと異なる仕組み                            の新たな「CTL誘導型リポソ-ムワクチン」の開                           発を、国立感染症研究所や日油(東京)、北大、                           埼玉医大のグル-プが進めている。毎年流行す                           るA香港型やAソ連型た゜けでなく、新型インフル                           エンザへの変異が懸念される鳥インフルエンザH5N1型を含めた                 複数の型のウイルスに、このワクチン一つだけで効果が期待できる                            という。人間の体内に入った病原体を攻撃する免疫応答には、液性                           免疫と細胞性免疫の二種類ある。現在のワクチンは液性免疫を利                            用したタイプワクチン投与でできる抗体がウイルス表面に取り付き、                           食細胞によって丸ごと消化される。ウイルスは型ごとに表面タンパ                            ク質が異なるが、抗体は特定のものしか認識できず、型の違うウイ                           ルスには効かない欠点がある。これに対し、新ワクチンは細胞性免                           疫を利用したタイプ。研究グル-プは、ウイルスの型が違っても、内                           部のタンパク質はあまり変わらないことに着目。内部のタンパク質の                           中から、効率よく免疫応答を引き出せるペプチドというアミノ酸配列を                           捜し出し、脂質二重膜でできたリポソ-ムという粒子状物質の表面                           に結合させて作った。これを投与すると細胞障害性Tリンパ球(CTL)                          がウイルスに感染した細胞を攻撃する。A香港型ウイルスに感染さ                            せたマウスに投与すると、肺のウイルス量は、投与しない場合の十                           分の一以下だった。今後、動物実験でH5N1型への効果を確かめ                           る。感染研血液・安全性研究部の内田哲也主任研究官は「現在の                            ワクチンはアレルギ-のもととなる物質が入っているが、新ワクチン                           には入っていないという利点がある」と話している。

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