九大 生殖行動促すホルモン精製
九州大などは21日、高級食材として中国で需要が高まっているマ ナマコの生殖行動を促すホルモンの精製に成功したと発表した。マ ナマコの受精を大幅に効率化でき、大量の養殖が可能になるという。 九州大の吉国通庸教授(比較内分泌学)らの研究チ-ムは、マナマ コの神経組織から精巣や卵巣に働き掛け生殖を誘発する神経ホル モンを抽出。構造を解明して化学合成し、産業レベルの養殖に実用 化できることを確認した。繁殖期のマナマコに、このホルモンを一定 の体内濃度まで注射すると、約1時間で精子や卵子を放出するとい う。マナマコは、体内から人為的に摘出した卵子では受精しないため、 養殖の効率化には、産卵を促す技術が課題となつていた。財務省の 貿易統計によると、乾燥ナマコの輸出額は昨年、約167億円と200 4年の3倍に急増。吉国教授は「受精卵の飼育にまだ課題が残るが、 養殖の大幅な効率化を図ることができる」と話している。
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