゛まるかん人゛プラトーク

元気とキレイを追求すると、人生は楽しく過ごすことと・・・!?

里山計画20年<栗山・ハサンベツ>㊥

2007-11-08 17:38:00 | ほっかいどう関連情報

共感の輪 隣接の林寄贈 弾みつく

100_0236 7年前から空知管内栗山町ハサンベツの離農                            跡地を利用して始まった里山づくり計画。その最                           も大きな懸案は、隣接する民有林の行方だった。                          計画では、ハサンベツと周辺の山地所有者の了                           解を得て、枝払いや間伐をして炭焼きを試み、落                           ち葉を堆肥にする活動を柱の一つにしていた。人手を加えることで、                逆に多様な生物をはぐくみ、循環型の生態系を目指す。もし民有林                           が宅地などに開発されたり切り売りされたなら、里山構想は崩れ                             かねない。

熱意に打たれ                                                           だが、心配は杞憂に終わった。同町中央に住む遠藤桃子さん(86)が、                         所有する五十ヘクタルの山林を町に寄贈してくれたからだ。遠藤さん                          が所有していた森は、国蝶のオオムラサキの生息が確認された御大                          師山からハサンベツに続く雑木林。遠藤さんは「皆さんが無報酬で                            小川を造ったり植樹したりしていると知り涙が出ました」と話す。山林                          は、栗山町内で開業医をしていた義父が先の戦争中に購入し、病院                           を継いだ夫と義母が所有していた。その二人も二十一年前に亡くなり、                         遠藤さんの名義になっていた。実子がおらず、宮城県に住む二人の                           義弟の了解を得て2002年、町への寄贈に踏み切った。寄贈を受けて、                         里山計画実行委員会の飯塚修前会長(66)が植生調査を行った。                            飯塚さんは、栗山にあった王子製紙林木育種研究所に40年近く研究                          員として勤務し、森林土壌研究などで数々の論文を発表している。                            2年間、出勤前の早朝や週末を利用して山地の沢沿いから斜面上部                          に至る範囲を踏査した結果、七十九科二百四十七種類の草木を確認                          した。樹木に限ればミズナラやシナノキ、イタヤなど道内の主な樹種を                          はじめ七十七種類にのぼること、それが適度に混在し、天然更新も進                         み、ササの繁茂量が少ないことが分かった。「所有者が長年手入れを                          してきた証し」と説明する。

お礼は写真集 

遠藤さんによると、夫は、病院の職員に下草刈りやヤマブドウのツタ                           切り、植樹などの管理を担当させ、職員が死去すると、夫自らが診                            療の合間をぬって作業をしていた。夫は心臓が弱く、遠藤さんはい                            つも一緒に山に入っていた。終戦直後、燃料の乏しい時代は、まき                            を切り出して病院の待合室の暖房に使ったり住宅の部材にした。                            遠藤さんは仙台に生まれ、東京で空襲に遭い、死線をさまよった直                           後の1946年、縁あって初めて津軽海峡を渡り栗山に嫁いだ。「山は                          義父母や夫が大事にしてきた。バブル経済のころは名古屋の業者か                          らゴルフ場を造成したいという話が出たが、夫は一蹴しました」と振り                           返り、「里山づくりを進める皆さんのお役に立てられてうれしい。大切                           に守っていただきたい」と希望を託す。里山計画実行委員会は、お礼                          に遠藤さんの森に生息している草木や昆虫、蝶などの動物を一枚一                          枚撮影して写真集にまとめた。待望の炭焼き窯も完成させた。森の                           中に遊歩道を造り、切り出された木や枝で木炭を生産する計画をた                           てている。

コメント    この記事についてブログを書く
« 里山計画20年<栗山・ハサ... | トップ | チ-ズ五輪<2度目の金> »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ほっかいどう関連情報」カテゴリの最新記事