武田和義=岡山大資源生物科学研究所教授(65)・ 空知管内北村(現岩見沢市)出身 武田氏は、大麦を中心にイネ科作物の多数の品種系統を収集して 有用遺伝子を発見し、これを用いた品種改良に貢献した。
「40年にわたって取り組んできた植物育種学に光が当ったことと、実践的貢献が評価されて感無量」。武田和義・岡山大資源生物科学研究所教授は受賞を喜んだ。北大2年の時に、稲作農家だつた父親が急逝し、農学部へ進むことを決めた。「開拓農家の次男に生まれ、農業の厳しい現実も知っていた。だからこそ、役に立ちたいと頑張ってこられた」と話す。大麦を中心にイネ科作物の品種や系統を収集し、優れた性質を持つ遺伝子を特定して品種改良に挑んできた。中国との共同研究では耐塩性の高い小麦品種の育成に成功し、中国科学院石家庄農業現代化研究所から名譽教授の称号も授与された。「かっての日中戦争の戦場で小麦が実り、評価を得たことが最高にうれしかった」と思い出す。三月末で退官を迎える。
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