おさらい会1週間前になってから科せられた宿題が2つ。
正調博多節の笛のコピーと、秩父音頭の尺八の裏吹きです。
正調博多節は、テープから笛のパートを採譜して、何とか大丈夫そうです。
秩父音頭は、リ取り(2度下げて吹く)の曲なのですが、リ取りの裏吹き(5度下げて吹く)は、なかなか瞬間には指が動きません。
普通の裏吹きなら何とか頭で変換して吹くことができますが、これはあまり慣れいなくて私にはちょっと無理なので、頑張って譜面を書きました。
きっとプロの人とか、音大の邦楽科を出た人なんかは平気で頭で変換して吹くのでしょうねぇ。
頭で変換しなくても、スケール練習なんかをやっていれば、指で覚えてしまうのかもしれませんが、アマチュアの私には無理な話です。
宿題はこれで何とか終了かと思っていたら、昨日になってアンコールに江差追分をする、と言われました。
唄う人があまりいないので、年に数回しか吹かない江差追分です。日曜のおさらい会までに何度かテープに合わせて復習しておかなくてはなりません・・・また宿題が増えました。
5度下げた音なら日本的な和音で本調子の曲にも出てきますが、2度下げた音となると不協和音ではないですか?
ジャズでもメジャーセブン、マイナーセブン、逆に2度上の音を出して、ナインスはありますが、多くの場合不協和音としての効果を出すときに使います。民謡にそういう特殊なコードが出てくるとは知りませんでした。
ただジャズの場合には、経過的に使う単発での和音になるのですが、民謡では1曲全部2度、5度下げた和音を出すのですか?どんな演奏か聞いてみたいですね。
2度下げてというのは、2度短い管で吹くということです。
もともと日本音階の尺八で、そのままの調で西洋音階を吹くのは運指が大変なのです。
ですので、2度短い管で吹くと運指が簡単になるので、これをリ取りの曲といいます。
北海盆唄、炭坑節、白浜音頭などの西洋音階風の曲がこれにあたります。
三味線でいえば、2とか8の勘所が多く出てくる曲がこれにあたります。
時には4度短い管で吹くこともあります。
5度下げて吹くというのは、5度短い管で吹くということです。
男性の歌い手の場合は、2尺3寸、4寸などの調子の場合がよくあります。
しかし、大体の尺八奏者は2尺1寸ぐらいまでの管しか持っていません。2尺3寸とか4寸などの長い管を持っている人は希です。
また仮に持っていても私のような手の小さい人間には指穴まで指が届かないのです。
その様なときに、5度短い管で運指を変えて吹きます。これを一般に裏吹きといいます。
リ取りと同様に三味線でいえば、本調子の曲を二上りで演奏することと同じです。
同様に7度短い管で吹いたり、そのオクターブ上で吹いたりといろいろと対処方法があります。
本文でも書きましたが、邦楽科でしっかりと専門教育を受けていれば、どうってことない問題なのかもしれませんが。
以上、補足説明でした。
テナーサックス(B♭)の曲をアルトサックス(E♭)で吹くようなものですね。
キーが変わりますから譜面を書き直さないと難しいですね。そんな事まで対応されるのですか?凄い!
主な調でスケール練習しようかと思って楽譜を書いたこともありましたが、頓挫しました(笑)
そう言えばその昔、E♭のアルトホルンの楽譜を、Fのフレンチホルンに移調して平気で吹いてました。
思えばそのころから移調の呪縛にかかっていたような気がします・・・。