黄昏が近づくとフクロウは飛び立つ準備を始めます。暗闇で木に激突。最近は夜目、遠目が効かなくなって来ました。
黄昏れたフクロウ
カレーうどんのお作法
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最近、心地よい緊張感で食事の出来る場所が出来ました。いえ、ロオジェのことではありません。横浜周辺ではランドマーク・プラザに入っている古奈屋。カレーうどん屋さんです。カレーうどんはアンパンと並ぶ和洋折衷の傑作に違いないと思っています。カレーもダシも香りが命。このカレーの香りとダシの香りが交じり合うと、コスモポリタンなフェロモンが合成されるのです。
しかしカレーうどんには根本的に、料理としての構造的欠陥があります。正しい食べ方を知らないと悲劇があなたを襲うことになります。
蕎麦でもウドンでも、香りを楽しむ食べ物は、空気と一緒にすすりこむのがお作法。ワインのテイスティングの時もそうですよね。ズルズルと派手にやりましょう。しかしカレーうどんでこれをやると、ほら、ウドンの端が唇の中に吸い込まれる瞬間、ヒグマに捕まった鮭のように、跳ね回るのです。
お隣のお嬢さん、マスカラの上の黄色いポッチはカレーが飛んできたの?そのカシミヤのセーターにもなにやら黄色いものが、という悲劇が起こるのです。
お隣のお兄さん、180センチはあろうかというスリムでかっこいいお兄さん、どんぶりに口つけて食べるのはおやめなさい。それがカレーうどんを躾ける、いい方法なのは分かりますけれど、いけません。それじゃワンワン物語の野良犬、トランプじゃないですか。何百人という貴方のファンが悲しみます。俺は首輪なんぞ要らない、野良犬として生きてく、ですか。ええ、テーマとしては大変面白いのですけど話が先へ進まないので、今日のところは無視させてもらいます。
さて、カレーうどんを正しく食べる作法を説明します。言うまでも無いと思いますけど、あの紙でできたエプロンをしてはいけません。美意識のかけらでもあるのなら説明する必要も無いと思いますが、金太郎さんじゃあるまいし、洗練された大人の付けるものでは断じてありません。エプロン無しにスマートに食べる、これが究極のカレーうどん食いです。
さあ、食べてみましょう。まず、絶対にウドンをどんぶりに落とさないように正しい姿勢と箸使いが重要です。椅子を引いて背筋をしっかり伸ばしましょう。次に少量ウドンを箸でつかみ、口の中に入れ、ゆっくりすすり始めます。ウドンの端がカレーの表面に現れたらすっと箸でつかみ、そのまま口まで持っていきます。こうすれば、カレーがはねることはありません。しっかり練習しましょう。箸の先が2センチ以上カレーで汚れなくなったら免許皆伝です。
このように、カレーうどんを食べる時は必然的に、正しい姿勢で、ゆっくり、集中して食べることになります。これが健康な食事のとり方と偶然にも一致するのです。美しい緊張感を持ってカレーうどんを食べ、脱メタボリックを勝ち取りましょう。
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