Kuniのウィンディ・シティへの手紙

シカゴ駐在生活を振り返りながら、帰国子女動向、日本の教育、アート、音楽、芸能、社会問題、日常生活等の情報を発信。

短い春休みは、お花見で締めくくり!~塾帰りの小学生たちに遭遇

2009-04-06 | 日本生活雑感
いよいよ日本の子供たちの春休みも終了まじか。ほどよいプレッシャーを感じながら、例年よりも遅い桜満開の日本の尊い春を味わいに行く。かつて、上の息子が小さな頃から毎年お花見を楽しんでいた近所の思い出深い公園へ、メイのサラちゃんと私の妹、そして、下の息子と繰り出す。



この春休みは、下の息子はのんびりと本人の行きたい場所へ行きまくっていた。先週は、サラちゃんと上野動物園で、動物を楽しんだ。習い事をスイミングしか入れていないので、毎日気の赴くまま・・・

今日は、本当に桜が満開であった。行った公園はさほど広くない駅に近いマンションに囲まれた都会の公園だが、桜がぎっしりと植わっていて、花びらの舞い方が華麗で、いつもうっとりとその花吹雪の中で酔ってしまうほど。今日も風が舞うたびに花びらが舞い落ちて、サラちゃんはその花びらを丁寧にかき集め、悦に入っていた。たとえ、こどもたちがワイワイ騒いでいようが、このハラハラと落ちる花びらには、なんともいえない情緒と風情があり、日本人でよかったと実感する。



しかし、あたりはすごい親子連れのグループでいっぱい。お弁当をおいしくお母さんたちが食べている間、子供たちが、坂になっている土手を走り回って、石を投げている。お母さんたちは、まったく見に来ず、ほったらかしで、おしゃべりに夢中なようだ。また、この公園もゴミ箱がなくなっていたので、各自ゴミは持って帰らないといけない。最近は駅にもゴミ箱がないので、いつもどうしようとうろうろする。妹にそのことを聞くと、ゴミを大量に捨ててしまう人がいるので、ゴミ箱を置けなくなったとか。ウーン、そういうことか!日本社会は、モラルというものがなくなってしまったのだろうか。ちょっとしたことで、イライラして、怒鳴る人もいるし。私たちがいなかった7年間でますます住みにくくなったというわけか。

夜は、近所のデパートで夕飯をみんなで食べた。7時ごろ駅の近くを通ると、車が道に何台も横付けしている。このあたりは、日本一塾が密集している場所で有名。塾からでてくる小学生たちのお母さんたちのお迎えの車だ。どの車もライトをちかちかさせて、なんだか異様な雰囲気。8時過ぎに夕飯を食べ終わって、駅にサラちゃんたちを見送りに行くと、今度は、塾の先生らしき人が何メートルおきかに立って、小学生たちを見張っている。小学生たちは、くったくなく、笑いながら通り過ぎる。走り回って、追いかけっこをしている悪がきのような子もいれば、めがねが似合って、いかにも優等生という感じの2人の男の子たちも落ち着いた足取りで並んで歩いている。そして、信号にも警備員の人らしき男の人が、旗を振って、こどもたちを誘導している。その旗には大きく、「SAPIX」と入っている。「おお、これが御三家突破数が多くて有名なサピックスの塾帰りの風景ね!」と納得。

我らは、今日はのんびりお花見。私立中学お受験組は、しっかりと春期講習でお勉強かあ!なんだか、複雑な気分である。でも、こんな美しいお花見日和の日はのんびり外で桜を見ていたいのではと、やっぱりお受験組の子供たちに同情する私であった。