Kuniのウィンディ・シティへの手紙

シカゴ駐在生活を振り返りながら、帰国子女動向、日本の教育、アート、音楽、芸能、社会問題、日常生活等の情報を発信。

さいたま市の公立小学校の英会話講師の仕事始動!

2009-04-10 | 日本生活雑感
今週は、いよいよ公立小学校の英会話講師としての仕事が始動。4月7日に、さいたま市教育委員会主催の1日研修が行われた。今月から小学校、中学校両方で英会話を教える先生たちが集められて、JAT(日本人英会話講師)という名称で、さいたま市のJATの今までの大まかな流れや仕事内容、注意すべき点などの説明があった。

さいたま市は、4年前の平成17年3月に小泉総理のときに、教育特区(教育課程特例校)認定がなされ、さいたま市小・中一貫「潤いの時間」として英語教育が導入された。この「潤いの時間」としてのもう一つの柱、小学3年生から中学1年生対象の「人間関係プログラム」というのも同時にある。国際社会をにらみ、英語を使って、コミュニケーション力をつけ、日本人と英語圏の人とのコミュニケーションや文化の違いを学ぶことが目標。英会話は、小学5年生から中学3年生が学び、小学校は週1時間で年間35時間で、担任、JAT、ALT(外国語指導助手)3人が指導し、中学校は隔週で年間17時間で、NET(外国人英語講師)とJATの2人で指導。

さいたま市「英会話」の目指すものは、小学校から無理なくはぐくむ「英語によるコミュニケーション力」の育成。説明によると、英語嫌いにならないよう、小学校では読んだり書いたりしない。発音のよしあしではなく、大きな声で堂々と言えるように、5年目の中3でディベートができるようなレベルをめざす。ウーン、これはこの短い英会話の時間ではかなりむずかしいかも・・・と心の中でつぶやく私。

さいたま市は、今年開校するつばさ小を含めて、小学校は102校、中学は57校で、計159校。平成17年から英会話教育を受けてきた生徒たちは、今年中3になっているらしい。わが息子たちの同級生たちだ。どの程度英会話ができるようになっているのか、非常に興味深い。いつか機会があれば、その生徒たちの発音や会話力を聞いてみたいものだ。

その学校のうち、平成17年度から英会話授業を開始している研究指定校が4校、研究推進センター校が35校もあった。そして、驚いたことに私が派遣される小学校がこのセンター校に指定されていた。「ゲッ!ってことは、生徒たちは結構英会話できるのか?」またまた心でつぶやく私。センター校ってことは、何か発表会などもあるのか!やっかいだ!講師としての経験の少ない私が、そんな学校勤まるんかいな??責任重大やんか!どうしよう!!かなり心配になってきた私。

そして、「英会話カリキュラム」という分厚いマニュアルが渡された。すごく細かくマニュアル化されている。まだよく読んでいないが、これがあれば大丈夫だろうか?ウーン、でも緊張と不安で、なんだか文字が頭に入ってこない。どうしよう!

ベテランJATさんの注意や説明などもあり、すごい勢いで待遇などの説明もあり、あっという間に次のプログラムのALTとのワークショップへ進む。広い研修室で、グループに分かれて、ALTとJATで、自分たちで考えたアクティビティを生徒に扮したJATやALTの前で行う。なかなかわかりずらい感じのもあり、ベテランALTやJATたちが注意点を指摘する。シンプルな英語でこどもたちに説明するのがポイントらしい。

そして、最後にALTとそのALTが派遣される学校のJATとの顔合わせ。私のグループのALTは、アメリカ人とボリビア人の男の人2人。私が派遣される小学校のもう1人のJATさんが今年3年目の経験者で、とても親切で感じがよかった。よかった、この方とペアで、彼女が5年生を担当し、私が6年生。私たちのグループの他の学校担当のJATさんは、超ベテランのようで、英語も超堪能のようだ。渡された名刺の肩書きもすごい!「日本には、英語を駆使して、さまざなことができるスキルのある女性が多いなあ」と感心しながら、「こんな人たちがやっていることをど素人の私ができるのだろうか」とまたまた不安になってきた。さて、次は小学校の先生たちとの打ち合わせだ。~この項続く

追伸

さいたま市は、英会話教育をこどもたちのコミュニケーション能力を高める手段として活用しているのがミソだ。全国の市の中でもこれだけしっかりしたカリキュラムがあり、4年前から授業を始めている学校もあるということで、おそらく英語教育は先駆的な感じで進んでいる方だろう。教育委員会がある場所は、旧浦和市。さすが、文教都市で名高い浦和中心のさいたま市だ。小学校のうちに、コミュニケーション能力を高めながら、英語を音で少しづつインプットしていくというのは、理想的な感じもする。