Kuniのウィンディ・シティへの手紙

シカゴ駐在生活を振り返りながら、帰国子女動向、日本の教育、アート、音楽、芸能、社会問題、日常生活等の情報を発信。

中学最後の合唱コンクール~新型インフルのため中3だけ!

2009-10-29 | 日本の中学校
今週は、忙しい。昨日は勤務する小学校のハロウィンパーティをやり、今日は上の息子の中学の恒例の合唱コンクール。(通称合唱コン)新型インフルエンザの感染がひどいため、中1と中2は延期という異常事態となり、今日は中3だけのコンクールとなった。



うちの息子の中学はこの合唱コンに力を入れている。審査員にも大学の教授という専門家を招き、きちんと評価する。しかし、中3生だけなので、保護者の人数も少なく、ちょっとさびしい感じだった。おとといぐらいに、中1が学年閉鎖のため、参加を延期、そして、当日の今日、午後から参加予定だった中2の延期が突然アナウンスされた。こんな事態になるとは、誰も予想しなかったであろう。

去年、アメリカから帰国した週に、いきなり合唱コンに参加した息子は、それでも3日で歌詞を覚え、一生懸命歌っていた。さて、今年は・・・

息子のクラスの出番は、4番目であった。歌う前、ステージの一番後ろの台に上がると、息子はきちっと姿勢をまっすぐにのばしたまま、1点を凝視し、微動だにしない。他の生徒たちはわさわさしているというに。何かをにらみつけたような雰囲気の息子。他のお母さんたちが、口々に「B君、まったく動かないんだけど・・・」と言い合っているのが聞こえてくる。隣にいる2人の仲良しのママ友は、ついに笑い出してしまった。その1人、アヤちゃんが、「B君、時代を間違えて生まれちゃったかも・・」うん、確かに、息子の態度がまるで、戦時中の軍人のようだったかも。超まじめなのは素晴らしいのだが、まわりがままわりだけに、ちょい浮いている感じ。それをわかっていても、本人はまったく気にしないで、わが道を行っている。

さて、残念ながら、息子たちのクラスの歌声は、あまり迫力がなかった。おとどしのNHK合唱コンクールの課題曲となった「虹」という曲も難しく、息子の話では、男子がちっとも放課後の練習に参加しなかったので、しかたがないかもしれない。常時練習に参加したのは、息子を含めてたった3人だったという。クラス委員として、毎日ぼやいていた。でも、その割には、みんなちゃんと歌っていたので、ややほっとする。息子の近所の友達で、野球部のなんでもそつなくこなすカッコいいH君が、ソロで歌い、母たちをうっとりさせる。このH君は、ポジションはショートで、いつも華麗なフィールディングを見せ、母たちにもファンは多い。母たちは、なぜかこのH君のことを「Hさん」とさんづけする。頭もよく、スポーツ万能な上に、あらゆる方面でセンスがよく、歌、踊り、そして美術までできるというから、さぞやもてるのでは。

他のクラスは、ピアノ演奏が男子のクラスが、歌声がそろっていて、会場に響き渡り、とても印象がよかった。息子の仲良しのイケメン友達、T君が指揮をしたクラスも「モルダウ」を歌いこなし、雰囲気があって、とてもよかった。T君は180センチの長身で、手足が長く、優雅に指揮をこなし、最後のアクションも決まっていた。ママ友たちと、「T君、カッコいいね!」と言い合う。



7組までの合唱が終わって、大学教授の講評。かなり専門的に各クラスの合唱を分析してくださった。細かくすみずみまでチェックされていて、まさに合唱コンクールの意義を見せてくださったような感じ。最後、歌声と話し声を分けるような工夫をするようにアドバイスをくださった。

いよいよ1位から3位までの発表。私が気に入ったピアノ演奏が男子のクラスが2位。1位は、「手紙」を合唱したクラス。ピアノ演奏が息子の幼馴染で、仲もいいMちゃん。



Mちゃんは、生徒会もこなしながら、勉強も抜群にできる努力家の女の子。このクラスは他のクラスより参加人数が少なかったが、大変健闘していた。Mちゃんのピアノ演奏も素晴らしかった。私は、昔から知っているMちゃんのピアノ演奏が聴けたので、大満足。

さあ、受験前の大きなイベントが終わった。一番忙しい中3なので、無事に予定通り行われてよかったと胸をなでおろす。他の近所の中学の合唱コンで、髪の毛を金色にした生徒が、ステージにでて、舞台に立たずに座り込んで、何もしていなかったというから信じがたい。うちの中学も普段態度が悪いと思われる生徒は少なくないのだが、合唱コンではみんなまじめに歌っていたので、よかった、よかった。みんなご苦労さまでした。きれいな歌声をありがとう!