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オペラ〈ドン・ジョバンニ〉の主人公スペイン貴族のドン・ジョバンニ、稀代のプレイボーイ。
映画ではダ・ポンテが自らをドン・ジョバンニに投影させてこのオペラを完成させたという解釈です。
しかし、ロレンツォ・ダ・ポンテ、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト、ジャコモ・カサノヴァ、
主要人物のこの3人がそれぞれドン・ファンではないでしょうか。
なにせ、それぞれを主人公にして1本ずつ映画が作れるくらい、
それぞれのモテっぷりは凄かったはずです。
そして映画はこのオペラ〈ドン・ジョバンニ〉がモーツァルト×ダ・ポンテで
どのようにして出来上がったかという部分に焦点が当たっています。
以前観たオペラ系の映画『ラ・ボエーム』は舞台をそのまま映像化した映画でしたが、
これは舞台を制作している劇作家と音楽家の映像とオーバーラップさせながら
舞台映像を上手く絡ませてクライマックスに持って行きます。
美しいなぁと思ったのは、美術と衣装です。
現実の18世紀ヨーロッパの背景もどこか書き割り風で、
現実とダ・ポンテの頭の中に広がる舞台の場面が交差するシーンは
まるで、バレエの舞台でよく見られるように
手前で一つのストーリーが進んでいて、背景の絵が透けると奥では別のストーリーが進んでいる
というような作りになっていて、トランスライトを多用した美しい映像になってました。
メイクと衣装も18世紀のあの独特の白塗りにほくろ顔ですか、
どこかブっ飛んだ雰囲気があり、目を引きます。
ダ・ポンテは背徳行為に因ってヴェネツィアを追放された後の1781年、ウィーンに新天地を求めた。
友人カサノヴァの紹介で、サリエリと出会い、そして新進作曲家のモーツァルトと出会う。
イタリア語のオペラ制作に意欲的なモーツァルトの台本を任されたダ・ポンテは
稀代の色男“ドン・ジョバンニ(ドン・ファン)伝説”に新たな視点を投げかける。
それは、オペラの主人公同様に、多数の女性を虜にした自らの愛の体験を反映させる構想だ。
その物語に魅せられたモーツァルトは身を削って作曲に没頭していく……。
(公式サイトより)
今回、またしても睡魔と戦いながら観てましたが、
主人公ロレンツォ・ダ・ポンテ(ロレンツォ・バルドゥッチ)がかなり好みの美しさだったので、
そこばっかり観てました
18世紀白塗りメイクがメチャクチャ似合ってる男って
オペラシーンも監督のカルロス・サウラが吹き替えを一切認めなかったため、
本物のオペラ歌手が登場しているという事で、歌声もすばらしい物になってます。
私もブログにオペラ「愛の妙薬」の感想を載せましたので是非読んでみてください。
http://desireart.exblog.jp/10479853/
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