秘書にゃんこ*秋の札幌4 札幌市資料館(旧札幌控訴院)

2023-10-22 | 建築が好き
 札幌を訪れたことがおありの方なら必ず目にする「さっぽろテレビ塔」

テレビ塔から西へ約1500メートル続く、雪まつりでお馴染みの「大通公園」

テレビ塔(西1丁目)からスタートした大通公園のゴールに「札幌市資料館」(西13丁目)が在ります。

宿泊したホテルから程近く、友人との待ち合わせまで時間がありましたので、ちょっとお散歩



札幌市資料館(令和2年 国の重要文化財に指定)


もう少し近寄ってみましょう。



大正15年(1926年)竣工
アーチの上に、右から「札幌控訴院」と書かれています。



玄関の横に紫陽花


札幌オリンピック(1972年)の後は五輪関連の資料が展示されていましたが、現在は本来の控訴院らしく、

復元された法廷や明治以前からの札幌の歴史、昭和・平成の街並みの写真などが展示されています。



刑事法廷展示室
テレビドラマに登場しそうなこの場所では、模擬裁判が実施されることもあるようです。



階段のクラシカルな照明とステンドグラスに、目も足も留まります


私は建物の周りを歩くのが好きで、ぐるりと裏に回れば、おや、先客が。



保育園児たちが楽しそうに遊んだり走ったり


実は建物の中に気になる部屋があり、 でしたのでじっくり拝見

それはまた次の機会にお話ししましょう。


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友人がペロリと平らげた プリン・ア・ラ・モード
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秘書にゃんこ*秋の札幌2 札幌聖ミカエル教会

2023-10-12 | 建築が好き
 今回の旅の目的のひとつであった「聖ミカエル教会」に参りました。

取り壊されると聞いて過日訪れた、横浜の「不二家」と同じくアントニン・レーモンドの設計であり、

レーモンドにとっては北海道で唯一現存する、そして無報酬で引き受けた作品です。



聖ミカエル教会(昭和35年 2007年 札幌景観資産)
正面のステンドグラスは、インテリアデザインを手がけたレーモンド夫人による和紙の作品。




私は車で行きましたが、地下鉄なら北18条駅で下車し、創成川を渡った住宅街にあります。




レーモンドの名前があるプレートを撮りましたが、こうして見ますとレンガの積み方が珍しいような??




教会の隣は聖ミカエル幼稚園




教会やツリーに雪が降り積もる様は、どんなに素敵でしょう



裏に回ってみましたら、秋風に揺れるコスモスたち




礼拝堂
木材、レンガ、砂利に至るまで、すべて北海道産の素材を用いて造られました。
夕方5時頃まで見学できますが、夏至とクリスマスの時期には夜間一般公開されるそうです。


昔から在ったのに一度も訪れたことがなく、レーモンドの存在を知って導かれるように参りました。

さて、久々の札幌、お次はどちらを訪ねましょうか。


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秘書にゃんこ*秋の札幌1 旧永山邸と三菱鉱業寮

2023-10-07 | 建築が好き
 十月とは思えない暑さから逃れるように、札幌に飛びました

すると札幌も夏日で、空港から向かった親戚宅ではエアコンをつけて冷たい飲み物



避暑にゃんこになりそびれた秘書にゃんこ



翌朝、目覚めてカーテンを開ければ、手稲山の上に浮かぶ立待月の名残り



道民の朝はカツゲンで始まります。
あ、カツゲンって、雪印メグミルクが北海道限定で販売している乳酸菌飲料です。
特別おいしいというほどではないのですが、懐かしい味です。
昔は瓶入りで、冬の朝に牛乳箱の中で凍っていましたっけ
右の小さな缶は ANA のラウンジで香るアロマストーンで、旅行用に持ち歩いています。


朝の散歩がてら向かった先は『旧永山武四郎邸』と『旧三菱鉱業寮』。



サッポロファクトリーの隣、緑豊かな永山記念公園の中に佇む邸宅です。



『旧永山武四郎邸』(明治10年代)北海道指定有形文化財
永山武四郎(第2代 北海道庁長官)は現代で言うところの知事のような役職でしょうか。
内部は和洋折衷で、上流階級らしい瀟洒な住まいです。



洋風の応接室に続く15畳の和室



窓から望む庭が、まるで一幅の絵画のよう



『旧三菱鉱業寮』(昭和12年)国登録有形文化財
三菱が永山邸の土地と建物を買収して寮を増築。
丸窓など、昭和前期のモダンな洋館デザインが各所に見られます。



寮の2階にあるホールからは、永山記念公園の緑が眺められます。


寮の1階にナガヤマレストという和洋折衷のカフェがあるのですが、訪れるのが早すぎて営業前でした。

残念ではあるものの、課題を残すことで次回につながると思える、楽観的な秘書にゃんこです


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秘書にゃんこ*「元町チャーミングセール」と 7人目の建築家

2023-09-27 | 建築が好き
 前回お伝えした『日本で活躍した外国人建築家』では著名な6人の建築家が取り上げられましたが、

演者である小川氏は、「おまけ」と言って7人目をご紹介くださいました。

J・H ・モーガン。

聞き覚えのある名前だと思いましたら、横浜の山手西洋館でお馴染みの建築家でした。

折しも「元町チャーミングセール」の最終日とあり、足取りも軽くいそいそと

元町ショッピングストリートがにぎわうチャーミングセールの歴史は古く、昭和36年から数えて今年で62周年。

神戸のニュートラに対して、1980年頃に流行したハマトラ(横浜トラディショナル)の時代、

私は横浜に住んでいましたので、年2回開催されるチャーミングセールは、ほぼ皆勤賞



今年のポスターはグレース・ケリー(バッグの Kitamura にて)


大変な人出の中、店頭でコーヒーやワインの試飲が振舞われる光景を久しぶりに目にしました


さて、喧騒を逃れて山手へ。

J・H・モーガンの作品を4つご紹介します。



外国人墓地の正門(大正時代の作品)



山手111番館(昭和元年) 
スパニッシュスタイルでまとめられていて、3連アーチの上部は屋根のない藤棚。
「港の見える丘公園」の施設として公開されています



ベーリック・ホール(昭和5年 横浜市認定歴史的建造物)
山手111番館と同じく玄関の3連アーチがスパニッシュスタイル
シュロやヤシなどの木々が印象的



47畳のリビングルームには石張りの暖炉



獅子頭のある壁泉とアーチの窓がスパニッシュスタイルらしい建築



主人の寝室を書斎として復元



横浜山手聖公会聖堂(昭和6年 横浜市認定歴史的建造物)


多くの外国人建築家がそうであったように、モーガンも仕事を終えたら帰国する予定でしたが、

携わった「丸の内ビルディング」が竣工した年、関東大震災に遭遇。

それまでの建築概念が覆るほどの衝撃を受け、68歳で他界するまで日本に滞在したそうです。

講演では、ご町内の皆さんとお祭りの法被を着て太鼓を叩くモーガンの写真が披露されました。


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秘書にゃんこ*東京都美術館『日本で活躍した外国人建築家』

2023-09-22 | 建築が好き
長居していた夏もようやく帰り支度を始めたようで、朝夕しのぎやすくなりましたね。

秋の気配を感じると、美術館や博物館に気持ちと足が向きます。

私が建築好きと知る人が、こんな講演会が開催されるよと教えてくれたので早々に予約し、

レクチャーしてくださる方の著書を求めて図書館へ



『日本の近代建築 ベスト50』(著:小川 格 おがわ いたる)


大学の建築学科を卒業し、建築専門誌の編集者を経て、80歳を超えて初めての本を出版。

長く編集に携わっていらした方の文は、まとまりがあってとても読みやすかったこと、

とかく建築は設計者だけが表に出る中、大工さんなど名前が残らない人々にも思いを寄せるところに

お人柄を垣間見たようで、心待ちにして向かった先は、上野動物園の隣に建つ「東京都美術館」



東京都美術館(1975年 設計:前川國男)



200名近い参加者は半数以上が女性。関心の多さを受けてか、次回の講演のテーマは『女性建築家』
(小川氏の HP から拝借した画像をモザイク加工しました)


今回のテーマ『日本で活躍した外国人建築家』では、有名な6人の建築家が紹介されました。

ジョサイア・コンドル  フランク・ロイド・ライト  ウィリアム・メレル・ヴォーリズ

ブルーノ・タウト  ル・コルビュジエ  アントニン・レーモンド(来日順)

来日した建築家は総勢100人に上るそうで、どのような思いでアジアの小さな国を目指したのでしょうね。



国立西洋美術館(1959年 設計:ル・コルビュジエ) この日は展示入れ替えのため休館
コルビュジエは、日本の近代建築に最も大きな影響を与えた建築家と言われています。



東京文化会館(1961年 設計:前川國男) 国立西洋美術館の真向かいに建っています。


前川國男はコルビュジエの弟子であり、コルビュジエは世界中に数多くの作品を遺していますが、

こうして師弟の作品が向かい合って建つのは、ここ上野恩賜公園だけだそうです。



東京文化会館 ホワイエ 
この日は立ち入ることができなかったおかげで、誰もいない空間を2階のレストランからパチリ
樹木のような柱が上野の森の続きにも見え、見上げれば星空のごとき天井の照明。


短い滞在で帰国した建築家もいれば、日本を愛し、この国で生涯を終えた建築家もいましたが、

日本の近代建築が豊かになったのは、多くの外国人建築家の貢献があったからこそでしょう。


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東京文化会館が昭和36年に開館した当初からの
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