読書の日 *『すべての、白いものたちの』

2024-10-27 | 本が好き

読み終えたばかりの本『すべての、白いものたちの』

先日、ノーベル文学賞を受賞した韓国の小説家 ハン・ガン(韓 江)氏の作品です。

 

表紙の左上に書かれたハングルは「白い」を意味する「ヒン」という言葉で、

同じ「白」でも「ハヤン(真っ白な)」とは違い、作者曰く「生と死の寂しさをこもごも湛えた色」

産着、雪、骨、米など「白いものたち」を綴った、とても読みやすい連作散文詩です

 

えっと、、ヨン様のマグは「韓国つながり」とでも申しましょうか。

20年ほど前に友人から贈られたのですが、お顔がぐるりとプリントされているため、

どこから飲んでもヨン様に迫られるようで(迫っているのは私ですが)ドキドキします

折しも『冬のソナタ』の映画化が決まり、ドキドキに加えワクワクしています

 

 

『すべての、白いものたちの』はご覧の通り紙の白さが5種類あり、

それぞれの作品の中でフォントが変わるなど、内容以外にもこだわりが感じられます。

 

 

さて、今日10月27日は「読書の日」

終戦間もない昭和22年(1947年)、「読書によって平和な文化国家を作ろう」という決意のもと、

書店、図書館、新聞、放送などにより「第1回 読書週間」が開催されました。

当初は1週間のみでしたが、素晴らしい反響があり、

翌年からは11月3日の「文化の日」を中心に2週間の開催となり、全国に広まりました。

 

大賞に選ばれた今年のイラストに、同じく今年の標語が描かれたポスター

 

世界の言語の数は、分類の仕方によって5000とも8000とも言われていますが、

その中で文字のある言語は、わずか400ほど。

聞いたことや思ったことが文字にでき、外国の書籍を日本語で読めることに感謝しつつ、

氏の次の作品を読み始めています

 

お読みくださいまして、ありがとうございます。

今日は「全英黒猫の日」でもあるそうです。

にゃんこと本を読みたくなるような 銀座のレトロな喫茶店 に、

お手数をおかけしますが、クリックをお願いいたします。

にほんブログ村 資格ブログ 秘書検定へ

 

コメント

学士会館

2024-10-17 | 建築が好き

旧帝国大学(現在の国立七大学)出身者の親睦と知識交流を目的として発展してきた学士会館。

大正2年(1913年)に創建された木造2階建ての施設は大火により焼失。

復興に向けて再建の準備を進め、基礎工事に取り掛かるまさにその日、関東大震災が発生。

消失と再建を繰り返しながら、昭和3年(1928年)に現在の学士会館が建設。

長い歴史の中、2・26事件(昭和11年)の際には東京警備隊司令部が置かれ、

太平洋戦争が勃発すると屋上に高射機関銃陣地が設けられ、空襲の被害にも遭いました。

終戦後はGHQに接収されて、高級将校の宿舎や倶楽部として使用。

返還されたのは、昭和31年(1956年)のことでした。(以上、HPの「沿革」を要約)

宿泊、結婚式場、レストランなど、現在は七大学の関係者に限らず広く一般に開放されていますが、

竣工から百年近く経ち、老朽化に対応するため本格的な改修工事が行われることとなりました。

 

2024年12月で全館休業。

左:新館(昭和12年増築) 2025年1月から解体工事開始

右:旧館(昭和3年建造)  2026年4月から曳家工事開始(東側に約7m移動) 

工事期間は約5年で、その間、レストランなどを他の場所で営業する予定はないとのこと。

学士会館前の白山通りの拡張工事も行われるため、かなり大掛かりなものとなりそうです。

 

 

白山通りに面した玄関を入ると、ステンドグラスに出迎えられます

 

 

レストランへと続く廊下

 

 

廊下の途中にある  の入口までステンドグラス

 

 

こちらも長い廊下の途中

 

 

自習室

広い部屋に机と椅子が並び、思い思いに読書や調べものができる、さすが大学の関連施設。

こちらも廊下の途中にあり、立ち止まってばかりで、なかなかカフェに辿り着けません。

 

 

THE SEVEN’S HOUSE(Cafe,Beer,Wine)に ようやく到着

以前、御茶ノ水の「山の上ホテル」の閉館が決まった頃、大勢の方でにぎわったため、

学士会館で「ちょっとお茶を飲む」のも待ち時間を覚悟していたのですが、

タイミングがよかったのか、すぐに案内していただき、以前と同じ窓側の席に着きました。

ここからの眺め、そして美味しいケーキとお紅茶も、これで最後でしょうか。

(現在、 は1階の共有スペースのみで、こちらのレストランではお許しを頂いてパチリ)

 

 

重厚な造りと装飾を目に焼き付けておかなくては。

 

御茶ノ水で『虎に翼』の余韻に浸り、神田であんみつをいただき、神保町を通り抜けて学士会館へ。

これも時の流れでしょうが、見慣れた景色が変わってゆくのは、やはり寂しいものですね。

 

 

お読みくださいまして、ありがとうございます。

いつでもどこでもランプを見つけちゃう秘書にゃんこ に、

お手数をおかけしますが、クリックをお願いいたします。

にほんブログ村 資格ブログ 秘書検定へ

コメント

『虎に翼』* トラちゃんの足跡を訪ねて

2024-10-12 | おでかけ

明治大学記念館で『虎に翼 展』を堪能して、街に繰り出しました。

 

聖橋(昭和2年 1927年)

関東大震災の復興橋のひとつとして、神田駿河台と文京区湯島の間を流れる神田川に架橋。

タイミングが合えば、丸ノ内線、JR中央線、JR総武線が1枚に収められるのですが・・・。

 

 

東京復活大聖堂(通称 ニコライ堂)

明治24年(1891年)に竣工 関東大震災で被災し、昭和4年に修復。

聖橋から神田に向かう途中にあり、『虎に翼』にも遠景で映っていましたね。

 

 

竹むら(昭和5年)神田 須田町

ドラマでは「竹もと」としてスタジオのセットで撮影されました。

10月とは思えない日差しの中、建物に沿って長い列。

 

 

テレビ画面

外観は実際のお店が映っていましたが、のれんの色と店名が「竹もとバージョン」です。

 

 

お寿司屋さんが併設された「笹竹」も、ドラマの中のお話 

 

 

桂場さんからようやく及第点を頂いた梅子さんの餡だんごは、ドラマだけのメニューです。

画面左の「桜湯」がご覧になれますでしょうか?

 

 

案内されて席に着くと「桜湯」が出されます

名物の「あんみつ」をいただく合間に味わう、桜湯のほんのりとした塩気。

 

 

山本歯科醫院(国登録有形文化財)

明治30年以前に創業 関東大震災で被災し昭和3年に新築 

竹むらの近くには、歴史と風情を兼ね備えた建物が見受けられます。

 

神田 須田町まで来ましたら、神保町に寄らないわけには参りません

 

文房堂(明治20年創業 神保町)

重厚感ある建物は、千代田区景観賞を多数受賞。

猫グッズが豊富なお店ですにゃん

 

暑さが残るこの日、御茶ノ水~神田~神保町と歩くうちに、ひと息つきたくなりました。

ならば、年内で営業を終了して建物も閉館する、あのお店でお茶でも・・・。

 

それでは、次回。。

 

お読みくださいまして、ありがとうございます。

明治大学に展示されていた「竹むら」の包装紙

お手数をおかけしますが、クリックをお願いいたします。

にほんブログ村 資格ブログ 秘書検定へ

コメント (2)

『虎に翼』* 明治大学博物館

2024-10-07 | おでかけ

名残惜しい中、最終回を迎えた NHK 連続テレビ小説『虎に翼』

余韻に浸るべく企画展(御茶ノ水で10月28日まで開催)を観に行って参りました

 

出迎えてくれたのは、トラちゃんのお母さん 猪爪はるさん と 若かりし頃の桂場等一郎さん。

 

 

会場に入ってすぐの所に衣装が展示してありました。

初めて星家を訪れた際に、娘の優未ちゃんが着ていたワンピースは、

若き日、寅子と花岡さんが二人だけで食事をしたときのもの。

大切に保管して、母娘二代で「ここ一番」というときに着用したのですね

 

 

「直言のスクラップブック」

トラちゃんのお父さんが娘の活躍を記録した、温かくてありがたい親心。

 

 

「日本国憲法が掲載された新聞」

ドラマの初回で登場した場面が、その重さを伴って再び登場。

 

 

新潟の住まいで母娘二人で食べたキャラメル と「猪爪寅子」「佐田寅子」「山田よね」の名刺

 

 

甘味処「竹もと」のメニューに見る激動の時代

「戦前 夏メニュー」

メロン、レモン、オレンヂ、コーヒー、アイスクリームなど、とってもハイカラ

 

 

「戦中 メニュー」

カタカナ語が姿を消しました。(ピントが合っていなくてごめんなさい)

材料が入手困難になり、一旦お店を閉める決意を余儀なくされます。

 

 

「戦後 夏メニュー」

「銭」から「円」になり、再びカタカナ語のおしゃれなメニューが復活

テレビでは一瞬しか映らない所にも、小道具さんの心意気を感じます。

 

 

「優三から寅子への手紙」に朝からもらい泣き 

 

 

戦争さえなければ全く異なる人生を歩めた、花岡さんと優三さんの凛々しい学生服姿。

 

画像には他の方がほとんど映っていませんが、実は平日の午前中にも関わらず多くの来場者。

おそらく皆さん、明治大学だけでなく、トラちゃん達が歩いたであろう界隈を散策されたかと。

というわけで、私も御茶ノ水や神保町に繰り出すことにします。

それでは、また次回

 

お読みくださいまして、ありがとうございます。

ちょっと女子大生気分の秘書にゃんこ に、

お手数をおかけしますが、クリックをお願いいたします。

にほんブログ村 資格ブログ 秘書検定へ

コメント (4)

年代別読書量 と 9月に読んだ本

2024-10-02 | 本が好き

専門学校で担当している授業に『文章表現』という科目があります。

文書の良い点は、何度でも読み返せるところ。

ただし、人によって受け取り方が異なるような文では、内容が正確に伝わりません。

「書く」より「打つ」機会が増えたとはいえ、電話の伝言メモなど手書きで残すことも多く、

読みやすい文字で、簡潔な中にも礼儀正しく、何より正確にというのが授業の目標。

その後はビジネス文書の初級クラス へと進みますが、

毎回、授業の最後の5分間ほどを私の朗読に充てています

「目を閉じて情景を思い浮かべましょう」と言うと、そのまま眠ってしまう学生がいるのはご愛嬌

要は、アニメや動画のように、映像が先に目に入って想像の余地のない状況に慣れている彼らに、

耳から入る情報だけを頼りにあれこれ空想してもらうのが、朗読の目的です。

わずかな時間ですから、どんな名作も一場面しか読めませんが、それでもよいと考えます。

「その続きを知りたいから、本を読んでみよう」と思ってくれたら何よりなのですがね。

 

 

図書館の本と区別するために、自分の本には包装紙でカバーをつけます。

 

想像力や読解力を養い、漢字や語彙が自然と身につく良いこと尽くめの読書ですが、

「6割の人が1カ月に1冊も本を読まない」という調査結果が公表されました。

 

「2023年度 文化庁 国語世論調査」(毎日新聞より)

 

読書離れが著しいとされる若い世代も の記事は読んでいるそうですが、

多くの人の  や  を経て発行された と比べるのもどうかと思うのですけれどね。

とはいえ、年齢が上がるにつれて「視力低下など健康問題」が占める割合が増えるのも事実。

友人たちからは「疲れると文字が見えにくくなる」「 の掛け外しが煩わしい」という声も。

読み始めると時間の経つのも忘れてしまう私も、年齢的に気をつけなくては。

 

と言いながら、先月もたくさん読みました

 

 

 

『谷から来た女』(2024年 著:桜木 紫乃)

タイトルの「谷」とは、アイヌの人々が多く暮らす北海道南部の「二風谷(にぶたに)」

表紙のデザインは、本書のモデルとなった女性による『二風谷の夕焼け』

北海道で育ちながら、私が見聞きしていたのは一部であったと思い知る作品でした。

 

 

読書をするときの小さなソファー  

 

 

お読みくださいまして、ありがとうございます

ハスカップ 北の散歩道ファーム富田のラベンダー に、

お手数をおかけしますが、クリックをお願いいたします。

にほんブログ村 資格ブログ 秘書検定へ

コメント (6)