2009年混迷を深めた1年
2009年も終わった。2009年も不景気から脱出するところまではいかなかった。 年末、仕事もなく、住む場所もいない人もいる。それに比べれば暖かくて年を越せる場所のある我々はめぐまれている。
昨年は民主党の事業仕分けや難航するCOP15、インフルエンザと人類の戦いが印象に残った。これらを通じて学んだことは、人類は不満を持つ動物であり、一度持ってしまった不満は出口を必要とするということであった。
できれば不満は抱かない方がよい。なぜなら一度抱いた不満は、正しく処理しないと問題を起こすからだ。それが、戦争であり、いじめ問題であり犯罪であると思う。
国民の不満の噴き出した事業仕分け
事業仕分けはまさに民間の不満が乗り移ったかのように、民主党は切って切って切りまくった。これもいらないあれもいらない。その中でもちろん不要なものもあったろうが、科学技術に夢を持つ、我々科学技術者、教育者にはショックだった。
民間に比べて、官僚達のプレゼンの下手さに驚いた。もっともだから公務員なのだろうと思った。それに対し、政治家の追求は的を得たものであった。「なぜ、スーパーコンピューターは世界一でなければいけないんですか?」
これについては、官僚はうまく説明できず、民間に下った森永卓郎さんが年末のテレビ番組で、うまく説明していた。「自動車や電気製品と違い、IT技術は世界一だけが儲けにつながる」。たとえば、オペレーションシステムを見ると、マイクロソフト社の「Windows」がほぼ独占しているのが一例だ。
COP15に見る不透明な世界の現状
COP15も各国の不満合戦といった感じを受けた。結局CO2削減目標を出し合うところまではいかなかったが、最後までまとめようとした、主要国のリーダー達は立派であった。彼らには各国の不満をまとめようとする余裕があった。
COP15で最後まで主要国の目標設定に抵抗し続けたのがインドと中国の新興国であった。同じ新興国であるブラジルが歩み寄りを見せたのとは対照的であった。それだけ、国内に矛盾を抱える、インド、中国には不満がたまっているように思えた。
2009年は日本国内の不満や、世界の不満が目立った年であった。では不満は持ってはいけないのだろうか?人は不満があるから努力する。私もそうだ不満があるから努力しようとする。それはいけないともいえない。
だが、COP15など公の場で不満をぶつけ合う姿は、見ていて気持ちのいいものではなかった。表に出てしまっては何ともいやな感じがする。今大切なのは、不満をエネルギーに変える考え方だと思う。
2010年不満をバネにしたい
米国のオバマ大統領が、核兵器廃絶を訴えノーベル平和賞を受賞したが、授賞式のスピーチで戦争は必要悪であると矛盾する内容を述べた。日本もそうであるが、世界中が精神的な柱がなくさまよっている印象を受けた2009年であった。
その昔、すべては人の心がつくり出している。正しい心を持たねば問題が起きると喝破した人達がいた。それが日蓮であり智�リであり、釈尊であった。そして、現在わかりやすく心の法則を説いているのが「幸福の科学」である。
不景気も消費者心理がつくり出しているものだという人達も多い。ならばすべての人が夢を持って努力すれば、この世は天国になるに違いない。「そんなことを言っても私には生まれつき、神経にマヒがあり、夢が持てるはずがない。」そう言う人も過去にいた。しかし、どんな人でもその人が持つべき夢があると私は信じたい。
ともあれ2010年、来年はどの国のどんな人も、1人1人に不満があったとしても、それをバネにして夢に向かってがんばってほしい。私は科学技術に夢を感じる以上、その可能性を広げることに今後も努力したい。
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