
1月15日部分日食
2010年1月1日、元日の早朝に起こった部分月食に続いて、1月15日夕方、関東より西の地域で太陽が欠けたまま西の空に沈んでいく部分日食(日入帯食)が起きる。この日食は、中央アフリカからモルジブ、中国にかけての地域で金環日食になる。
日食とは、月が太陽の前を横切るために、月によって太陽の一部(または全部)が隠される現象。太陽が月によって全部隠されるときには「皆既日食」、 太陽の方が月より大きく見えるために月のまわりから太陽がはみ出して見えるときには「金環日食」、太陽の一部しか月に隠されないときには「部分日食」と呼ぶ。
今回の部分日食は、日本全国で見ることはできない。日食が見られるのは関東より西の地域で、西に行くほど大きく欠ける。日食が見られる地域であっても様々な要因により(例:山など)日食が観察できない場合がある。

各地の食分
沖縄県の八重山諸島では日没直前の午後5時58分に最大61%欠け、国内で最大食を観測できる。那覇では最も欠ける時刻が日没とほぼ同時のため、最大食の観察は難しいが、日の入り前まで部分日食を十分楽しめる。(琉球新報 010年1月14日)
山陰地方では、地平線に沈む直前の太陽が最大50%程度欠けて見える。観測時間は松江が午後4時45分から午後5時17分、鳥取が午後4時46分から午後5時13分。いずれも西南西の方向で、日の入りまで観測できる。
今回は日の入り間際に太陽が最も欠けて見え、松江が40%、鳥取が34%欠ける。津和野町では49%となる。(山陰新報 2010年1月8日)
欠ける割合は名古屋で16%、大阪で25%程度。西ほど大きく、九州では半分以上になる。欠け始めるのは、日没前の午後4時40分過ぎ。富山市や長野市、静岡市では日没時刻とほとんど同じで、高い山に登っても見えるかどうかはぎりぎりだ。(asahi.com 2010年1月7日)
湘南はボーダー
国立天文台の「星空情報」によると、ここ湘南地方は、日没直前に欠け始めるぎりぎりの場所。記録を狙って観察してみるのも面白い。
ただし、太陽はたいへん強い光と熱を出している。夕方といっても、正しい方法で観察しないと、目を痛めたり、最悪の場合失明したりする危険性があるのでご注意を。
参考HP 国立天文台・アストロアーツ
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