雪はどうかな、と外に顔を出してみると、もう雪など溶け切って跡形もなかった。やれやれ。
花はどうかな、これくらいの雪、見に行くまでもないか。
気持ちとは矛盾して、足だけは外に出てびっくり、さむ~~。震えた。
そこで何をしたか、ハ~~~~と息を吐いてみた。え!!白くならないの?
そういえばこの何十年白い息なんて見たことがない。起きるのが遅い?早くて6時。今日は7時。まだ日は指してないけど。
太陽は道路を挟んだ東の家を超えてないからかも。
という話ではなくて、なんで息が白くないの。はあはぁはぁしてみたけど。
牛乳配達や新聞配達がいなくなったから?(いつの話か)
子供のころ四国の田舎に住んでいた、(3歳から父が入院していた6年間ほど)四国の軽井沢など呼ばれる高原地帯、それも山地。
大江健三郎さんの小説にあるぎー兄さんの家の様な、川の淵から坂になったようなところで、地図では内子町とは山つづき(らしい)
大人になって思い出すと6年の間にいろいろ珍しい体験をしたものだ。
外に出て初めて息が白く見えたときは、冬が来たのかと毎年家のみんなに冬宣言をした。だれにも相手にされなかったけれど・・・。
ここでは白い息を見たことがない。それでも今朝、思い出した。白い息はどこへ行った。
代わりに黄砂が降る。
と言いながら庭で見に行ったのはウインティー。
ピンクは雪のせいか少し俯いた。
頑張ったのでラナンキュラスもドアップでもう一枚よしよしヾ(・ω・`)
そこで思い出した。おなじみのサクラソウをサントリーフラワーズさんが進化させて(少し育てやすくしたそうで)冬に咲いて日蔭でも育つというウインティーという花にした。
母はサクラソウが好きでどこでもらったのか、春にたくさんの鉢が満開になって壮観だった。そのころ私はあまり関心がなくて、母なゼラニウムとサクラソウが好きな人だと思っていた。
ところが母と六甲の高山植物園に行ったとき、クリンソウが見事に群生して咲いていた、母は「サクラソウがあんなに咲いているのを初めてみた」と大喜びだったが私はクリンソウはサクラソウの仲間が、なるほどというくらいであまり感動はなかった。
ところが母が亡くなってから、友人たちと愛媛に行った(私は田舎に帰ったつもりで)景勝地という面河渓谷に案内した。
かわらない美しい流れと断崖絶壁の風景に歓声を上げ、弟が建てた小さな家に泊まって彼は下手なトランペットを人気がないのをいいことに河原で吹いた、私たち友人はみんな同級生で弟も同窓なので「先輩、先輩」などと言って友人をからかっていた。
ところがその時、石鎚山の麓、面河川の支流でクリンソウを見つけた。花好きの友人が歓声を上げて「これはサクラソウの仲間のクリンソウだ。珍しい、嬉しい」と大騒ぎ。
珍しい植物が多い四国山脈のことは後で知ったのだが、母が懐かしがったのはこのクリンソウだったのかと思い当たった。
私も今では、子供のころ駆け回った森林の中や雑木林で咲いていた野の花を見つけては図鑑と照らし合わすのが好きになって、四国に行くと野山を訪ねてみるが、少しも見つけられなくなった。
石鎚あたりの山野草の記事を見てもクリンソウは載っていない。長く見に行ってない間に絶えてしまったのかな、確かめる機会がないけれど。
2003年に写した四国のクリンソウ。もう20年以上たってしまったのかとびっくり(*_*)
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