Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

GW特別企画(8)絶叫の映画

2013-05-03 00:15:00 | コラム
舞台とはちがうんだから、そんなにギャーギャーワーワー叫ぶ必要はない―自分が映画を学ぶ学生だったころ、講師にそういわれたことがある。

分かるけれど、ここぞ! というときには叫びたい。喚きたい。というか、叫ばせたい。喚かせたい。
そう思って意識的に描写した(シナリオの)ト書きが、そう批判されたのだった。

そう、ト書きで「A、絶叫する。」とだけ表現した。
漫画であれば吹き出しで「ギャー!!」とか「ワー!!」とか書いてもおかしくはならないけれど、
シナリオの台詞でそう書くと、なんかちょっと間抜けな感じになるのである。
ラブシーンはト書きで接吻やら愛撫とだけ書けばいいものを、女子キャラクターの台詞として「ぁん♪」とか書く恥ずかしさと同じ、、、といったら分かり易いのか。

今宵のテーマは、絶叫の映画。
恐怖や歓喜の臨界点で発される、キャラクターの感情表現。

真に恐怖したときには「声なんか出ない」という意見もあるし、実際、自分もそう考えるものだが、
視覚だけでなく聴覚にも訴えかける映画表現としては、こうした音声を使わない手はない。


(1)『ミッドナイト・クロス』(81)

録音技師を主人公にしたサスペンス。
ヒロインの絶叫が切ないラストを生む―のだから、絶叫を描いた映画の頂点に位置すると思う。

世界各国の映画小僧にアンケートを取ったとしても、本作は3位以内に入ってくるだろう。

(2)『メイフィールドの怪人たち』(89…トップ画像)

筋は忘れたが、骨を見て絶叫―というシーンだけは、よく覚えている。

(3)『赤ちゃん泥棒』(87)

赤ちゃんを「どこかに」忘れた強盗が、車内で絶叫。
また、脱獄時にも絶叫している。

コーエン兄弟は作家バートンにも叫ばせており、とにかく絶叫がお好き。

(4)『クリーン、シェーブン』(93)

このリストのなかで、最も怖い絶叫。

誘拐された・・・ことを想起させるような、どこからか聞こえてくる幼女の叫び声。

(5)『機動戦士ガンダム』(81)

ガンダムを乗りこなせていないころの、アムロによる絶叫の数々。

少年が戦争やっているんだ、そりゃ叫ぶし喚くでしょうよ。

(6)『E.T.』(82)

ドリュー・バリモアとE.T.の初対面。

(7)『シャイニング』(80)

いろんなジャンルの10傑でランキングされるが、やっぱり夫人役のシュリー・デュバルが素晴らしい。

(8)『キング・コング』(33)

リメイクではないほう。
ことばを持たないのだから、そのぶん叫びまくる。

(9)『キャリー』(76)

デ・パルマ映画、二作ランクイン。
しかし豚の血を浴びるシーンではストップモーションが強調され、キャリーの絶叫は聞こえてこない。
こないが、あの顔は、確実に叫んでいる。

さて、クロエが主演するリメイク版が完成したようである。

どうかなー、期待と不安と・・・。

(10)『太陽を盗んだ男』(79)

被曝したって平気な顔をしていた男が、屋上から落下するときはギャーギャーうるさく叫ぶ。
なんか、とってもリアルだった。


※叫びとは無関係だが、素晴らしい企画―生アフレコ―の動画なので。
ファンはうれしいだろうな、行きたかったな。




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明日のコラムは・・・

『GW特別企画(9)沈黙の映画』

コメント (2)
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