あぁそうだよ、実際オッサンだもの、、、と開き直るだけの話だが。。。
いろいろ事情があってライターを休業、ホテルのマネージャーをやっていることは数週間前のコラムで告白したとおり。
2月下旬にオープンしたこのホテル、駅チカで激安ということもあり、こっちが予想する以上にお客さんが入っている。
というわけで、求人をかけた。
もちろん面接をするのは自分、50人を超える応募があったのでそれぞれとメールのやりとりをし、「これだ!」と思ったひとを面接に呼んだ。
Aくん。
音楽の専門学校を卒業した26歳。
「―ギターとか、ドラムとか?」
「ひととおり、出来ます」
「すごいね、自分は楽器音痴だから、演奏出来るというだけで尊敬しちゃう」
「いやいや」
「ドシロートながらね、それでも、このひとの演奏すごいなって思うのは、最近でいうと…ごめんね、オッサンだから、なかなか名前が出ないけど…Nothing’s Carved In Stoneのベースのひととか」
「あぁ! 分かります、あのひとはすごいです」
よかった、アンテナ張りまくっているはずの若い子に見る目はたしかっぽく評価されるとうれしいね!!
※眼鏡のひと…とくに後半の超絶テク!!
しかし・・・。
1日で「自分には向いていない…」と辞退の電話があったけど。
Mさん。
漫画の専門学校を卒業した24歳。
はっきりいって美人。
だから採用、、、したわけじゃないよ、ハキハキしているし、やる気も感じられたので。
彼女は自分が働く時間帯希望なので、コンビを組むことになった。
休憩中に、好きな漫画などで盛り上がる。
仕事中は黙々と作業をこなすのに、漫画の話になるとすごく饒舌。
自分がこれに「そこそこ」ついていけたものだから、話は尽きなかった。
「―声優さんだと、高山みなみが好きかなぁ」
「あ! あたしもです。あのひと、ほんとうに素晴らしいと思います」
レベルをオッサンにあわせていたとしても、彼女だってつまらない時間ではなかったと思う。
思う。
が、しかし、翌日になって「体力面で自信がない」と辞退の電話が入った。
落ち込むなぁ・・・。
「―仕事の向き不向きは置いておいて、」
「はい」
「個人的には、話がすごくあったから」
「あたしもそう思いました」
「ほんとう? だから助手としては最高の人材だなって。仕事だって楽しくやりたいじゃない? Mさんとなら、楽しく出来るかなって」
「あたしもつづけたいんです。牧野さんとお話しするの、すごく楽しかったから。でも、あの日は、あれでお客さんがぜんぜんだったと聞いて、もっと混むと考えたら厳しいかなって」
そういうことなら、仕方ない。
しかしあれだね、多少のおべっかはあったろうけれど、若いひとに「分かりますか、あのひとのすごさ」みたいに、センスあるような評価されるのは悪くないね。
労働環境はなかなか安定しないけど、自分、まだいけるじゃん!! と目をきらきらさせている45歳のオッサンなのであった―。
…………………………………………
明日のコラムは・・・
『シネマしりとり「薀蓄篇」(292)』
いろいろ事情があってライターを休業、ホテルのマネージャーをやっていることは数週間前のコラムで告白したとおり。
2月下旬にオープンしたこのホテル、駅チカで激安ということもあり、こっちが予想する以上にお客さんが入っている。
というわけで、求人をかけた。
もちろん面接をするのは自分、50人を超える応募があったのでそれぞれとメールのやりとりをし、「これだ!」と思ったひとを面接に呼んだ。
Aくん。
音楽の専門学校を卒業した26歳。
「―ギターとか、ドラムとか?」
「ひととおり、出来ます」
「すごいね、自分は楽器音痴だから、演奏出来るというだけで尊敬しちゃう」
「いやいや」
「ドシロートながらね、それでも、このひとの演奏すごいなって思うのは、最近でいうと…ごめんね、オッサンだから、なかなか名前が出ないけど…Nothing’s Carved In Stoneのベースのひととか」
「あぁ! 分かります、あのひとはすごいです」
よかった、アンテナ張りまくっているはずの若い子に見る目はたしかっぽく評価されるとうれしいね!!
※眼鏡のひと…とくに後半の超絶テク!!
しかし・・・。
1日で「自分には向いていない…」と辞退の電話があったけど。
Mさん。
漫画の専門学校を卒業した24歳。
はっきりいって美人。
だから採用、、、したわけじゃないよ、ハキハキしているし、やる気も感じられたので。
彼女は自分が働く時間帯希望なので、コンビを組むことになった。
休憩中に、好きな漫画などで盛り上がる。
仕事中は黙々と作業をこなすのに、漫画の話になるとすごく饒舌。
自分がこれに「そこそこ」ついていけたものだから、話は尽きなかった。
「―声優さんだと、高山みなみが好きかなぁ」
「あ! あたしもです。あのひと、ほんとうに素晴らしいと思います」
レベルをオッサンにあわせていたとしても、彼女だってつまらない時間ではなかったと思う。
思う。
が、しかし、翌日になって「体力面で自信がない」と辞退の電話が入った。
落ち込むなぁ・・・。
「―仕事の向き不向きは置いておいて、」
「はい」
「個人的には、話がすごくあったから」
「あたしもそう思いました」
「ほんとう? だから助手としては最高の人材だなって。仕事だって楽しくやりたいじゃない? Mさんとなら、楽しく出来るかなって」
「あたしもつづけたいんです。牧野さんとお話しするの、すごく楽しかったから。でも、あの日は、あれでお客さんがぜんぜんだったと聞いて、もっと混むと考えたら厳しいかなって」
そういうことなら、仕方ない。
しかしあれだね、多少のおべっかはあったろうけれど、若いひとに「分かりますか、あのひとのすごさ」みたいに、センスあるような評価されるのは悪くないね。
労働環境はなかなか安定しないけど、自分、まだいけるじゃん!! と目をきらきらさせている45歳のオッサンなのであった―。
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明日のコラムは・・・
『シネマしりとり「薀蓄篇」(292)』