Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

にっぽん女優列伝(124)国生さゆり

2019-06-21 06:00:00 | コラム
66年12月22日生まれ・52歳。
鹿児島出身。


公式プロフィール


ずっと広島出身だと思っていたら、鹿児島のひとなんですね、国生さゆり(こくしょう・さゆり)さんって。

自分は「おニャン子直撃世代」でしたが高井麻巳子(秋元康夫人)推しであったので、国生さんに関しては「ふうん…」程度の興味しか抱いていませんでした。

インターハイ県代表に選ばれるほどの俊足であり、おニャン子のなかで最も気が強い子―そういうイメージでしたが、ふたつともまちがっていませんでした。

印象に残るのはアイドル時代より、長渕剛との不倫騒動における長渕・志穂美悦子、そして国生さんの言動です。

志穂美えっちゃんの「夫はアーティストだから」という発言もある意味で格好よかったですが、それ以上に国生さんの潔さに痺れました。

「肉体関係、ありました」といい切った国生さんの会見は、まだ童貞だった自分にビッグインパクトを残しましたね。

どうとも思っていなかった国生さんを、いいね! と思った瞬間です。


※いちばん有名なのは『バレンタイン・キッス』でしょうが、自分はこっちを選びます…イントロさいこー! 振りつけも荒っぽくて(逆に)グー!




<経歴>

おニャン子クラブ、会員番号8番。
気が強いのは元々だったようで、自分より先にソロデビューを果たした河合その子や新田恵利に敵意を燃やしていたのだとか。

ガキの目から見てもふたりは特別扱いでしたもの、メンバーはみんな悔しかったのかもしれませんね。
それでも結成の翌年(86)には『バレンタイン・キッス』でデビューしたわけで、「その他大勢の子」より目立っていたのはたしかです。

その翌年の87年3月、おニャン子を卒業。
おニャン子ブームが終焉を迎えつつある時期であり、ナイスなタイミングだったのではないでしょうか。

「ソロでも売れる」という勝算は外れてはいませんでしたが、90年代に入ると長渕との「ずぶずぶ関係」が業界内で噂になり、また、長渕逮捕(クスリ)のあおりを受け、一時期は「みるみるうちに仕事が減っていった」そうです。

曰く「天狗になっていた」。

まぁ若いと、そういうこともあるでしょう。

ここからは、映画キャリアについて。

「お!」と思える演技を「いちどだけ」披露していますが、作品数はかなり少ないです。

映画俳優デビュー作は、人気メンバーが総出演した『おニャン子ザ・ムービー 危機イッパツ!』(86)。

同時上映は、とんねるず主演の『そろばんずく』(86)で、前者を観に行ったはずなのに後者のほうが映画として遥かに面白く、楽しめましたね。

正直『危機イッパツ!』で国生さんがどんな演技をしていたのか、まったく思い出せないです。

『いとしのエリー』(87)で主演を務め、
89年には、劇作家・鴻上尚史が映画監督に初挑戦した『ジュリエット・ゲーム』で村上弘明と共演、



鴻上さんの狙いは分かるし、国生さんの演技も悪くなかったのですけれどね、ぜんぜん話題にならなかったと記憶しています。

その後も『一杯のかけそば』(92)や『落下する夕方』(98)など、キャリアが途切れることはないものの、テレビドラマでの活躍に比べて映画においてはまったく結果を残せませんでした。


しかし。
2001年―青山真治の大傑作『EUREKA ユリイカ』で役所広司の元恋人を演じる。
ほとんど出番のないキャラクターでしたが、とても印象に残る演技でした。




そのほかの作品に、『パッチギ! LOVE&PEACE』(2007)や『一週間フレンズ。』(2017)など。


『ユリイカ』に触れるかぎり、映画俳優に向いていると思うのですけれどね。

起用のしかた次第では、完全に主役を喰う演技を披露してくれると思っています。。。

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明日のコラムは・・・

『「怪」便』
コメント (1)
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