Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

映画スタッフ別10傑(1)ソール・バス

2021-03-06 00:10:00 | コラム
~ソール・バスのキャリア10傑~

96年4月25日没、享年75歳。

映画ファンには「映画職人」として知られるバスはしかし、
正確な職業はグラフィックデザイナーであって、「映画のタイトルクレジットにも携わっていた」と表現するほうが正しい。

これらの企業デザインは、すべてバスによるもの。



持って生まれたセンスといってしまっては、本人の努力を否定してしまう気がするけれど・・・いやぁ、やっぱり、そういうところもあったのだと思う。

映画タイトルクレジットの世界に参入してからは、このひとがタイトルクレジット「をも」ひとつの作品にまで高めたといっても過言ではないでしょう。

ほんとうは30選くらいにして漏れなく紹介したい―約70本のクレジットを担当―けれど、完全に自分の好みだけに絞って10選を展開してみよう。


(1)『北北西に進路を取れ』(59)

最も相性がよかったのは、やっぱりヒッチコックだと思う。

ひたすら格好いい!!




(2)『エイジ・オブ・イノセンス』(93)

晩年はスコセッシとタッグを組んでいた。

花びらの開花を次々と…美しい!!




(3)『ウエスト・サイド物語』(61)

こうやって並べてみていくと、なんとなくタッチや傾向は見えてくるけどね。

だからといって、真似出来るものでもないのだろう・・・。


(4)『悲しみよこんにちは』(58)

超有名な原作小説の世界観を、あますところなく再現。



(5)『サイコ』(60)

なぜこれだけで、怖い感じがちゃんと出るのだろうね。




(6)『ケープ・フィアー』(91)

おそらくデジタル技術をふんだんに使っていて、復讐に燃える狂人の心理を表現。


(7)『80日間世界一周』(56)

本編も楽しい物語だが、クレジットもいかしている。

バスの手がけたもののなかで、いちばん楽しく鑑賞出来る作品かもしれない。


(8)『勝利者』(63)

第一次大戦から第二次大戦にかけての悪夢が観客を襲う―映画そのものよりも、あらゆるモンタージュ技術を駆使したタイトルクレジットで有名になった作品。


(9)『グラン・プリ』(66)

画面分割を多用し、レーシングカーをフェティッシュに捉えて圧巻。



(10)『めまい』(58)

めまいを視覚的に表現した「あの部分」が、じつは、映画史における「最初のCG表現」だといわれている。

…………………………………………

明日のコラムは・・・

『どうしよ、ほんとうにかかるぜGoodfellas!!』
コメント (1)
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