Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

ドアをノックするのは誰?

2017-07-16 00:10:00 | コラム
10年くらい前では考えられなかったことだが、最近、起きられなくなった。

というと語弊があるか、起きたい・起きるべき時間にきちんと目覚めることが出来るし、
そもそも不眠症気味なので、睡眠時間そのものは短いほう。

ほうなのだが、眠っているとき、来訪者がドアを叩いても「十中八九、気づかなくなってしまった」ということ。

起きて玄関を開けてびっくり、宅配便の不在票が挟まっていたということが、今月だけで2度ほどあった。

ケータイの着信も気づかない。
LINEの着信音も気づかない。

それだけ熟睡しているってことだが、玄関先の物音だけで「なんだ??」と飛び起きていたはずの自分が、ここまで変わってしまうなんて・・・と。

チューネン化、進行中ということだろう。


ところで。
チューネンだし? こんなヤツなので、来訪者がドアをノックした場合、誰が来たかを確認することはなく、勢いよくドアを開ける。

あまりの勢いなので、相手のほうが驚く場合も。

平和な日本とはいえ、このごろ異様に暑いし、暑いとフツーだったひともネジが緩み、フツーではなくなってしまう可能性だってあるから、用心したほうがいいのだろうけれども、まぁこんなヤツだからさ。

10年ほど前に付き合っていた子は、過去になにかあったのでは・・・? と思ってしまうほどに用心深く、
オートロックはもちろん、玄関にチェーンロック、部屋に入ったらすぐにアルコール除菌をすることを課してきた。(最後は関係ないか。自分が、ちんちんばっかりいじくり倒しているヤツだからかもしれない)

女子はたいへんだと思う。

熱帯夜がつづくが、窓を開けっぱなしにしていたら忍び込まれる危険性もあるし。

いや女子だけじゃない、昔、バイト先のAくんが勤務時間になっても現れないから心配していたら、なんと在宅していたにも関わらず、泥棒に入られたんだそうだ。
ロフトで寝ていたら、知らぬ間に財布を盗られていたと。。。

自分は、「自分だけは大丈夫」と思いがちなヤツなので、少し気をつけたほうがいいのかもしれない。

ただ昔とちがい、玄関は鍵をかけるようになったが。
(かけてなかったんかい!! とは突っ込まないでおくれよ)


さて表題は、スコセッシが67年に発表した映画である。

同名の歌をオザケンも歌っているけれどね。

この動画を観ると、カメラワークといい音楽の使いかたといい、すでにスコセッシイズムというものが完成されていたことが分かる。




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明日のコラムは・・・

『シネマしりとり「薀蓄篇」(213)』
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激オコ

2017-07-15 00:10:00 | コラム
随分と久し振りに、人前で怒られた。

43歳にもなると、まぁたまに、行き過ぎたエロ会話で女子に釘を刺されることはあるかもしれないが、
ふだんは若い子に怒るばかりで、逆の立場になることは滅多にないからねぇ。

だからけっこう、不意を突かれた。

それを見ていたひとからは「気にするな」「あのひとのほうが、おかしいから」などといってフォローをもらったのだが、いやいや気にしていないし、この歳でそれほど落ち込むことはないし。

・・・って、落ち込まなきゃいけないのかもしれないね、ほんとうのところは。


小学生のころは、他者の2倍は怒られて育った。
家の話じゃない、学校で教師に、、、ということ。

怒られても効き目が薄かったものだから、教師も起こり損? というか、嘆息することが多かったのではないか。

そうか、「怒られてもヘーキ」みたいな自分の腐った感じは、ガキのころからだったのか、、、なんて。

中~高校生のころは、それほど怒られることもなかった。

上京後は、転職を繰り返すたびに、そこそこ怒られた。
これを「怒られる」と表現していいのか、新人教育における「注意される」「指導を受ける」程度のものだったのかもしれない。

いつの間にか歳を取って、怒られることはなくなり、怒る立場へと変わっていった。


とくに短期バイトなどで若い子に接する場合、ちょいときつめに怒ったりすると、その場で退職を申し出ることが「よく、ある」そうだ。

「いまの子は―」といいそうになるが、20年前くらいに、同じような光景を目撃したことがある。
ってことは「いま」の話でもなさそうだし、そういう感じの子は、いつの時代だって「一定数」存在するってことかなぁ。


仕事でミスをして落ち込んだり、ボスに怒られたりするシーン。
映画では「あるある」だが、自分がとくに好きな作品をふたつほど。


『モダン・タイムス』(36)のチャーリーは、行く先々でボスに怒られる。

とくに「角材を探せ」と命じられ、船のストッパーにしていた角材を強引に取り外すシーンには・・・笑





『8 Mile』(2002・トップ画像)では、プレス工場で働くエミネムくんが、勤め始めた当初「なぜか」ボスから目の敵にされていて、ちくちくとイヤミをいわれ続ける。

それでも、毎日黙々と作業をつづけていくうちに信頼を得ていき「きょう、残業するか」といわれたりして、この映画のことを「異様に好き」(友人からいわれたんだ)な理由は、こういう描写がひじょうにリアルだから、、、なのかもしれない。





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『ドアをノックするのは誰?』
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俳優別10傑 海外「は行」女優篇(1)

2017-07-14 00:10:00 | コラム
~パトリシア・アークエットのキャリア10傑~

49歳になっても、声は「きゃわいい」ままのパトリシア嬢、
姉ロザンナと同様、監督の望むとおりに「なんでも」やってくれる冒険心豊かな女優さん、ただ、オスカー授賞式における「女優の地位向上」のためのスピーチを聞いて、(馬鹿にしていたわけじゃないけれど)あぁ、いろいろ考えているんだなと感心したっけ。

姉と妹、どっち好き?

・・・ううむ、難しい。

どっちも素敵だし、好きだもの。


(1)『6才のボクが、大人になるまで。』(2016)

リチャード・リンクレーターが「この先の映画」を見据えた、勇気ある実験映画。




(2)『トゥルー・ロマンス』(93)

ボッコボコにされても、ファック・ユー。

ひたすら格好いい。



(3)『エド・ウッド』(94)

奇人と呼ばれた映画監督の半生を描いた、ティム・バートンの最高傑作。

エドの性癖を受け入れた、理想のヒロインを好演。

(4)『ロスト・ハイウェイ』(97)

リンチの女優の好みって、モノスゴ分かり易い。



逆に、ローラ・ダーンの起用のほうが謎。

好きだけど笑

(5)『救命士』(99)

スコセッシの映画に初参加。

ニコラス・ケイジが安眠出来るのは、彼女と一緒に居るときだけなのだ。

(6)『ヒューマン・ネイチュア』(2001)

世界一? 毛深い女を楽しそうに演じている。

ミシェル・ゴンドリー監督は、もう少し映画界で評価を受けてもいいのでは?

(7)『スティグマータ 聖痕』(99)

じつは、ホラーに適した? 顔。



(8)『インディアン・ランナー』(91)

ほとんどの映画ファンが、このショーン・ペンの初監督作品で彼女の存在を知った。

(9)『デブラ・ウィンガーを探して』(2002)

姉が撮ったドキュメンタリー映画に出演、素敵な関係だと思う。

(10)『アメリカの災難』(96)

観るひとしか観ない、地味なロードムービーかもしれないが、不思議な味わいがあって好き。





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『激オコ』
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初体験 リッジモント・ハイ(232)

2017-07-13 01:58:57 | コラム
トップ画像は、拙著『情の花』の装丁。

中身のことは(無責任に)置いておいて、デザイナーさんには申し訳ないが、いかにも自費出版系の感じがして、ちがうのがよかったなぁ、、、なんて。


さて。
きょう載せるのは、約20年前に刊行した『情の花』を、約10年前にウェブ上で加筆した部分。

さらに10年後のいま、いろいろ訂正したいところが増えているわけだが、敢えてそのまま載せてみる。

…………………………………………
 
当時の私の心理状態、知識、表現力・・・これらを、今になって補完したところで、どうにもなるものではない。
私が今、恥じている稚拙な表現にも恐らく、何らかの価値が宿っているのではないか―少し大袈裟だが、そんな風にも思うから。


母が亡くなって、7年以上が過ぎている―俄かに信じ難い。
 
帰郷し、母の死顔を見たあの瞬間から、告別式を終えるまでの、暑い暑い、暑過ぎる3日間の記憶は、どれも鮮明に覚えている。

あれから、いくつかの葬儀に参列した。
若すぎる死も、大往生も、どれも自分には既視感として映る。
葬儀に参列する度に、あの3日間が、頭を支配するのである。

母が死去した翌年、私は『情の花』を共同出版し、自家製の仏壇に供えた―。

拙著を執筆中、私はフリーターだったが、今でもその状況は変わらない。
沢山のアルバイトを経験してきた。
 
ラブホテルの清掃員を辞めた後は・・・仕分け作業員、引越し作業員、某牛丼屋の店員、違法広告の撤去作業員、いちご大福製造工程における、「いちごのヘタ取り」なんていう、存在自体を知られていないバイトも。

物書きになりたいという夢・・・いや野望は、もちろん今でも抱き続けているが、それはまだ、叶っていない。

時が、止まったようだ・・・しかも、私だけ。

世界は変わり続け、そして、父と姉の生活も、変化していったからだ。

父は、再婚した。

姉は、結婚した。

自分は未だフリーターで、生活状況は、ほとんど変わっていない。

母は、山田洋次や小津安二郎が作り出す、穏やかな映画を愛していた。
申し訳ないとは思いつつ、私はそんな「穏やかさ」とは無縁の、暗くて重くて、時としてえげつないほどに性悪な物語を紡ぎ続けている。
まぁこれは、自分がそんな性だからだと、開き直るしかないのだが・・・。
 
今の私の状況を、母はどんな表情で見つめているのだろうか―?

父は今年、念願の処女作を、(私と同じ新風舎から)上梓する。
原稿をコツコツと、書き溜めていたのだ。

「オトウサンの味方をしてくれ。応援してくれ」

そんな言葉が綴られた手紙が私の元に届いたのは、母の三回忌が済んだあたりだったか。
 
様々な理由が重なって、父は再婚を希望していた。
 
姉も私も、再婚には全面的に賛成だった。
まだ10代であったならば、わだかまりなどが生じたのかもしれない。
だが20歳を過ぎた私が反対する理由などなく・・・そもそも、東京で勝手気ままに暮らしている私などが意見出来るような立場には、居なかったのだが・・・。

牧野家に、再び明かりが灯された―。

父の新しいパートナーは、美恵子さんという、とてもパワフルな女性だった。
なかなか「お母さん」と言えないのが心苦しいが、美恵子さんは私に、「うんと甘えてね」という、心のこもった手紙を送ってくれた・・・。

姉の結婚式は、私の29回目の誕生日直前に行われた。
 
「ピアノをマスターする」だの、「出来そうにないから、ハーモニカを吹く」だの格好良い宣言をしておきながら、当日まで、何も準備出来なかった。
私は結局、カメラマンとしてあちこちを撮影していたが・・・どうやらカメラマンとしてのセンスは、微塵もないようである。

私は姉の花嫁衣裳を眺め、誰にも気付かれないように、涙した。
まさか、感極まるとは思ってもみなかった。
 
姉の幸せそうな笑顔が、とても嬉しかった。
母にもこの至福の瞬間を、感じて欲しい―そんな事を考えていたら、感泣してしまったのだ。


そういえば最近、母に話しかける事をしていない。
三回忌法要までの間、私はしょっちゅう、自家製仏壇の前に座り込み、写真の母に向かって、様々な事を話しかけていた。



今でも、毎日水を取り替えるし、線香も上げる。
だがそれは、毎日の習慣となり、「特別なもの」ではなくなってしまった―そこに気付いた時、私は初めて、「あぁ、7年も経ったからなんだろうな・・・」という思いに至ったのだ。

『情の花』とは、母をイメージした時に、私の頭の中に、最初に浮かんだ「名前」である。
 
久し振りに、母に甘えてみたくなってしまった・・・。
今夜、話しかけてみようか。
母の大好きだった飴やジュースを供え、胡坐をかいて、じっくり向き合ってみよう。
 
久し振りだから、母は冷たいかもしれない。
7年前と変わらぬ生活をしている自分を、叱りつけるかもしれないよな・・・。


おわり。

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『俳優別10傑 海外「は行」女優篇(1)』
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初体験 リッジモント・ハイ(231)

2017-07-12 00:10:00 | コラム
トップ画像は、新聞奨学生のころの写真。

そう、坊主でない時代もあったのだ・・・って、それよか、肌の荒れ加減が気になる。

今のほうがハダツヤがよいって、おかしな話だな。


拙著『情の花』のダイジェスト、きょうでいちおうのラストです。

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【第11章】
『私の卒業後』

「様々な仕事を経験した方が、物書きにとってプラスになるはずだ」と考えた私は、専門学校卒業後、1~2年のサイクルで職(アルバイト)替えを繰り返している。

順に・・・映画館のチケットもぎり(無料で映画を見る事が出来た)、仕分け作業員(食事支給あり)、和菓子の製造(無料で菓子パン、和菓子を食べる事が出来た)、そして現在は、ラブホテルの清掃員・・・という風に。(さすがに特典はない。ただ、かなり際どい”裏事情”を知る事が出来た。注・98年5月当時)

母が亡くなったのは、和菓子工場を、身体の不調を理由に退職した直後だった。
だから経済的に余裕がなく、第1章で述べたような、「帰るに帰れない状況」が生じてしまったのだ。

映画館のチケットもぎりを始める直前、私は「卒業報告」と称し、一時的に帰郷していた。

その時、母は何度目かの入院中だった。
私はプレゼントを購入して帰郷したのだが、病室の母を見た途端、自分の思慮の浅さを恥じた。
病人へのプレゼントが、エプロンとは・・・。

プレゼントは難しい。
「早く元気になって」というメッセージと捉えられなくもないが・・・いいやその時の私に、そのような思考は浮かんでいなかったのだ。

「可愛いね。・・・有難う」

本心だろうが、私は、赤面してしまった・・・。

【第12章】
『帰京まで』

私が小学生時代に、毎日のように万引きしていたA商店は、実家から徒歩10分の距離にある。

万引き発覚後、しばらくの間はA商店での買い物を避けていた母だったが、買い物が出来る場所は限られており、いつの間にか、再びA商店で買い物をするようになっていた。

最初、A商店の主人は、母に冷たかった。
当然である。申し訳なさでいっぱいだが、私が、より複雑な感情に襲われるのは、主人と母が、次第に仲が良くなっていった事である。

「お兄ちゃん、頑張ってる?」
「うん、先週手紙来たよ」

そんな会話を展開しているという話を母から電話で聞く度に、罪悪感というか、何とも言えない感情に支配され、私の自我は揺らいでしまう。

告別式終了後、私は約1ヶ月間を、実家で過ごした。
そこで私は何を思ったか、小学生時代に悪事を働き続けた(半年間連日万引き!)そのA商店に、顔を出したのだ。

「どうも、久し振りです」
「あ!・・・おにいちゃん!!」

主人は私に近寄り、そして、号泣した。

「・・・突然なんだもの」
「・・・そうですね」
「だって、亡くなる前の日にも、ここに買い物に来たのよ」
「・・・あぁ、そうだったんですか」
「・・・少し疲れた顔をしていたけれど、声は元気だった」
「・・・・・」
「本当ね」
「はい?」
「良い人ほど、早く亡くなってしまう・・・」
「・・・・・」


数日後、母の遺品の整理に取り掛かった。

小学生の頃の卒業文集から―。

「聞いても、すぐ忘れちゃう。先生の話を瓶に入れて、ずっと取っておきたい」

私は私の「へその緒」を、形見として持ち帰った・・・。


8月25日―。
母の死から、ちょうど1ヶ月が経過していた。

町田の安アパートに戻ると、突然、大きな不安感に襲われてしまった。
1人で居るのが、怖い。
1人に、なりたくない。

生まれて初めて襲われた、戦慄の感情であった。
私は、急いで街に出た。

出来るだけ、人の多いところに行きたい―ただそれだけの理由でデパートに入り、何を見るのでもなく、何を購入するでもなく、ただひたすら、人込みに紛れていたのだ・・・。

【第13章】
『母との別れ』

「あの人、自分が間もなく逝ってしまう事を、知っていたのではないか?」

故人について、生前の出来事を回想していくと、こんな疑問にぶつかる事があるという。

普通では考えられない事、奇跡や偶然と解釈するには、あまりにも出来過ぎている事などが重なると、私達は故人を想い、「もしや・・・」などと考えてしまう。

実は母も、そうだった。
 
姉の海外旅行を見送るため、成田空港に向かった母は、姉の姿を見て、泣いていたそうである。
母は涙もろいが、娘の旅行で泣くというのは、ちょっと考え難い。

7月20日。
母が亡くなる、5日前―。 
この日、母は私に会いに来ている。
 
体調不良が原因で、アルバイトを辞した私を見舞う・・・という理由があるにせよ、今から考えれば、あまりにもタイミングが良過ぎる訪問であった。
 
「もしかしたら、別れのサインだったのでは?母は、死期が近い事を知っていたのか?」

こう考えると、夜も眠れなくなる。

確かなのは・・・姉には涙を見せ、私には会いに来た。墓参りも済ませてあり、身の回りをキレイにして、母は逝った―という事である。

ただ、私個人の考えを優先させれば、母は自分の死期を知らなかった―と解釈したい。

なぜなら、自分の死期を知り、1人で怯え、泣き、いよいよ覚悟が出来て、身の回りを整理した・・・と考えた時、母がそんな切迫した心理状態であったとは、思いたくないからだ。あまりにも、不憫に思えてしまうからだ。

 
・・・随分と長くなってしまったが、以上が、第1章から第13章までの粗筋である。
 

つづく。

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