Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

鬼だらけ、たまにはこういうこともいいよね

2020-10-26 00:10:00 | コラム
黒沢清、セカンドステージにおける到達点『スパイの妻』を観に行ったら鬼に占領されていて動揺した。

※『鬼滅の刃』直近の上映スケジュール


ふだんであれば「これは差別だー!!」と怒鳴るかもしれない映画キチの自分ではあるが、
今年は有事が発生し映画産業は困窮しているし、この上映形態はシネコンならではのことなので、動揺のあとに怒りは生まれず、なんとなく感心したのであった。




『スパイの妻』はもちろん、


『鬼滅の刃』も観ましたよ。
クオリティ高し、人気があるのも頷ける。
・・・にしても、入り過ぎだとは思うけれど汗

「映像と鬼」といえば、ペプシの『桃太郎』(好きだったんだけど、もう完結なのかな?)、

※とくに「犬篇」は傑作!!


黒澤『夢』(90)のいかりや長介(=鬼哭)、そして香川照之が怪演した中国映画『鬼が来た!』(2000)。




外国映画における最大の悪役はナチスだが、アジア圏ではそれは「鬼」なのかもしれないよね。。。

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明日のコラムは・・・

『にっぽん女優列伝(218)長澤まさみ』
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外国女優別キャリア10傑(45)ハル・ベリー

2020-10-25 00:10:00 | コラム
~ハル・ベリーのキャリア10傑~

LGBTの問題が急速に拡大するなか、人種の問題は停滞というより後退しつつさえあって、根深いなぁ、、、と思ったり。

オスカーの新基準とかも妙な話なんだけれどね、キャストやキャラクターに何割か非白人が含まれなければいけない―とか、どんな縛りなのかと。


身体能力の高いハル・ベリーは、アクション映画で重要なキャラクターを演じつつ、深刻な人種問題を突くシリアスな映画にも頻繁に顔を出す。

前者でのびのびとキャリアを築く、、、というのが理想だけれど、この現状だとしばらくはそうもいかなそう。


(1)『チョコレート』(2001)

大人の、ビターな恋愛映画(の傑作)。

刑務所で看守として働く孤独な男と、死刑囚の旦那を持つ女の出会い。



(2)『エグゼクティブ・デシジョン』(96)

いかにも活躍しそうな俳優さんが前半で死に・・・という展開が面白かったパニック・アクション。

ベリーはやっぱり、この手の映画にこそナチュラルにハマる。




(3)『007 ダイ・アナザー・デイ』(2002)

20作目のボンド映画。
ボンドはピアース・ブロスナン、ベリーはボンドガールとして登場。

しかし水着が似合うひとだなぁ。。。


(4)『ソードフィッシュ』(2001)

天才ハッカー(ヒュー・ジャックマン)が挑む、95億ドル強奪作戦を描くアクション。

ベリーは、強奪作戦を依頼する謎の女役。


(5)『ジョン・ウィック:パラベラム』(2019)

お利口なワンちゃんを従え、ウィックの元仲間としてクールに登場。




(6)『X-メン』(2000)

天候を操作することが出来るミュータント、ストームを演じる。


つまりは、天気の子だ。


(7)『ジャングル・フィーバー』(91)

異人種間(アフリカ系アメリカ人×イタリア系アメリカ人)での恋愛を描く、スパイク・リー監督作。

そして、ベリーのデビュー作。


(8)『悲しみが乾くまで』(2007)

寡作の俊英スサンネ・ビアの傑作、共演にベニチオ・デル・トロ。

夫を亡くしたヒロインと、夫の親友とのこころの交流を見つめる。


(9)『キングスマン: ゴールデン・サークル』(2017)

諜報機関「キングスマン」の活躍を描く、人気シリーズの第2作。

ベリーは、諜報員入りを熱望するジンジャーを好演。

やっぱりアクションに向いているのよね。


(10)『キャットウーマン』(2004)

ゴールデンラズベリー賞(ワースト賞)を受賞、通常は欠席する式典に「ポール・ヴァーホーベンと同様」きちんと出席したことで「逆に」評価が上がった珍作。



・・・いや、いうほどひどくないぞ?笑

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判定ダメだよ、KOじゃなきゃ!!

2020-10-24 00:10:00 | コラム
残るは大晦日のみ、、、と思っていたら、総合格闘技MMA興行『RIZIN』が11月21日に大阪で開催されることが発表され驚いている。

大阪だから今回は会場組ではなくスカパー!のPPV組だが、コロナショックにおける上半期の停滞をなんとか盛り返そうとしている運営には拍手を送りたい。


さて、自分が専門とするMMAの決着は「打撃によるKO」か「関節技や絞め技による一本」、あるいは「判定」の3つに分けられる。

拮抗するほど「判定」の可能性が増えて、この結果がときとして波紋を呼ぶ。

素人が見ても「あきらかにおかしな点数」が出たりするんですよ。

ジャッジは(基本)3人、3-0で選手Aの圧勝だと思ったら2-1だったり。
いや、勝ったは勝ったのだが圧勝じゃないの? なぜひとりのジャッジは選手Bにつけた? みたいな。

このケースは勝ったのだからまだいい、問題なのは観客、視聴者、実況や解説までもが「判定で選手A」と予想していたのに、選手Bが「勝ってしまったとき」。

ボクシングの村田諒太にも、同じことが起こったよね。


つい先日も、ロマチェンコVSロペス(=ボクシング)で波紋を呼ぶ判定が下された。

ヒトだからまちがうこともあるでしょう、しかしこういうことが続くと「地元判定」「八百長」などと揶揄されてしまうわけで。


当のファイターたちはどう反応しているのか。

抗議をするファイターも「当然」居る、
しかし多くのファイターたちは「すべてをジャッジに委ねているのだから、しかたない」となかば諦めている。

フラストレーションを溜めないためには、KOか一本しかない、、、と。

五味隆典はいった、「判定ダメだよ、KOじゃなきゃ!!」と。



当然そうなるよね、観ているほうもスッキリするし。

ただ前述したように、実力差のない拮抗した試合を組めば、どうしたって判定は生まれるもので。

KOや一本勝ちと同じくらい興奮する判定試合は「いくつだって」ある、
結局はジャッジの質を上げていくほかない、、、ということだよね。

受け手の目だって「どんどん肥えて」いったのだから、それが不可能なんてことはありませんのよ。



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シネマしりとり「薀蓄篇」(352)

2020-10-23 00:10:00 | コラム
なー「ど」→「ど」ろんこ

どんな子どもだって、、、といい切ることは出来ないのかな、汚いものを好むもので。

その筆頭が「うんち」だろう。

「うんち」ネタで、飽きることなく笑っていられる。

当然、砂も泥も好きなはず。

もちろん「眺めること」が好きなわけではなく、「触り」「汚す」ことが好きなんだ。

どろんこ。になって大笑い! みたいな。

自分だってそうだった、だから、田んぼとかにも足を突っ込んだりするんだよね、ダメなことだと分かっていても。

高校生くらいになると、汚れることを好まなくなる。
そりゃ、雨のなかで展開される体育祭とかは燃えるかもしれないが、それはもはや非日常であって、積極的に汚れようなどとは思わなくなる。
と同時に、それまで平気で触ることが出来たカエルやミミズなどを触れなくなったりして。

ただ、他者が泥だらけになるところを「見る」ことは、いくつになっても好きなんだよね。

一時期流行した、女子同士のキャットファイトとか好例でしょう。



映画のなかの「どろんこ大好き監督」といえば、なんといっても黒澤明。

『七人の侍』(54)はもちろん、
『野良犬』(49)の最後の対決、


泥ではなくペンキを「代用したに過ぎない」ともいえる『酔いどれ天使』(48)などなどなど、とにかく三船を汚すことを楽しんでいるかのよう。

顔中に泥を塗り、「自分以外のなにか」になろうとするのは、『ヒミズ』(2012)の染谷将太。

逆に「泥はともだち!!」と思ってそうなのは、『ランボー/怒りの脱出』(85)のジョン・ランボー。

※スーパージョッキー(!!)の映画紹介



もっと深く、湖や苔、水や泥のなかにアイデンティティを宿すのが『13日の金曜日』(80)の「あのひと」ともいえるのかな。


『13金』シリーズはジェイソンというキャラクターが「極端に」立ってしまったため、回を追うごとにモンスター映画っぽくなってしまったのだけれども、いや、まぁそれゆえ人気作となりシリーズ化されていった面はあるものの、この哀しい背景が「ないがしろ」にされてしまったところがあり、そのへんは残念だったかな~。


次回のしりとりは・・・
どろん「こ」→「こ」まんどー。

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シネマしりとり「薀蓄篇」(351)

2020-10-22 00:10:00 | コラム
まどん「な」→「な」ーど(ナード)

オタクを「強引に」英語でいうと、「nerd」(ナード)あるいは「geek」(ギーク)。

それにしてもオタクの印象は変わった。

「かなり」変わった。
180度、真逆になったといっていいでしょう。

オタクということばが生まれた直後は、ある意味でバカやデブ、ハゲ、チビよりもネガティブな意味合いが強かった。

Mくんこと宮崎勤の影響ですまちがいなく。

自分の定義は「権威のない学者」なんだけどね、そんな、なにかひとつを究めようとする真面目な素人に対し、
なにも究めようとしていないつまらないクラスメイトは・・・

「オメーもひとを殺してんじゃないの?」という無神経な暴言を投げつける。

Mくんというあだ名ではピンとこなくなった21世紀の現在―オタクは立派な個性であり、誤解を恐れずにいえば「ステイタス」なんですよ、もう。

THE隔世の感!!

さて、そんなオタクたちは映画の世界でどんな描かれかたをしてきたのか。

以下、オタク映画10選です。


『太陽を盗んだ男』(79)

理科の教師・城戸、原子爆弾オタク。

知識だけでなく行動力もバツグン、原子力発電所からプルトニウムを強奪し、たったひとりで原子爆弾を作り上げてしまう。


『キサラギ』(2007)

家元、オダ・ユージ、スネーク、安男、いちご娘。、亡くなったアイドルを推すアイドルオタク。





『電車男』(2005)

秋葉原をホームタウンとする、典型的なオタクが主人公。

しかし映画版はつまらなかったなぁ、不愉快でさえあった。

なにより、エルメス(中谷美紀)のからっぽさが気に入らなかった。



『ウォー・ゲーム』(83)

高校生デビッド・ライトマン、ハッキングの知識を有するパソコンオタク。

あわや戦争に!? という展開まで行くのだが、現在でもリアル・・・というより以前に、なぜか牧歌的な雰囲気があるのが不思議。


『殺しのドレス』(80)

ヒロインの息子ピーター、メカ・科学オタク。

独自捜査がうまくいったのは、彼のおかげでしょう。


『キック・アス』(2010)

デイヴ・リズースキー、コミック(主にスーパーヒーロー物)オタク。




『トゥルー・ロマンス』(93)

クラレンス、ポップカルチャーオタク。

これはもちろん、QTはじめ映画オタクの夢の結晶的キャラクターですよ。



『桐島、部活やめるってよ』(2012)

前田涼也、映画オタク。

映画部に所属し、フィルムにこだわって映画を撮っている。
未来のクリストファー・ノーラン? かもしれない。


『スクリーム』(96)

登場人物全員が、ホラー映画のオタク?

創りは感心したけどね、それもパート2までかなぁ。


『ヲタクに恋は難しい』(2020)

いやー、これはひどかった。

監督もオタクと認識していたのだけどね、じつはバカにしていたのか。

ただそれだけ、いっておきます。。。


あすのしりとりは・・・
なー「ど」→「ど」ろんこ。

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