今でも時々シラー・シベリカ Scilla sibericaのことをシラー・シビリカといってしまうときがあります。以前日本ではシラー・シビリカScilla sibirica(シベリアのシラー)が使われていたからです。今でも 「シラー・シビリカ」とネットで検索するとけっこうたくさんでてきます★ <サカタのタネ>★は今でもそうですね。
同じようにロシアでも学名シラー・シビリカScilla sibiricaでした。
1985年に出版された学生用の植物図鑑の<113>をみてください。
学名 Scilla sibirica です。 (sibirica というのは「シベリアの」という意味です。)
一方、他の国では Scilla sibericaが使われていました。sibericaは「シベリア産の」という意味です。
最近はロシアも日本もシラー・シベリカ Silla sibericaが使われていますね。なぜだろうと調べたら、植物の学名を決める唯一の国際的な規範である「国際植物命名規約」の「2006ウィーン規約」で、この植物は学名Scilla siberica Haw. ではなく Scilla siberica Andrews に決定されたのです。(Scilla sibericaと名をつけた命名者はエイドリアン・ハーディ・ハワース Adrian Hardy Haworthではなくヘンリー・チャールズ・アンドリュースHenry Charles Andrewsとすべきであるとの規約の意味です。)
それでロシアでも日本でも規約にならって、Scilla siberica Andrewsとするようになったのでした。(ネットを見ると相変わらずScilla siberica Haw. のままのものも多くありますが。例えば★)
あっ、YList 植物和名-学名インデックスもそうだ ★
私はこの植物と花がすきで、愛をこめて最初はシラー・シビリカ、あとからシラーシベリカとよんできました。和名がシベリアツルボと知ったのは2010年くらいかな? シベリアツルボではなんだかイメージが合わないのでした。でもシラーシベリカの文章を書くときは、正式和名がシベリアツルボであることを書く必要がありますね。
夫が北杜市に様子を見にいってきました。スノードロップは咲き終わり、クロッカスが咲き出し、梅、クリスマスローズ、早咲きの水仙は咲いていたそうです。シラーシベリカはまだとのことです。シラーシベリカがどれぐらいふえているか、楽しみです。
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