嘘かmakotoか

おかげさまで15年を超えました

製菓衛生師(17)これからのこと

2021-01-14 | 製菓衛生師資格取得
製菓衛生師(17)これからのこと


 はじめの頃に漠然と考えていた単発のお菓子教室は、定年退職したら考えようか、子供が友達を連れて来たらやろうか、などとぼんやり考えているだけで、一向に進みません。たぶん今はその時ではないのだと思います。コロナのまっただ中に集まって食品関係というのはは難しいですし。

 むしろ途中から勉強することの方が目的になって、それ自体がおもしろかったから既に満足してしまっていて今は先のことは考えられません。

 今いちばん自分にできることとして、通信制で資格を取得した人の体験談が少ないので、それをまとめてブログにアップして、これから取得を考えている方の背中を押すことかなと思いました。

 これからは子供の学費を貯めなければならないので、自分が学校に行くことは当面ありません。子供が成人したら、大学で製菓衛生関係の法制史をもっと研究しようか、専門学校の夜間部で製菓技術を学ぼうか、それとも製菓とは違うジャンルでやりたいことを見つけようか、ゆっくり考えていこうと思います。

製菓衛生師(16)この2年間を振り返って

2021-01-14 | 製菓衛生師資格取得
製菓衛生師(16)この2年間を振り返って

 一連の手続きを終えて振り返ってみると、やはりチャレンジしてよかったなと、やり切ったすがすがしさのようなものがあります。20年間続けて来た趣味が、ひとつの区切りとして形になったというのが大きいです。

 既成のミックス粉を混ぜるだけなのも、材料の配合率を検証して自分のレシピを考え出すのも、製菓業に従事していない私のような主婦にとってはどちらも「趣味のお菓子作り」なんですけど、自分の気持ちの中での差別化は図れるんじゃないかなと思っています(今でも私はミックス粉を使うし、既成のミックス粉を軽んじているわけではありません。)。

 今回、理論を体系的に学んだことは自信になっているし、プロの職人から現場の話を聞けたこと、プロの手さばきを間近で見ることができたことは貴重な経験となりました。そして学んだからこそ、もっと奥が深いことも、プロのレベルがとてもとても高かったことも、自分がまだ入り口にしか立てていないことも見えてきました。

 あと、自分は高校を出た後に大学に進んだので専門学校の世界というものを知らなかったのですが、専門性の深さや卒業生の活躍、先生方の温かさなど、専門学校でしか見えない景色というか、専門学校の良さを見ることができたことも大きかったです。

 スクーリングでは本当にさまざまな人がいました。大学生のダブルスクール、ダブルライセンスをめざす調理師専門学校生などの若い方から、定年を控えた先輩まで。理論を学びに来た現職のパン屋さんなど実習レベルの高い方もいましたが、私のような趣味レベルの人も多いので気後れする必要はありません。思い返してみて一番必要なのは「好き」という気持ちです。好きなことを話題にすれば実習で一緒になった「はじめまして」の人とも雑談もできるし、好きなことに関連する授業は何を聞いてもおもしろく感じます。


 資格を取ったからといっていきなり転職するとか開業するというつもりもなかったので、その後はいつも通りに仕事をして子供のお迎えに行ってという日常が続いています。自宅でお菓子を作るペースも変わっていません。

 見た目は何も変わっていないけれど、世の中の見え方は違う気がします。年末に鶏の刺身で食中毒というニュースが流れれば、「カンピロバクターかな。あれは事件数としては一番多いのよね。」なんて思いながら見ていますし、料理番組を見ていても「ここでこれだけ加熱するのね、なるほど。」などという具体的な感想が持てます。知識が増えると見える景色が変わる。人生がおもしろいなと思います。

製菓衛生師(15)免許申請

2021-01-14 | 製菓衛生師資格取得
製菓衛生師(15)免許申請

 試験に合格しただけでは製菓衛生師ではありません。「製菓衛生師とは、都道府県知事の免許を受け」(製菓衛生師法第2条)とのことですので、都道府県知事に免許を申請します。

 申請の仕方は合格通知と一緒に封筒に案内が入っています。試験はどこでも受けられましたが、免許の申請は住所地です(製菓衛生師法施行令第1条)。

 申請には医師の診断書、合格通知書、戸籍の抄本または住民票(戸籍の表示のあるもの)を提出します(製菓衛生師法施行規則第1条)。

 これも郵送申請は不可で、また仕事を休んで出しに行きました。合格通知書は裏に受付印を押されてその場で返却されました。手数料を県の証紙で払います。

 合格通知書は、山梨県の試験で合格した人が山梨県に免許申請するときには添付を省略できます。山梨県が合格者台帳を保管しているから当然だと思いますが、千葉県ではそのような省略制度はありませんので千葉県の試験で合格した人が千葉県に免許申請するときには合格通知を添付する必要があります。

 免許証ができると電話で連絡が来ます。また仕事を休んで保健所に取りに行きます。職場と保健所が近ければお昼休みに行けるのですが、片道2時間離れてるからそうもいかず半日潰れます。送料は自己負担でかまいませんので書留で送って欲しいところです。

 あと、免許証はむき出しで渡されますので、取りに行くときはクリアフォルダでもノートでも紙封筒でもいいので挟むものを持って行くといいと思います。折れるし名前も生年月日も丸見えなので。B5サイズなので角3封筒でオッケーです。

 ちなみに、東京でコロナ陽性者が初めて2000人を超えたという速報が出てから10分後くらいの保健所からの電話だったので、「あなたは濃厚接触者です」の連絡かと思って緊張しました。電話の後は全身の力が抜けました。

製菓衛生師(14)合格発表

2021-01-14 | 製菓衛生師資格取得
製菓衛生師(15)合格発表

 合格発表は県のウェブサイトで番号のみ表示されます。同時に県庁や保健所にも番号が張り出されるようです。また、合格通知書が自宅に郵送されます。この合格通知書は免許の申請の際に必要です。ハガキかと思っていたらどちらの県も封書で届きました。

 発表から1か月以内に、本人が受験票を持って県庁に行けば得点を開示してもらえます。初めはどちらも聞きに行くつもりでしたが、このためにまた半日潰れることを考えるとちょっと億劫で諦めました。

 併せて合格率も公表されていました。千葉県は8割、山梨県は6割でした。確かに千葉の方が易しかったです。千葉県は常識で解ける問題がいくつかあり(サービス問題?)、山梨は意地悪な問題はなく良問でしたが基本に忠実に勉強することを求められているような問題でした。どちらも丁寧に知識を定着させれば怖くない、いい試験だったと思います。

製菓衛生師(13)試験

2021-01-14 | 製菓衛生師資格取得
製菓衛生師(13)試験

 製菓衛生師試験基準(厚生省告示)で、試験は60問以上120分以上と定められています。この基準を満たしていれば上限はありませんが、どの都道府県も60問120分だと思います。実施する方も受験する方も負担が増えるだけですし。

 試験はコロナ感染防止策もあって、どちらの試験場も隣の人との間隔がとてもとても離れていました。これは快適でした。

 机に受験番号が貼ってあり、注意事項が読み上げられ、解答用紙はマークシートで、問題が配られる。このへんは子供の頃から受けてきたいろいろな試験と同じです。飲み物のペットボトルはラベルに食品表示があるので足元に置くのもダメで、見えないようにカバンにしまうよう指示されました。

 1時間を経過すると退室が認められます。挙手して許可が出てから席を離れます。試験終了10分前になると解答用紙の回収が終わるまで退室できません。問題用紙は持ち帰れるので自己採点に活用しましょう。

製菓衛生師(12)試験勉強

2021-01-14 | 製菓衛生師資格取得
製菓衛生師(12)試験勉強

 出願したらもう逃げられないので、試験勉強を始めます。ってもっと早くからやっておくべきなのですけれど。この時点で試験まで2か月。

 何を使って勉強をするか。学校の授業中にやったプリント(過去問)と通信の自宅学習教材(問題演習)でおそらくカバーできそうだなと思いましたが、科目ごとに管理して持ち歩くのにちょっと手間だったので、問題集を買いました。学校のプリントと通信の問題集は使わないことに決め(先生ごめんなさい)問題集1本に絞りました。

 プリントの整理なんて毎晩5分くらいで済むから、お金かけたくない人は学校の資料を使い倒せば問題ないと思います。ちゃんと学校は考えてくれています。

 最新の問題集は中古市場に出ていない(春夏の試験がコロナでどこも延期になっているから)から、1年~3年前の中古本を春から探していました。けれども送料を入れるとそれほど安くもなかったので結局は最新の問題集を新品で購入しました。古本でも構いませんが、2018年頃に食品衛生関係法の大改正が行われていますから、あまり古いものは自分で情報をアップデートしながら勉強しなければならず効率が落ちます。古いものが使えないというわけではありません。知識が定着した後であれば古い過去問でも「ここは変わったのよね~」って解きながら自分で指摘できるので、使い方としては、最近の問題をやり尽くした後に物足りないとき、量をこなすために古い問題を解くという形に進めるのがよいのではないでしょうか。


 本番まで2か月しかありません。昼間の専門学校の学生は1年かけて試験対策をしてきて、しかも直前には放課後に特訓もしているはず。そういう子たちと独学で勝負するのですから無駄なく進めなければなりません。試験勉強はアウトプット→インプット方式で行く事にしました。


 問題集は過去問から成っています。他県の過去問も入っていますが気にしなくて大丈夫、県によって差はあまりありません。埼玉の選択肢の1文が長いとかそういうクセはありますけど、知識を確認していくという点では影響なし。

 ざっと問題集の全体を見て、1日あたり60問~90問ペースで進めることにしました。いきなり問題を解く→答え合わせ→間違えた問題の解説を読んで

【回答に自信のないものは空欄にしておく】
本番だったら偶然狙いでとにかく埋めますけど、練習の時点では記憶の曖昧なものも洗い出して知識を定着させて行くことが大切です。洗い出すために問題を解いているのでここでスルーしてしまってはいけないのです。


【選択肢全てを読み、頭の中で自分に解説をする】
例えば、
問)次の感染症のうち、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」に基づいて、飲食物に直接接触する業務への就業が制限されるものとして、正しいものを1つ選びなさい。
1 後天性免疫不全症候群
2 結核
3 腸管出血性大腸菌感染症
4 風疹

 という問題を解いていて、飲食物への就業制限=下痢と覚えていれば3が正解だとすぐにわかるのですが、それで終わりにしてはいけません。ここで全ての選択肢について自分で自分に解説していきます。「問題文で問われているのは三類感染症、1のAIDSは五類、2の結核は二類、3のO-XXXは三類、4の風疹は五類。だから正解は3」というふうに頭のなかで呟いていきます。そうすると選択肢は4つあるので定着する知識も4倍になります。

 また、テキストで該当箇所を確認した際に関連する事項も一緒に読み込んでいきます。上記の例でいうと、テキストで感染症のページを開き、ボツリヌスは四類なんだなぁとか、四類はヒトヒト感染しないんだなぁとか。同じ下痢でも感染性胃腸炎は三類ではなく五類なのねとかいう具合です。こうすることにより関連事項が整理されてまとめて頭に入ってきます。

 答えじゃない選択肢も全部見る。回り道のように見えますが知識の定着が増えるので結果的に最短ルートで対策できる方法です。


【まとめノートは作らない】
 学生さんならアリですが、そのような時間は私にはありません。作る(これはただの準備作業)のに時間がかかり、作ったものを頭に入れる(こっちが本題)のにまた時間がかかります。膨大な問題量をこなすには効率が悪いので、既にまとめてある教科書を辞書的に引くようにした方が断然進みます。


【書いて覚える方法はなじまない】
 子供の頃に漢字練習をしたり、中学時代に英単語をひたすら書いたりした人もいると思います。が、本番の試験は記述ではなくマークシートですし知識と理解を問われているので、作業的な覚え方はなじまないと思います。手を動かすと、見る・読む・呟くに比べてスピードが落ちて量をこなすことが大変になります。見るだけじゃ無理という方はせめて呟きましょう。重要法規の基本条文暗記には繰り返しの音読も効果があります(全ての条文を暗記する必要はありません。第一条の目的とかそういうのが重要です。)。


【どうしても難しいところだけはやむなく補完教材も】
 あちこち手を広げる時間はありませんので問題集とテキストに絞って勉強してきましたが、どうしても難しいと感じたのが栄養学。単糖類・二糖

 類・多糖類、必須アミノ酸、必須脂肪酸など覚えることが多くてややこしい。テキストのカタカナを見ていても正確に覚えられなかったので、ここだけは「まんがで覚える栄養学」という本を図書館で借りて2回くらい読みました。



 勉強は夜に子供が寝てからダイニングでやっていました。60~90問を解いてテキストを確認するまでの1セットを1時間くらいで。直前の土日は喫茶店や図書館で1セットに2時間くらいかけていました。

 やるときには問題集、ノート、教科書を広げることになるので、私にとってはある程度の場所と時間が必要でした。だから通勤時間の電車内や、家事の合間といったすき間時間の活用というのは全くしませんでした。

 コンパクトサイズの1問1答集のようなものがアプリでも書籍でもあれば電車でもやったと思うのですが、保育士や社労士のようなメジャーな資格ではないのでそういうものも市販されておらず、だからといって自分で暗記カードを手作りする時間もありませんし。

 2か月で問題集を3周。3周終わったらもうひとつ前の年の版の問題集を買って2周するという目標を持っていたのですが、家庭内がゴタゴタして最新の問題集を2周終わらせたところで試験日になってしまいました。問題集をもう1冊とかとても無理でした。

 ただ、2周やることで1周目も2周目も間違えた問題(=自分が本当に覚えていない事項)を洗い出せたので、当日はそこを中心にチェックしたりできました。3周はできなかったけど2周を回しきったという自負は心理的に安定するのである程度まとまった量を回しきると言うのは大事だなと感じました。

 トータル勉強時間は30時間いくかいかないかくらいだと思います。自分の勉強パターンが身についてくると試験勉強は学校の課題に比べて楽だと思います。学校の課題は、まだ基礎知識も少ないし問題にも目が慣れていないし勉強の仕方も手探りだしで苦しい時期でした。学校の課題よりも試験前の30時間の方が断然こなした問題数は多く密度の濃い勉強ができています。

製菓衛生師(11)出願

2021-01-14 | 製菓衛生師資格取得
製菓衛生師(11)出願

 出願のために用意したもの

 申請書(県のウェブサイトからからダウンロード)、高校以上の卒業証明書または卒業証書の写し(私は高校より大学の方が手数料が安いのでそちらにしておきましたが最終学歴じゃなくてよい)、製菓指定施設の修了証明書または修了証書の写し、写真。

 さらに、私の場合は大学の卒業証書の姓が今と違うので、戸籍の写し(コンビニで取れるので便利ですね)

 あとは現地で手数料として県の証紙を購入して添えます。


 なるほどと思ったのが、卒業証書や修了証書があれば、わざわざ学校に卒業証明書を依頼して取り寄せなくてよいという点。これはいいシステムだと思います。コピーを提出する際に原本証明は不要ですが、窓口で現物も見せる必要があります。専門学校の修了証書はA4サイズなので普通に持ち運べたしコピーも簡単だったのですが、大学の卒業証書がB4サイズで扱いにくかったです。当時は大きい方が威厳があったのでしょうね。時代・・・。


 そして受験申請は郵送不可なので、休暇を取って出しに行きました。千葉に出しに行くのに半日休暇、山梨に出しに行くのに半日休暇。

 千葉は一番近い保健所に。電車を乗り継いで駅からも少し歩いて何とか閉庁前に完了。

 山梨は午前中に通常通り仕事をして、お昼に特急に乗って、県庁で手続きしてまた特急で帰ってきました。慌ただしい。山梨県庁が甲府駅から徒歩圏という近さなのはありがたい。千葉県庁だったら少し歩くし、石川県庁だったらバスだし、ここで時間のロスが出てしまいます。

製菓衛生師(10)試験、受験地選び

2021-01-14 | 製菓衛生師資格取得
製菓衛生師(10)試験、受験地選び

 試験は厚生労働大臣の定める基準に基づき、都道府県知事が行います(製菓衛生師法第4条)。つまり、試験基準は全国統一(厚生省告示として公開されています)、でも試験の実施は都道府県ごととなります。

 どういうことかというと、試験日や試験場所、試験問題は都道府県によって異なります。受験地は居住地でなくてもいいし受験は年間1回と決められているわけでもないので、日程さえ重ならなければ複数受けることができます。

 さらに、学校を修了してから何年以内という決まりもないので、気持ちがついていかなくなったら学校だけは何とか終えて、しばらくほかのことをして、数年経って気が向いたら試験を受けるということもできます。


 試験がいつ行われるかというのは、試験の3か月くらい前に都道府県の公報やウェブサイトに掲載されます。個人のまとめサイトやブログではなく、必ず公的機関の一次情報を確認するようにしましょう。

 私が当初考えていたプランは以下のとおりです。

3月 修了
4月 沖縄県(間を空けずに一気に受けたい。東京より前に練習も兼ねて)
6月 東京都(一応本番)
7月 宮城県(沖縄の発表を待ってから出願。東京に落ちたときの保険)

 でも、東京は問題が難しいと聞いていて。人も多そうだし気が乗らないんですよね。ということで夏のプランも考えていました。

3月 修了
4月 沖縄(練習として)
8月上旬 埼玉

 結局、この年は3月に子供の学校が休校になり、4月に緊急事態宣言。子供のフォローと自分の仕事に手一杯で、試験勉強どころか試験日程の情報収集もストップしました。


 夏が終わった頃にやっと「気持ちと記憶が過去のものになる前に受かってしまいたい」と思い、試験情報を集め始めました。コロナウイルスの感染拡大の影響により、沖縄も東京も埼玉も試験の延期が発表されていました(出願は春に締切済)。

 先の見えない中、11月19日の千葉県と、11月25日の山梨県に照準を合わせることにしました。試験日程が近いので集中して勉強して、気持ちが乗っているところで一気に2県を駆け抜けます。

製菓衛生師(9)自宅課題

2021-01-14 | 製菓衛生師資格取得
製菓衛生師(9)自宅課題

 最後に自宅課題のお話をします。自宅課題も学科と実技に分かれています。

●学科
 受講開始時に送られて来たセットの中に問題用紙と解答用紙が入っているので、期日までに解答用紙を送ります。紙と専用封筒も入っていましたが私は全てメールで提出しました。

 ペースは大体2か月で2科目くらいです。問題は本番の国家試験を意識したものになっています。毎週末に1時間くらいずつ繰り返しやれば試験対策にもなります。私は〆切を過ぎてから月に1時間くらいでやっつけていたので、課題を出すことはできましたがこの時点では完全に理解して頭に入っていたとは言い難いです。

 合格点に届かなければ再提出となりますが、テキストで調べながら回答していったため私は不合格になることはありませんでした。

 不合格になった人の話を聞くと、不合格でも解答用紙返却時に先生がコメントをくれるので、再提出で困ることはないとのこと。

 メールで提出してもそれを印刷されたものに赤ペンが入って郵送で届きました。大人になってからこういうやりとりをすることはないので赤ペンのコメントを読むのも楽しみでした。


●実技
 自宅でお菓子を作り写真に撮って提出します。

 3種類×4分野(生洋菓子、焼洋菓子、和菓子、パン)の合計12種類。こちらも1か月ごとに4回〆切がやってきます。このうち、パイについては生地が扱いにくいので秋にやることにし、ショートケーキもイチゴが出回る冬まで提出を延ばしました(遅れても見てもらえます)。

 初めのうちは少しずつきちんと進めようと思いましたが、和菓子の材料(もち粉や餡)は都度買って余らせても面倒なので、結局各分野まとめて買い物をしてまとめて作り上げました。

 原価計算は手計算でも全く問題ありませんが、私はエクセルに材料と購入額を入れて、そこからグラム数を入力するだけで算出できるようにし、予め12種類分をまとめて計算しておきました。今はネットショッピングがあるので、店頭まで足を運んでメモしなくても自宅で金額を調べられて便利です。

 実技については再提出になることはありませんでした。失敗したものは自主的に作り直したり、作り直さずに失敗の原因を分析して書いて出したりしました。返却されたレポートには「写真を見るとオーブンの開閉により温度が下がったようです」などと書いてあり、写真だけで原因がわかる先生ってやっぱり凄いなと改めて尊敬しました。

製菓衛生師(8)スクーリング 実技

2021-01-14 | 製菓衛生師資格取得
製菓衛生師(8)スクーリング 実技

 スクーリングの実技について、予約から受講カード提出までの流れは学科と同じです。掲示板を見て指定された実習室に行きます。実習室の前の廊下で着替え、靴を履き替えます。荷物は廊下に置いたままになるので財布を身につけられるポシェットを持って行きました。なお、10階の学科教室が開放されるのでここに荷物を置いておくこともできます。

 衛生上、実習室には必要なもの以外は持ち込めません。実習室に入るときに背中をコロコロされて服についた髪の毛も取ってもらいます。
専門課程の学生は携帯も持ち込み不可ですが通信生は写真撮影の時だけ使えました。

 持ち物はエプロン、三角巾、上履き、マスク。芯が混入するといけないのでシャープペンシルよりボールペン。レシピを挟んで書き込むためのバインダー。持ち帰り用容器。夏は特に保冷剤。自分用のラップ(持って帰るときに包んだり仕切ったり)。パンの実習の時は焼きたてを入れるので湿らないような紙のパン袋。手に傷がある人は使い捨て手袋。

 座席は自由なのでいつも私は一番前の真ん中を選んでいました。先生の手元がよく見えます。先生はかつてお店を持っていて引退した正真正銘のプロ。凄い先生の教えを受けることができます。これは凄い。助手の先生(といっても授業も持っている立派な先生)もつきますので何かあれば助けを求めることができます。

 半日で2~4種類作るので時間的には詰まっています。計量は既にされているので説明を聞いた後はどんどん作っていきます。作業の合間に洗い物。焼き時間などの待機時間にマジパンやクリームの絞り練習をしました。
最後に片付けと清掃までして終了。集中しているのであっという間に一日が終わります。なんというか、やり切った爽快感とぐったり感があります。

 実習と実習の間の昼休みは90分あるので、近くのお店のランチをいろいろ開拓したりしていました。

 追加料金を払えば規定の時間数を超えて実習を受けることができます。講師がプロなのに追加料金は近所の公民館講習の金額程度なのでお得です。修了してしまうとプロのレッスンを受ける機会はもうないので、私はかなり追加しました。

製菓衛生師(7)スクーリング 学科

2021-01-14 | 製菓衛生師資格取得
製菓衛生師(7)スクーリング 学科

 私の受けたスクーリングをお話しします。学校によって細かい部分が異なります。

 手続きが完了すると時間割表や教科書、自習課題が送られてきます。以前書いたように国際製菓専門学校は自由開講制なので、自分で受講するコマの日程を組んでいきます。

 時間割表に各単元の実施日時、申込開始日と申し込み期限が書いてあるので、それを見ながら申込期間中に通信の事務あてに1コマずつ申し込みをします。

 紙でも電話でもメールでもよかったので、私はいつもメールで申し込んでいました。

 期日になったら学校に向かいます。受付に受講カードを出して、掲示板に書いてある教室に進みます。上履きは不要。座席は自由でした。

 持ち物は教科書とノート、筆記用具です。この教科書というのが、厚さ3cmくらいあって重くて開きにくいです。そういうわけで、私は同じ教科書をフリマサイトで買い、1冊を保存用とし、もう1冊を分解しました。そうすると1科目あたり厚さ3mmくらいになります。これは後の試験勉強の時にも書き込みしやすく、よかったなと思います。

 通信の学科のスクーリングは10階で行われることがほとんどでした。

 廊下や階段から見る富士山が綺麗で、期間中何度か写真を撮りました。

 午前の学科と午後の学科の間の昼休みに教室で食事ができます。30分しかないので予め用意して持ち込んだ方がよいでしょう。学食や売店はありません。

 授業は専門学校の先生です。先生にもよりますが、概要を説明して演習問題を解くスタイルと、講義のみのスタイルがあります。強力粉と薄力粉の実物を持ってきて触らせてくれたり、御自身の資料や道具をみんなに譲ってくださったり、戦後の混乱期の思い出話があったり。独自のレシピを教えてくれる先生もいて必死に書き写しました。

 試験の申し込みや受け方についてのホームルームのようなものもないので、通信生は自分で調べて受けることになります。授業の中の雑談でそういった情報をくれる先生もいて助かりました。あの雑談がなかったら本当に手探りだったなぁなどと思います。

 自分の申し込んだコマが終わったら1階に置いてある出席押印済みの自分の受講カードを探して持ち帰ります。この受講カードのスタンプラリーが埋まってくるのが励みになります。

 受講が進んでくると、1限2限を受けて、4限を受ける(3限は受講済み)というような取り方になってきます。一旦帰宅するほど近くはないので、私は電源の取れるカフェで自宅学習の課題を進めたりしました。なお、追加料金を払えば同じ授業をもう一度受けることもできます。

製菓衛生師(6)教育訓練給付

2021-01-14 | 製菓衛生師資格取得
製菓衛生師(6)教育訓練給付

 ここで教育訓練給付についてお話をします。ざっくりいうと雇用保険をかけている(かけていた)社会人は、受講料の一部を修了後に給付してもらえますという制度です。わりと有名な制度なので教育訓練給付を解説しているブログやサイトはとても多く、ここで給付制度自体の説明は省略します。


●よくある誤解
「あれは失業した人の制度だから在職中の私は関係ないよね」→受けられます。ただし一定の要件がありますので厚生労働省のHPで確認しましょう

「あれは働いている人の制度だから失業中の私は(以下略)」→受けられます。ただし一定の要件がありますので(以下略)

「国から給付が出るから差額を準備すればOKね」→一旦全額を払います。修了後に手続きをして受け取りましょう

「学校を修了したのに何もない」→自動的には入りません。自分で手続きが必要です

「学校が給付の対象となっているから大丈夫ですよね」→対象は講座単位ですので、1年制のコースが対象でも、同じ内容の2年制のコースが対象とは限りません。厚生労働省ウェブサイトにある「教育訓練講座検索システム」で確認しましょう。


●10年に1度あるかないかのめったいないタイミングでのこと
「学校のカリキュラムと学費が変わるみたいなので変更を待つことにします」→変更直後は教育訓練給付金の対象とならないことがありますので、自分にとってあまり影響がない部分の変更でしたらさっさと受けてしまった方がよいかと思います。

「国の制度が変わるみたいなので変更を待つことにします」→国の制度が変わると学校のカリキュラムも変わることがありますので、自分にとってあまり影響がない範囲の変更でしたら(以下略)


 給付率が高く変更になる場合は待った方がいいような気もするのですが、過去に給付率が変更になった時の英会話学校のパンフレットを比較すると、実は影響は期待したほどではなかったりします。むしろ制度変更に振り回されて開始が半年ずれこんだりすることもありますので行くと決めたら行ってしまった方がいいと思います。

製菓衛生師(5)学校選び 通信制の中でどこの学校にするか

2021-01-14 | 製菓衛生師資格取得
製菓衛生師(5)学校選び 通信制の中でどこの学校にするか

 通信制と決めたら今度は学校選びです。

 ざっと見たところ、関東圏から行けそうなのは…仙台、東京(二子玉川)、東京(立川)、横浜、名古屋、京都…。ブログを書いている人は東京(二子玉川)と京都の人が多いかなという印象です。独身だったらたぶん仙台にして、スクーリングの前後の日程で塩竃にお魚を食べに行って鳴子の温泉に入ってというふうに観光していたと思います(笑)

 京都は大々的に広告を打っているようで、検索するとそれ以降ネット広告が頻繁に出て来ます。受講生も修了生も多く、経験が蓄積され、システムも安定感があるのかなという印象です。

 名古屋も安定的に実施しているようですが、情報が少なかったです。

 やはり行きやすさという点で関東の3校から選ぶことにしました。

 選ぶ基準は、スクーリングに通えるかどうか、それに尽きます。通信はメールだろうが郵便だろうが何とかなるというか、自分で何とかしようと思っていました。


※以下は私が学校を探し始めたときの情報です。年ごとに変更がありますので必ず学校の公式情報を確認するようにしてください。

●東京(二子玉川)
 日本菓子専門学校。菓子業界が設立した専門学校です。おそらく通信制の製菓衛生師講座を最初に始めた学校だと思います。

 スクーリングは5日間×3回×2年。昼間の学生さんが実習教室を使わない時期に通信生がスクーリングを行います。

 朝から晩までを5日連続。8月に5日間仕事を休むのはできそうだけど、12月末と3月末に一週間の休暇はちょっと難しい(特に3月末)ので諦めました。

 学校関係のお仕事をしている人(給食調理員さんなど)は閑散期ですし、現役の大学生はちょうど長期休暇中、実家の親に泊まりがけで子守に来てもらう人などはスクーリング時期がまとまっているのでそういう方にはよいと思います。

 なお、規定の2年間で修了できなかった場合の延長制度はない模様。

 これは学校のパンフには書いてなかったのですが、この学校の通信制を受講していた方のブログによるとスクーリングに参加できなかった場合は振替制度があり、延長制度がなくても期間内に終われるようにサポートしてくれるようです。


●東京(立川)
 国際製菓専門学校。中央線立川駅から徒歩3分というアクセスの良さ。山梨方面や小平方面からも町田からも通えます。こちらも通信制には歴史があります。通信制を設置する際には前述の日本菓子専門学校に視察に行ったとか。

 かつては2年制がありましたが現在は1年制のみ。4月入学と10月入学コースがあり、授業は一緒に受けます。半年ごとに半分が修了して抜けて半分新しい人が入ってくるようなイメージです。

 ここのスクーリングは月に4~5日×12回開講しています。全てに出る必要はありません。自分で未履修のコマを探してそれを選んで受けていきます。

 ちょっと説明するのが難しいのですが、例えば栄養学Cという授業が年間3回開講されています。授業内容はどれも同じですから1回受ければクリアです。
栄養学C 5/10(金)午後
栄養学C 7/27(土)午前
栄養学C 3/11(水)午前
 土日祝日だけしか参加できないという人は7/27を、平日しか参加できないという人は5/10か3/11のコマに参加します。曜日構わず連泊するなどして早く済ませたい人は早い順にどんどん受けていけば半年もかからずにスクーリングを終え、あとは自宅学習だけとなります。

 仕事がシフト制で休みを固定できない、子供がいつ熱を出すかわからないので選択肢は複数欲しい、子供が幼稚園に行っている午前中だけなら時間が取れる、時間は自由だしスクーリングだけは早く終わらせたい、という人には嬉しいシステムです。

 スクーリングが柔軟である分、学校から日時を指定されるわけではないので、予約や出席をうっかり忘れないように自己管理する必要があります。

 自由開講制ですから栄養学Cを受けた後に栄養学Aを受けるというように、順序が前後することもありますが、科目の中でも単元ごとにまとまっているので特段の支障はありませんでした。小学生の算数の、図形が先か少数が先かみたいなもので単元が異なりますし、最終的に1年の中で両方終わります。

 仕事や体調不良などでどうしても受けきれなかった場合は3か月ごとに学籍延長の制度があるので、延長しながら未受講範囲をカバーしていくことができます。この3か月というのもいいシステムだなと思いました。4月に受講を開始して翌年3月に終わらなかった場合、3か月延長するとその年の6月に修了できます。そこから出願すると夏や秋の国家試験に間に合います。もしこれが1年単位の延長システムだった場合、翌年の3月まで待って修了し、国家試験は翌年の夏になってしまうのです。


●横浜
 国際フード製菓専門学校。横浜駅から線路沿いに歩きます。東海道線根岸線はもちろん、アクアラインバスで千葉県南部からも通学可能です。電車から見えるので迷うこともないでしょう。1年制と2年制の2コースが開設されています。どちらのコースも授業内容は同じ。スクーリングが毎週か隔週かの違いで、2年制ではペースがゆっくりです。

 スクーリングは集中コースと土曜コースが選べます。集中コースは日本菓子専門学校のように昼間の学生さんの休暇の時期に。土曜コースは毎週土曜または隔週土曜がきっちり決められています。「土曜は必ず空いているわ」と、学校の決めたカリキュラムに確実に出られる人はその通りに出ていればクリアできるので、自分で時間割を組む負担がありません。

 きっちり組まれていますがどうしてもそれに出られなかった場合、他コースの同じ授業に振替ができます。規定の年限で修了できない場合は延長制度があります。


 私の場合は仕事をまとめて休めないこと、土日も子供のイベントと重なると参加できないことなどから、スクーリングのスケジュールが柔軟な国際製菓専門学校に行くことに決めました。

製菓衛生師(4)学校選び 通学昼間 通学夜間 通信

2021-01-14 | 製菓衛生師資格取得
製菓衛生師(4)学校選び 通学昼間 通学夜間 通信

 私たちのような、製菓業務に従事していない人は学校で学ばないといけないことがわかりました。

 学校はどこでもいいわけではありません。製菓衛生師法第5条第1項によると、都道府県知事の指定する養成施設である必要があります。

 都道府県知事が指定しているので、各都道府県のウェブサイトを見ればわかると思いますが、47都道府県全てのウェブサイトを開くのは効率が悪いです。厚生労働省のウェブサイトに全国の養成施設が一覧になっていますので、こちらを見るのがおすすめです。厚生労働省のトップページにある検索窓から「製菓衛生師_養成施設」などをキーワードに探せます。修業年限、通学通信の別、昼間夜間の別、所在地などが書いてありますので、時間帯や通学所要時間などをイメージしながら自分に合うものを絞り込んでいきます。

 ここで気付いたのですが、通信課程の指定を受けているにもかかわらず生徒募集をしていない学校もあります。おそらく内部の調理師科の学生のダブルライセンスを対象としているものでしょう。ある程度絞り込んだら学校のウェブサイトで募集要項を確認し、一般募集していない学校については諦めてほかを探すしかありません。


●通学昼間か通学夜間か通信か
 通学は原則的に毎日学校に行き、出席を取って日直があって、語学や就職指導もあって定期試験もある。いわゆる学校です。

 専門学校の昼間の2年課程だと1700時間以上の授業が必須ですので(学校教育法)、かなりの知識と技術を教えてもらうことができます。資格取得後に製菓業界に就職してその道でやっていく人や、仕事を辞めて学校に行くような場合は通学がよいでしょう。なお、学費は200万近くかかります。専門課程ですと卒業時に専門士の称号を得ることができ、大学への編入も可能です。

 同様に昼間の学校としては短期大学があります。製菓衛生師コースを設けている短期大学に入学し、卒業します。卒業時に準学士の称号を得ることができ、大学への編入も可能です。

 夜間課程では夕方から夜にかけて授業があります。学校にもよりますが17時から18時くらいが最初の授業のスタートですので、大学生や、仕事を定時に上がれる人なら通えるでしょう。100万くらいかかります。専門学校の授業を受けられるのでこれも本格的です。

 通信制は自宅学習の通信講座を基本とし、168時間のスクーリングが必須(製菓衛生師法施行規則第7条)です。資格取得に必要な最低限のカリキュラムですので時間も費用も負担が小さくて済みます。費用はおよそ30万。就職指導や試験対策などは規定の時間数に含まれないので、自分でやることになります。趣味が高じて資格が欲しくなった人、仕事があるので学校に通えない人などが向いています。


 私の場合は仕事があったこと、どの学校も自宅から遠いこと、家庭があるのでお小遣いといえどもあまり高額な学費は払えないこと、資格を取った後に製菓業界に転職するわけではないことなどから迷わず通信制に決めました。

製菓衛生師(3)製菓衛生師になるには

2021-01-14 | 製菓衛生師資格取得
製菓衛生師(3)製菓衛生師になるには

●製菓衛生師とは
 製菓衛生師になるには、「この法律において「製菓衛生師」とは、都道府県知事の免許を受け」(製菓衛生師法第2条)ということですので、都道府県知事に免許証を出してもらう必要があります。


●都道府県知事の免許を受けるには
 「製菓衛生師の免許(以下「免許」という。)は、製菓衛生師試験に合格した者に対して与える」(製菓衛生師法第3条)とのことですから、製菓衛生師試験に合格しましょう。


●製菓衛生師試験を受けるには
 製菓衛生師試験を受けるには2つのルートがあります。
①指定の養成施設で1年以上学んだ人(製菓衛生師法第5条第1項)
②2年以上菓子製造業に従事した人(製菓衛生師法第5条第2項)

 私のように、業務に従事していない人は学校で学ぶことが必須となります。私は①のパターンを経て受験したので次回以降はこれについて書いていきたいと思います。②の方は職場の方に聞いてください。