「錬金術は、理解、分解、再構築の順番で、練成される。」
主人公のエドワードは、死んだ母親を生き返らせようと、人体練成を試みるが、その結果、自分の右腕と左足、弟の肉体全部を犠牲にし、できあがった生き物は、母親ではなく化け物だった。
失った体を取り戻そうと、賢者の石を探しに二人で旅をする。
理解、分解、再構築は、創造では必要な過程です。
まず、理解しなければ、恐れがでてきて、余計な善悪の価値観に振り回される。
現象をありのまま理解し、言語化し、自分や他人に説明できるようにする。
ここで、理解が浅かったり、言語化が浅ければ「なんとなく」という言葉で片付けてしまうしか手はない。
それが悪いのではなく、「なんとなく」じゃ、自分を伝えたいときには、「なんとなく」しか伝わらないのだから、それ以上、理解してもらおうというのは、相手の労力をむさぼることになってしまう。お友達や、近い関係ならばこそ、ちゃんと自分で理解し、自分の言葉で伝えるようにしたい。それが、相手に対する礼儀であり、自分の相手に対する愛の表現だろうと、私は思うんだなぁ。
次に、分解。
自分の理解した現象を、ばらばらにして、あらゆる可能性を考えてみる。
例えば、「朝、家を出て、電車に乗って、痴漢にあって、警察へ行ってから、会社へ行った」という現実があったとしたら、このスペースの所を、ばらばらにしてそれぞれの状況からもっと情報を集める。例えば、朝は、何時に家を出て、どんな服を着ていたのか?など。
最後に、再構築。
上記の例を使うと、違う服を着ていたらどうなったのか?朝10分早く家を出ていたらどうなったのか?など、別の可能性を考えて、新しい現実を作り上げてみる。
もし、痴漢にあった行為を避けたければ、その行為が避けられる現実。
警察官の態度が悪ければ、そんな態度をさせないような現実。
会社に遅れてしまったのなら、遅れなくて済むような現実。
このアニメのテーマの、ほんの1部分だけお話したけど、本当は、もっともっといろんなテーマが盛り込まれている、稚恵子絶賛のアニメでございます。
お話は、完結していますので、コミックでも、DVDでも、お好きなほうでご覧くださいまし(^^)