先日行った、自閉症講習会より。
単純に、身体に圧力を与えると、脳内麻薬のセロトニンが出て来て、とてもリラックスする心地よい気持ちになるのだそうな。
自閉症児は、よく、ぎゃあぎゃあ叫んで暴れて、すごい事になるのだけど、そんな時は、ただ、何も言わず、ハグしてあげることでセロトニンが出て来て、落ちつくのだそうな。
大人も、心のバランスが崩れて来たり、脳が疲れて来たりすると、腕を組む。
自分で自分の体に圧力をかけて、セロトニンを出しているのだそうな。
言われてみて思い返した。
美鞠、5歳までひどかった。
叫ぶし、走るし、ぎゃあぎゃあと騒ぐし、親は慣れているから、その動きや叫び声に麻痺しているけど、他人様はそうはいかない。だから、自然と、一緒に遊べる相手は、同じように叫んだり走ったりする子供の親になっていた。
他人様に理解しろって言う方が間違っているし、そもそも、こんな苦痛を理解してもらいたいなんて、そんな鬼のようなおこがましい事は、お願いできない。
こんな苦しみは、知らない方が良い。
私たちは、顔を合わせると、いつも、そんな話しをして頑張って来た。
とにかく、声を出さず、怒りに振り回されず、静かに座っていられるってのが夢だった。
そう、あの頃は、それが「夢」だった。
その夢を心に描きながら、泣き叫び暴れる子供を、静かに抱きしめていた。
この間、自閉症のミーティングで、美鞠が受験の数学を勉強していて、グラフィックカーキュレーターという、$200もする受験用の計算機を買ったと言ったら、みんな、ぼーっとしていた。
国が認定した自閉症児は、IQ70未満である事が条件なんだけど、そんな子が、受験用の数学ができるなんて、健常児でもできなくてやらない子が多いのに、まぁ、あり得ないわけで、そんな事を言われても、理解するのに時間がかかるのは良くわかる。
私は、たくさんの「夢」を実現して来た。
娘は、私の「夢」の固まりだし、息子は、これから私の「夢」を叶えてくれるのだろう。
小さい頃から、1つたけちゃん、1つみまちゃん、と、両手で2人を抱っこして来たんだけど、いまだに娘はだっこしてるけど、それが、心を落ち着かせ、安定させ、成長に必要な行為だったとは、ああ、びっくりだよ!って感じ。
ただ、可愛いから、だっこして、ちょっかい出して、構って、踊らせて、遊んで子育てして来たんだけど、あんな単純なもので良かったのかと、通り過ぎた今は思う。
と、ここまで書いていて、ふと思った。
女性がよく着ているコルセットとか、ボディースーツ、スタイルUPなんて下着って圧力がかかっているから、セロトニンが出て来るよね。
男の人は、そんなもの着ないよね。
そんで、着ている人は「なんか、背中が伸びて気持ち良いのよ」なんて言うんだけど、それって、セロトニンが気持ち良くさせてたのかもね?
でも、毎日着てたら、麻痺しないんだろうか???