横浜へ帰省していた折、嬉しくも五事式にお招き頂きました。
京都へ来る1年前に結成した「いちねん会」がそのまま存続して、
花月&七事式の稽古に精出していらっしゃいます。
1月26日はその「いちねん会」の五事式でした。
席はKさま宅の汲古庵、
メンバーの皆さまの変わらぬ温かさが伝わってきて、
まさに古巣に帰った懐かしさ、居心地の良さでした。
かつて五事式に燃えて修練を積んだ茶友もいらっしゃるので
その時のことが走馬灯のように脳裏をかすめていきました。
亭主担当の時、半東担当のIさまと炉の灰を早くから温めて、
何とか埋み火を持たそうとしたことなど・・・昨日のことのようですが、
肝心の埋み火の首尾は?・・・すっかり忘れていました。
さて、今日の埋み火はどうかしら? (楽しみです・・)
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待合にて
亭主はSさま、半東はKさま、
正客はAさま、次客は暁庵、三客はSさま、詰はIさまでした。
待合の色紙は、「駿馬嘶千里」(しゅんめ せんりをいななく)
三玄院・寛州和尚筆です。
香煎を頂戴して露地へ出ると、冬枯れの庭には霜柱が解けていました。
来庵時にはなかった緋毛氈の腰掛、円座、煙草盆が用意され、
Kさまご主人のご協力のおかげと、一同心の中で感謝です。
湯桶が用意された蹲踞で身を浄め、席入です。
広間の床に画賛が掛けられていました。
宝船画に「福自来」(ふく おのずからきたる)、
黄梅院・太玄和尚筆で、宝船の帆に寺印が押されている面白いお軸でした。
柳が清々と垂れ下がり、お正月らしい床飾りを楽しみました。
一人一人ご亭主と挨拶を交わし、廻り炭が始まりました。
初掃きで炉へ寄ると、色好く丹精された灰が調えられ、
下火がたくさん入っていて灰を十分温めているようです。
ご亭主が置いた炭を正客が上げ、正客から思い思いに炭を置いていきます。
私は数日前に鑑賞したクリーブランド美術館展(東京国立博物館)の曼荼羅図を
思い出しながら、炭を置いてみました。
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華やかな、炉縁の枝唐松の蒔絵
「炭にてお釜を」
正客の声が掛かり、ご亭主が埋み火を掘り出しました。
廻り炭がスムースだったので期待していたのですが、残念・・・。
埋み火から火を熾すのは難しい!ことを再度実感しました。
すぐに半東が下火を持ち出し、複雑な後半がさらさらと進みます。
炭が置かれ、お香が焚かれ、香合の拝見がかかりました。
香合は鶴、お香は黒方(鳩居堂)です。
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この後は懐石なのですが、今日は珍しくお弁当です。
美味しい江戸前鮨とKさま手づくりの煮物椀に舌鼓を打ちました。
鮨のお値段を聞いて、あまりの安さにびっくり!。
柔らかく、しっとりした味噌餡の花びら餅(若柳製)を堪能し、
腰掛待合へ中立しました。
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