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「秋いっぱい」の待合の床・・・活ける人も活けられる草花も生き生きとして
10月8日(月・祭)に第6回お茶サロン「秋いっぱいのベランダ茶会」を暁庵宅で開催しました。
ブログで募集した時から、どのようなお客さまがベランダ茶会へおでましくださるのかしら? とワクワクドキドキお待ちしていました。
その日の天気予報は曇り、どんよりした空を眺めながら雨を心配していると、早やお客さま(5名様)が到着したようです。
正客はツレと同郷の裏千家流Kさま(横浜市泉区)にお願いしました。
次客は裏千家流Yさま(東京都福生市)、三客は表千家流Iさま(東京都港区)、四客は武者小路千家流Sさま(東京都台東区)、詰は裏千家流Fさま(横浜市南区、暁庵社中ですが、是非今回はお客で・・とのこと)でした。
詰Fさま以外は初めての御来庵です。
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ベランダ茶会は6月3日に続いて2回目なのですが、準備でいろいろ迷いました。
先ずは「秋いっぱい」をどう表現するか・・・秋の野の花を生けて楽しんで頂きたいと思いましたが、台風24号の襲来と塩害のせいで花は落ち果て、葉はちりちりで使い物になりません。
花をあきらめて香を聞いて楽しんで頂こう・・・と変更したのです。
・・・ですが、ベランダ横にある金木犀の花も香りも台風と共に去りぬで、肝心のベランダが寂しい風情なのが気になりました。
もう一度、花を探してお客さまに秋野の風情を楽しんで頂こうと、気持ちを再び奮い立たせました。
頼みは花屋さん、藤袴、紫りんどう、黄色、白、ピンクなどの小菊、葉鶏頭、ピぺリカムを購入し、花が揃ったので安堵しました。
花屋さんの栽培種だけでは物足りなく、前日に1時間ほど野の花を採取しにいつもの散歩道へ出かけました。
すると、畑の土手一面が紅色に染まっているではありませんか!
近寄ってみると、赤まんま(犬蓼)の大群落・・・それはそれは見事でした。
家であの景色を再現することはできませんが、赤まんまを多目に採取してきました。
その気になって探すと、赤まんま、ススキ、背高泡立草、狗尾草(エノコロ草、猫じゃらしとも)、蚊帳釣草、雄日芝、雌日芝、力芝、真菰(まこも)、烏瓜、柿、野葡萄など秋の野草を採取することが出来ました。
野草の名前はわかりにくく、「お茶人のための茶花野草大図鑑」(世界文化社)で調べましたが、違っていたらごめんなさい。
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「無我」 周藤苔仙書
待合は八畳の和室、床に「無我」(苔仙書、京都真言宗御室派大本山仁和寺顧問・周藤真雄大僧正(苔仙)、故人)の御軸を掛けました。
この御軸を掛けるとき、「一人座って静かに己の心を見つめ、我を無くす大切さ」を教えてくれます。
板木を打つ音が聞こえ、半東Uさんが「カボス湯」をお出ししました。
到来物のカボス砂糖漬を松葉に切って白湯へ入れたのですが、香りを楽しんで頂けたかしら?
ご挨拶の後、花台と炭台に花や野草をいっぱい乗せて持ち出し、花寄せを楽しんで頂きました。
ゆっくり花を選べるように時間をたっぷりとったので、思い思いのスタイルで活けて頂けたようです。
花の持つエネルギーが皆さまに伝わって、人も花も生き生きと、お客さまの個性が光る素敵な時間でした。
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ススキ、白の小菊、赤まんま
有馬籠
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背高泡立草、狗尾草、蚊帳釣草、真菰、赤まんま、ピンクの小菊
古瓦写(奈良にて購入)
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紫りんどう、藤袴、赤まんま、
ガラス花器(スウェーデン・コスタボダ製)
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烏瓜、力芝
唐銅桔梗口(お茶の先輩・黒河さまから頂いた宝物)に赤い烏瓜が斬新!でした
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ピンクの小菊? 真菰、蚊帳釣草、赤まんま
鉄製燈明台写(白洲正子氏お好み)
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ススキ、背高泡立草、力芝、真菰、雄日芝、藤袴、赤まんま
黒亀甲竹花入
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待合から食堂(テーブル席)へ動座して頂き、半東Uさんと腕まくりで昼食をお出ししました。
昼食の献立メモには次のように書いてありました・・・夢中でしかと覚えておりません。
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①四方盆に、向付(卵豆腐、海老、オクラ、ミョウガ)、栗ごはん、
煮物椀(銀杏と海老の真蒸、椎茸、三つ葉、紅葉麩、青柚子)
②一献(大吟醸・・・越後桜)
③丸皿に野菜サラダ(オクラ、切り干し大根と人参とシイタケの煮物、ミニアスパラ、ミニコーン、ミニトマト、ブロッコリィ)と和え衣
⑤かわいい器(酒盃?)に酢の物(モズク、オクラ、茗荷、山芋など)・・・半東Uさんが担当してくれました
④中皿に、鳥の丸、煮物(里芋、蒟蒻、人参、ゴボウ、椎茸)、煮豆、茄子の味噌田楽、山芋のサーモン巻、ブロッコリィ
デザート代わりに主菓子をお出しし、待合へ中立して頂きました。
主菓子は梅薯蕷(横浜市旭区都岡の石井製)、梅餡の甘みと酸味が程よく、今一番のお気に入りです。(つづく)
(すみません、間違えました。主菓子は「山づと」(栗のきんとん、石井製)でした
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