ヒトリシズカのつぶやき特論

起業家などの変革を目指す方々がどう汗をかいているかを時々リポートし、季節の移ろいも時々リポートします

滋賀県大津市の山里でカタクリの花に出会いました

2011年04月01日 | 旅行
 滋賀県大津市の山里にある和菓子屋の叶匠寿庵(かのう しょうじゅあん)が運営する寿長生の郷(すないのさと)に行ってきました。寿長生の郷という山里の中に、「カタクリの花が咲き出した」と、偶然、聞いたのがきっかけです。

 寿長生の郷は、大津市の南側にある、水田の背後に位置する、ひなびた山里の中にあります。この山里では、和菓子用のウメの実を得るために、「城州白梅」というウメの木を約1000本植えて、和菓子用のウメの実を1年間当たり12~13トン収穫しているそうです。 

 4月に入り、梅林のウメの木は当然、花期の盛りが過ぎ、白い花がしおれ始め、実をつける途中でした。


 ウメの花の受粉作業はミツバチが担っています。梅林の中に、ミツバチの巣が点々と配置してありました。確認はしていなのですが、ミツバチが小振りなので、西洋ミツバチではなく、日本ミツバチではないかと思いました。実は、ミツバチよりも関心の的は、梅林を飛び回る、野鳥のマヒワでした。残念ながら、食用に育てている梅林の中には、外部の者は入れないため、写真撮影はできませんでした。このミツバチが集めるハチミツ(蜂蜜)も和菓子に利用するそうです。

 このほかにも、ユズ(柚子)の木も植えてあり、収穫されたユズの実を和菓子に利用しているそうです。このように、寿長生の郷では「農工一体」を合い言葉に、自分たちで和菓子に適した原材料を栽培して収穫し、和菓子づくりに生かしているそうす。この山里の中には、菓子工房が6棟あるそうです。

 山里の背後に広がる雑木林の中に、カタクリの花が咲き始めていました。




 多くのカタクリはまだ葉を出したところで、開花はもう少し先のようでした。里山の雑木林として、枝払いなどの手を入れているために、陽当たりが良すぎて、カタクリの赤紫の色が少し薄い感じでした。木漏れ日の日陰に咲くカタクリとはいくらか異なる感じでした。

 このほかには、ショウジョウバカマが少し咲き始めていました。一方、ニリンソウは見当たりませんでした。

 カタクリの花を今年初めて観察し、里山の早春を垣間見た感じになりました。この寿長生の郷では、早春から秋にかけて、さまざまな野草が育ち、生命力を示すそうです。ここで働く方として直接見かけた方々は、男性は年配の方が中心で、定年後の第二の人生を歩んでいる方々と、勝手に想像しました。一方、女性は若い女性が多く、近所の方々と想像しました。大津市の奥のひなびた山里での“生活共同体”の在り方を垣間見たと、勝手に思いました。今回の大震災で壊滅的な損傷を受けた東北の海岸沿いの“街づくり復興”のヒントがあるのではと勝手に想像しました。