3月11日の東北関東大震災による東北大学の被害状況についてお伺いしました。東北大名誉教授の石田清仁さんが主宰する「異分野新素材研究会」に参加させていただき、大震災当日などの様子を伺いました。
異分野新素材研究会は、東北大学のマテリアル系専攻の卒業生の方々が中心になっている研究会です。東京都千代田区の東京駅近くで開催された第31回を拝聴しました。
大地震の当日は、東北大学の青葉山キャンパスのマテリアル系建屋(6階建て)の5階にいた石田さんは、ものすごい揺れを長時間体験されたそうです。
棚に並べてあった資料や単行本などがすべて床に落ちたそうです。実験室でもいろいろと大きな被害が出たとのことです。
マテリアル系建屋の構造柱に入った亀裂(きれつ)や1階の入り口部分の隆起などの画像も示されました。テレビや新聞などを通して、見慣れたはずの建屋などの損傷なども、こうして具体的に画像で見させられると、改めて被害の大きさを実感しました。
意外だったのは、大地震によって散乱した部屋を何日もかかって元通りに整理したのに、4月7日午後11時30分ごろに起きたマグニチュード7.4の大きな余震によって、また部屋が大きく揺れて、資料などが床に散乱したそうです。この時の大きな余震によって、せっかく整理し直したものがまた散乱するなど、実はかなり被害が出たそうです。
現在は、プレハブ内に研究用の実験装置などを設置し、実験可能なように復元させるなどの努力を続けているとのことでした。
片平キャンパスの被害状況については、他の教員の方が報告されました。4月中旬には、片平キャンパスに植えられたサクラの木がどれも満開になったそうです。被害地の中で、何も無かったかのように、サクラは見事に開花したそうです。
異分野新素材研究会の本来の中核となった講演では、大手電線メーカーの執行役員の方が、携帯電話機などに採用されている極細同軸ハーネス(ケーブル)の製造方法などを解説されました。この話を伺って、日本のモノづくり技術の強さの神髄を感じました。携帯電話機の液晶ディスプレー部分が多軸に回転するタイプでは、本体部分と液晶ディしプレー部分をつなくケーブルに、極細同軸ハーネスを用いています。そのケーブルの中心線体は、直径16ミクロンメートルの極細の銅合金電線を7本撚り合わせて線材とし、その周りをフッ素樹脂で絶縁し、保護しています。さらにその周りに外部導線を撚り合わせてシールド機能を与えます。この外部導線の外側に、フッ素樹脂を被覆して絶縁します。
製品化のポイントは、ケーブルの接続部分の技(わざ)です。外部導線のフッ素樹脂のフッ素樹脂の被覆層を炭酸ガスレーザーで精密に切れ目を入れます。さらに中心線材を被覆したフッ素樹脂層をYAG(ヤグ)レーザーで切れ目を入れます。さらに、接続するためのハンダ接合が確実にできるように、導線にハンダを薄くコーティングする技術を用いています。確実に接続するために、いくつものハイテク加工技術を盛り込んでいます。この辺が日本の製造業の強さの秘密だと感じました。
異分野新素材研究会は、東北大学のマテリアル系専攻の卒業生の方々が中心になっている研究会です。東京都千代田区の東京駅近くで開催された第31回を拝聴しました。
大地震の当日は、東北大学の青葉山キャンパスのマテリアル系建屋(6階建て)の5階にいた石田さんは、ものすごい揺れを長時間体験されたそうです。
棚に並べてあった資料や単行本などがすべて床に落ちたそうです。実験室でもいろいろと大きな被害が出たとのことです。
マテリアル系建屋の構造柱に入った亀裂(きれつ)や1階の入り口部分の隆起などの画像も示されました。テレビや新聞などを通して、見慣れたはずの建屋などの損傷なども、こうして具体的に画像で見させられると、改めて被害の大きさを実感しました。
意外だったのは、大地震によって散乱した部屋を何日もかかって元通りに整理したのに、4月7日午後11時30分ごろに起きたマグニチュード7.4の大きな余震によって、また部屋が大きく揺れて、資料などが床に散乱したそうです。この時の大きな余震によって、せっかく整理し直したものがまた散乱するなど、実はかなり被害が出たそうです。
現在は、プレハブ内に研究用の実験装置などを設置し、実験可能なように復元させるなどの努力を続けているとのことでした。
片平キャンパスの被害状況については、他の教員の方が報告されました。4月中旬には、片平キャンパスに植えられたサクラの木がどれも満開になったそうです。被害地の中で、何も無かったかのように、サクラは見事に開花したそうです。
異分野新素材研究会の本来の中核となった講演では、大手電線メーカーの執行役員の方が、携帯電話機などに採用されている極細同軸ハーネス(ケーブル)の製造方法などを解説されました。この話を伺って、日本のモノづくり技術の強さの神髄を感じました。携帯電話機の液晶ディスプレー部分が多軸に回転するタイプでは、本体部分と液晶ディしプレー部分をつなくケーブルに、極細同軸ハーネスを用いています。そのケーブルの中心線体は、直径16ミクロンメートルの極細の銅合金電線を7本撚り合わせて線材とし、その周りをフッ素樹脂で絶縁し、保護しています。さらにその周りに外部導線を撚り合わせてシールド機能を与えます。この外部導線の外側に、フッ素樹脂を被覆して絶縁します。
製品化のポイントは、ケーブルの接続部分の技(わざ)です。外部導線のフッ素樹脂のフッ素樹脂の被覆層を炭酸ガスレーザーで精密に切れ目を入れます。さらに中心線材を被覆したフッ素樹脂層をYAG(ヤグ)レーザーで切れ目を入れます。さらに、接続するためのハンダ接合が確実にできるように、導線にハンダを薄くコーティングする技術を用いています。確実に接続するために、いくつものハイテク加工技術を盛り込んでいます。この辺が日本の製造業の強さの秘密だと感じました。