ヒトリシズカのつぶやき特論

起業家などの変革を目指す方々がどう汗をかいているかを時々リポートし、季節の移ろいも時々リポートします

京都のサクラの木のルーツといえる平野神社は白雲などが満開でした

2011年04月20日 | 旅行
 京都市北区の平野宮本町にある平野神社は、京都市などにあるサクラの名所に植えられたサクラの木のルーツとして有名です。例えば、円山公園にある有名なシダレザクラ(枝垂れ桜)や二条城に植えられているサトザクラ(里桜)系のタオヤメ(手弱女)のそれぞれの原木があります。

 平野神社がサクラを重視していることは、神社の紋がサクラの花を意匠化したものであることも、サクラとの縁の強さを物語っています。

 境内には約50種類・約400本のサクラの木が植えられています。正確には、400本の大部分はソメイヨシノ(染井吉野)の木ですが、これは境内裏側の夜桜見物の地域に多数植えられています。ソメイヨシノなどの並木の中に、臨時の花見茶屋が多数つくられ、夜桜見物客で賑わいます。

 これに対して、本堂前の境内には、多種多様なサクラの木が1本単位で植えられています。神門(しんもん)の入り口にはサキガケ(魁)と名付けられた有名なシダレザクラの木が3月末から一重の垂れの花が開花し、一重の花の木一本で平野神社の存在を高めていました。今は、もう葉桜です。

 神門の右横には、一見するとウメのような感じのトラノオ(虎の尾)の木が満開です。





 純白の花が枝から直接出て咲くのが特徴です。花が木の幹や枝を隠してしまうぐらいに、多数の花がたわわに付いています。トラノオの木は比較的小さく、比較的最近植えられたように思いました。

 本殿の左側には、有名なシラクモ(白雲)が満開です。





 コデマリのような白い花の塊の“まり”が多数、枝にたわわに付いています。純白といった感じの白色です。木の大きさからみて、長年、平野神社を代表する位置を占めているようです。人気が高いようです。

 ピンク色が淡く入った、八重の花のイチヨウ(一葉)もよく咲いています。



 雌しべの一つが葉に変化するので、一葉と名付けられたそうです。サトザクラ(里桜)系の品種だそうです。シジュウカラが1羽現れて、枝をつっいていました。

 神門の横にある立て札は「珍種十種類として、魁桜、目覚桜(ねざめざくら)、胡蝶桜(こちょうざくら)、嵐山桜(あらしやまざくら)、虎の尾桜、平野妹背桜(ひらのいもせざくら)、御衣黄桜(ぎょいこうざくら)、手弱女桜(たおやめざくら)、突葉根桜(つくばねざくら)が三月二八日から四月二〇日までにわたって次々と咲く」と、案内しています、これまでに聞いたことも見たこともないサクラの木の種類が並びます。

 この10種類すべての花を満開の時に見るには、京都に何回通う必要があるのか計算できません。これ以外の種類もあるため、何年も何回も通う必要があります(京都市に3月末から住んで毎日見に来れば、1カ月間で済みますが)。平安時代からの桜見物のルーツといえる平野神社での桜見物は奥がかなり深いようです。