ヒトリシズカのつぶやき特論

起業家などの変革を目指す方々がどう汗をかいているかを時々リポートし、季節の移ろいも時々リポートします

日本経済新聞紙朝刊の一面の「電機大手、収益底入れ」を拝読しました

2013年11月02日 | 日記
 2013年11月1日発行の日本経済新聞紙朝刊の一面トップは見出し「電機大手、収益底入れ パナソニック黒字1000億円」という記事が載っています。

 日本経済新聞紙のWeb版である日本経済新聞 電子版では見出し「電機大手、収益底入れ パナソニックや日立復調」と、掲載されています。 



 日本の電機大手企業は、リストラ実施の効果によって、やっと予想営業利益が黒字になったという内容です。10月31日に電機大手企業が発表した2014年3月期の予想営業利益はやっと黒字になったという報道です。

 電機大手企業は2008年9月のリーマン・ショック後の需要急減で2009年3月期に電機大手8社合計の営業損益が赤字に転落して以来の復調振りだそうです。韓国メーカーをはじめとするアジア勢企業にシェアを奪われたうえ、東日本大震災や1ドル=70円台の円高にも見舞われて苦戦してきました。

 2014年3月期の8社の予想営業利益合計は、ようやくピーク(2008年3月期)の70パーセント程度に回復する見通しです。「電機大手企業のリストラ実施によって体質改善が進んだところに、国内外の景気持ち直しと円安の追い風が吹いた格好」と分析しています。

 その中でも、注目されてきたパナソニックは予想営業利益が2700億円、最終黒字1000億円と、上方修正する内容を発表しました。日本経済新聞紙のWeb版である日本経済新聞 電子版では見出し「パナソニック、自前主義との決別みせた決算」として報じています。



 パナソニックは2013年4~9月期決算でも営業利益が68%増となり、最終損益が1693億円の黒字(前年同期は6851億円の赤字)を確保したと発表したそうです。津賀一宏社長は「事業構造の転換に向けて手応えを感じている。下期からは成長戦略へ仕込みを本格化させる」と強調したそうです。

 今回の発表でプラズマテレビ事業からの撤退を発表しています。また、日本国内の個人向けスマートフォン事業からの撤退などで巨額のリストラ費用を計上するため、下期だけでみれば最終赤字になるそうです。営業利益の上方修正も、円安の押し上げ効果に助けられた部分が多いそうです。

 事業セグメント別に見ると、車載/産業機器を扱うオートモーティブ&インダストリアルシステムズ部門の営業利益が582億円と前年同期比2倍強に伸びたとのことです。住宅関連などを扱うエコソリューションズ部門の営業利益も414億円と前年同期比2倍強になりました。

 その一方で、液晶テレビや携帯電話機・スマートフォン、デジタル・カメラなどを扱うAVCネットワークス部門は217億円の営業赤字だったそうです。ただし、同部門の営業損益は前年同期比では16億円改善したとのことです。白物家電を扱うアプライアンス部門は291億円の営業黒字になりましたが、前年同期比では28%の減益となったそうです。

 代表取締役社長の津賀一宏さんは「2013年下期以降は課題事業の抜本改革を加速する」と発言しました。具体的には液晶テレビ(液晶パネルを含む)、半導体、携帯電話機、回路基板、光ドライブ/ピックアップという赤字の主要5事業について一層の構造改革を進めるとのことです。上期に不振だったエアコン事業とデジタル・カメラ事業についても、新たな課題事業と位置付けて収支改善を急ぐ考えだそうです。

 パナソニックは今回、2013年度の通期業績予想を修正しました。売上高を2000億円、営業損益を200億円、純損益を500億円、それぞれ上方修正したそうです。この結果、「通期の売上高は7兆4000億円、営業利益は2700億円、純利益は1000億円を見込む」とのことです。

 パナソニックに明るい兆しが高まっているようです。リストラで苦しんだ結果なのですが。